稲尾永静

ニコニコ動画(MTG):https://www.nicovideo.jp/user/1…

マガジン

  • 統率者

    統率者に関するカードやデッキのまとめ。大体重厚デッキについて

  • 雑記・短編

    ネタに尽きたときの墓地。

  • MTG

    一般的だと思うMTGの話のまとめ

  • 重厚(MTG)

    MTGの重厚デッキやカードに関連する記事のまとめ

  • MTG重厚学会

    MTG重厚学会のまとめ

最近の記事

  • 固定された記事

【MTG】重厚学概説 ~タフネスで殴るメカニズム~

はじめに 本noteは、「パワーではなくタフネスに等しい点数の戦闘ダメージを割り振る」能力、通称、重厚/Backboneについて解説するものである。  原文は某イベントの合同誌に寄稿したものであり、それに加筆修正を加ええたものが本noteとなる。原文執筆時から時間が経ち、重厚界隈の情勢もやや変化したため改めて筆を執ることにした。  重厚というメカニズムを知るものも知らないものも、本文が重厚への理解を深める足掛かりとなるだろう。 重厚/Backboneとは パワーではなくタ

    • 【EDH・統率者】《策略の龍、アルカデス》と《アクロスの巨像》【MTG】

       単体で動けるカード入れると強みが薄れるんじゃないかという話。  《アクロスの巨像》というカードがある。  8マナ10/10破壊不能のアーティファクト・クリーチャーで、その巨大さと頑丈さ故に、防衛というデメリットを持たされている。  10マナ払って怪物化10を行うと20/20破壊不能トランプルになり、防衛を持たないかのように攻撃できる。  《策略の龍、アルカデス》を統率者にしたデッキを組んだとき、《アクロスの巨像》を採用していた時期があった。防衛を持っているのでアルカデスで

      • 【雑記】何かを褒めるのが難しい

         文章でこれが好き、あるいは褒めようとすると、ついつい何かと比較してしまいがちだ。  インターネット上でも何かと比較して褒めようとしている文章を良くみるので、人類共通の性質なのだろうか。  あれに似ている、くらいであれば似たようなものが好きなら好きになるかもしれないという保証にはなるが、あれより良かった、は明確に、「あれ」が好きな人に対して喧嘩を売っている。  これはいわゆる「これに比べると山岡さんの鮎はカスや」と同義であり、あまり褒められたものではない。  カスと言われた側

        • 【MTG】境界石サイクルが好きだった話

           境界石の名を冠するサイクル(カード群)がある。  3マナのアーティファクトで、タップすると友好色(C)か(D)が出るという、マナを出すアーティファクトとしては劣悪な性能のカードだ。  しかしこのサイクルのカードは1マナを支払い基本土地を1つオーナーの手札に戻すことで戦場に出すこともできる。3マナを払おうが1マナを払おうがタップインなのだが、1ターン目に土地をプレイしてからこれを出すことで、疑似的なタップインデュアルランドの類として扱うことができた。  とはいえ先述の通り3

        • 固定された記事

        【MTG】重厚学概説 ~タフネスで殴るメカニズム~

        マガジン

        • 統率者
          66本
        • 雑記・短編
          46本
        • MTG
          28本
        • 重厚(MTG)
          119本
        • MTG重厚学会
          3本
        • 逆噴射小説大賞
          7本

        記事

          【MTG】非防衛型重厚デッキの3マナは0/5が限界なのか?

           MTGには「パワーではなくタフネスに等しい点数の戦闘ダメージを割り振る」メカニズム、通称、重厚/Backboneというものが存在する。  この重厚を用いたデッキでは《神盾の海亀》のようなカードが実質的に1マナ5/5に化ける。  やろうと思えば2ターン目から実質5/5が殴り始められるので、とても楽しい。  この重厚デッキを組んでいて悩むのが、3マナのクリーチャーの選出である。  重厚にするカードの中で最も優秀なカードはパイオニア環境のプールに存在するため、重厚デッキの本場は

          【MTG】非防衛型重厚デッキの3マナは0/5が限界なのか?

