若かったし、青かった
街で流れるBGMが、ふと懐かしい記憶を運んでくることがある。今日もそうだった。
いつも行く美容室に髪を切りに行ったら、BGMで流れていたのが聞き覚えのある曲だった。なんだっけ、と思いながらも、記憶からあふれてきた歌詞がふわふわと口をつく。
ああそうだ、Savage Gardenだ、と、ふとアーティスト名を思い出す。オーストラリアの二人組のバンド。何年も前に聴いていた曲だけど、意外と歌詞を覚えているもんだなあ。
曲名はなんだっけ。
歌詞はこんなによどみなく出てくるのに。
悔しいけど、ググってみる。
Truly Madly Deeply、あ、これだ。
懐かしさとともに、当時の記憶も浮かんでくる。
Savage Gardenは、高校生の頃、よくMTVやラジオで流れていた。最初の頃は歌詞の意味はよくわからなかったけれど、メロディーが気に入って好きになった。お小遣いでアルバムを買って、自分の部屋のCDプレーヤーや、家族で出かけた時に車の中でよく聴いていた。
(今思うと、たぶんあの頃車の中で流すCDはいつも私が決めていたから、当時中学生だった妹や小学生だった弟は、高校生の私が好きな音楽ばかり聞かされていたことになる。ごめんよ。)
彼らの曲は、高校生にはちょっと大人な歌詞で、それでも当時多少なりとも恋をしたりもしていた私は、彼らのアルバムを延々と聴いていた。若かったし、青かった。不器用だけど、がむしゃらだった。結局ちゃんと言葉にして想いを伝えることはなく、けれど、卒業から数年後に再会した時に、あの頃お互い気持ちを寄せていたことなんかを笑いながら確認したりして、それもひっくるめて懐かしい思い出。
今朝二度寝をした時に、その人がちらりと夢に出てきて、元気にしてるのかなぁなんて思っていたところだったから、まったくなんというタイミングよ。
今夜は久しぶりにSavage Gardenを聴こう。
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