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雑記・短編

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ネタに尽きたときの墓地。
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記事一覧

【雑記】透明でキラキラしたものが好きだった。

 具体的には宝石とか、玩具のクリアパーツとか。  物心ついたときから透明でキラキラしたも…

稲尾永静
3日前
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【雑記】何かを褒めるのが難しい

 文章でこれが好き、あるいは褒めようとすると、ついつい何かと比較してしまいがちだ。  イ…

稲尾永静
2週間前

忍者の弟子

 頭の頂点が痺れるような快楽だった。  室内を見ていた視界は虚ろになり、花火のように色が…

稲尾永静
3週間前
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【雑記】やまうの漬物が好き

 最近、白米の友としてやまうの漬物を食べている。  お気に入りは「二色 お茶漬パリパリ・つ…

稲尾永静
3週間前

【雑記】久しぶりに直球の詐欺メールを見た

 毎日メーラーでメールを確認していると、どこから漏れたのか迷惑メールが届いている日がある…

稲尾永静
1か月前
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【雑記】グミが好きという話

 初めて食べたグミは果汁グミだっただろうか。アンパンマングミだったような気もするが定かで…

稲尾永静
1か月前
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【雑記】マズルの長い犬が好き

 人生で初めて犬を認知したのは、母の実家で買われていた犬だったと思う。茶色一色の雑種で、今も残っている写真を見ると、ゴールデンレトリバーや柴犬が混じっているように見える。  記憶にある中では彼は非常に大きかったが、おとなしく、吠えなかった。母曰く、生まれた直後(母は出産予定日のひと月前から実家に帰っていた)に匂いを嗅がせていたのが良かったのだろうとのこと。  実際、母の実家にお邪魔すると、とりあえず玄関まで顔を見に来てくれた記憶がある。群れの仲間として認められてはいたようだ。

都市の殺人

 午前八時四十五分。相川はアラームで起こされた。 「起きてください。相川」  少女の声と共…

稲尾永静
1か月前
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偶像の臓器

 あるサイトで一人の少女が歌い踊っているさまが配信されている。時間にして二時間近い。最後…

稲尾永静
1か月前

ダブル・コンボ

 銃弾が頬を掠め、少女は横転した車を遮蔽物にする。長い銀色の髪が空中を泳いだ。 「今回の…

稲尾永静
2か月前

ブラッド・オートマタ

 輸血パックを啜りながら少女はビルの立ち並ぶ街路を歩いていた。彼女の躰より大きなコートは…

稲尾永静
2か月前

【雑記】対世界用魔法少女つばめを読もう

 ジャンプ+で連載されている対世界用魔法少女つばめが個人的に面白い。  ハート型の「思念…

稲尾永静
2か月前
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整備工場の夜明け

 第六区の工場で梶は業者から配送されてくる人型ロボットを整備していた。  ラインに流れて…

稲尾永静
2か月前
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マッチ、ミーツ、バトル!

 季節は夏。茹だるような暑さだった。彼が出かけるために家を出るまでは。  少年の眼前には真冬のような白い景色が繰り広げられている。彼の肌に触れる雪は寒さというものを思い起こさせた。  陽輝は氷のドームの中に閉じこめられている。氷は厚く、彼の腕力では傷一つつけられなかった。ドームの中では雪が舞い、氷によって光が遮られている。  この光景を作り出しているのは一人の少女だった。マフラを首に巻き、薄手のベージュ色のワンピースを着て氷で作り上げられた玉座に前屈みに座っている。  少女が