          【EDH・統率者】《墓入りの妨害》で軽く2体を釣り上げる【MTG】

           《墓入りの妨害》というカードがある。  6マナの黒のソーサリーで、自軍のパーティー構成職1体につきコストが(1)減少し、自分の墓地からクリーチャー1体とパーティー構成職のクリーチャー1体を戦場に戻す。  パーティーとは、ウィザード、クレリック、戦士、ならず者のクリーチャー・タイプを持つクリーチャーのことで、昨今で言えばサンダー・ジャンクションの無法者で定義された無法者(暗殺者、海賊、邪術師、ならず者、傭兵)と似たような概念である。  《墓入りの妨害》のコスト軽減の条件であ

          【EDH・統率者】《墓入りの妨害》で軽く2体を釣り上げる【MTG】

          【EDH・統率者】《E. Honda, Sumo Champion》の困ったところ【MTG】

           フレーバー重視なのは良いが対象を取るのはちょっと困るという話。  《E. Honda, Sumo Champion》というカードがある。  ストリートファイターのエドモンド本田をMTGのカードに落とし込んだもので、6マナ0/7と一見すると随分パワーのないP/Tをしているが、自身の能力でコントローラーのターンの間、パワーではなくタフネスに等しい点数の戦闘ダメージを割り振れる。そのため自分のターンで殴る分には事実上6マナ7/7として振舞う。相手ターンは0/7バニラ。  また、

          【EDH・統率者】《E. Honda, Sumo Champion》の困ったところ【MTG】

          【EDH・統率者】《没収の強行》の可能性【MTG】

           プレイヤー1人を対象とする全体強化カードが欲しかったという話。  《没収の強行》というカードがある。  追加コストを払うことで複数のモードが選べる、放題を持つソーサリーで、エンチャント破壊、アーティファクト破壊のモードに加えて+1/+1カウンターを置くモードも備えている。  一般的に置物を破壊するカードというのはそれだけの役割しか持たず、メインから入れると腐る可能性が高い。しかし《没収の強行》は+1/+1カウンターを置くことができるため、ビートダウンデッキであればメインか

          【EDH・統率者】《没収の強行》の可能性【MTG】

          忍者の弟子

           頭の頂点が痺れるような快楽だった。  室内を見ていた視界は虚ろになり、花火のように色が広がっては爆ぜていった。心音と血流が耳の中に反響する。  最初に確かな感覚が戻ってきたのは耳だった。玄関の扉をノックする音が聞こえる。  低層の、それも低評価者向けの安アパートを訪ねるのにわざわざノックするような輩は客しかいない。  彼は即座にそう判断し、電子ドラッグの受容体であるプラグを首の基部から引っこ抜く。鎮静部が再生される前に切断した影響で頭痛がした。 「今行く」  頭を押さえなが

          忍者の弟子

          【雑記】やまうの漬物が好き

           最近、白米の友としてやまうの漬物を食べている。  お気に入りは「二色 お茶漬パリパリ・つぼ漬」という商品で、端的に言ってしまえばきゅうりと大根の漬物のセットだ。他にも複数の漬物の組み合わせが入っている二色シリーズ(やまうのサイトを見て、単体でも売っていることを今日知った)はあるが、近所のスーパーに売っている組み合わせの中では、個人的にお茶漬けパリパリとつぼ漬が好きだ。  お茶漬けパリパリは少しだけ辛みのあるきゅうり漬けで、小さく薄く切った形状から食べると名前通りパリパリとい

          【雑記】やまうの漬物が好き

          【EDH・統率者】《コルフェノールの若木》でアドバンテージとライフを稼ごう【MTG】

           《コルフェノールの若木》というカードがある。  5マナ2/5で破壊不能を持ち、攻撃時に誘発する能力を持つクリーチャーだ。  誘発型能力の内容は、自分のライブラリ・トップを公開し、それがクリーチャーであったならそのタフネス分のライフを得て、パワー分のライフを失って手札に加えるというものである。  例えば1/4のクリーチャーを公開したなら4点のライフを得てから1点のライフを失い、公開したカードを手札に加える。《コルフェノールの若木》自身のように低パワー高タフネスのクリーチャー

          【EDH・統率者】《コルフェノールの若木》でアドバンテージとライフを稼ごう【MTG】

          【EDH・統率者】1枚100円以下のカードだけで入門用《ラサード・イン・バシール》(Lv4-5)を組む【MTG】

          はじめに 以前に《策略の龍、アルカデス》を安く組むという記事を書いた。  重厚(パワーではなくタフネスに等しい点数の戦闘ダメージを割り振るメカニズム)デッキを作るなら《ラサード・イン・バシール》がおすすめという記事を書いた。  ならばその両方を組み合わせれば1つのネタになるのではと考えたので書くことにする。つまり、重厚デッキ初心者向けの比較的安価な重厚デッキのサンプルだ。  ルールは以下の通り。  1.合算10000円以内  2.1枚当たり晴れる屋値段(NM)で100円以

          【EDH・統率者】1枚100円以下のカードだけで入門用《ラサード・イン・バシール》(Lv4-5)を組む【MTG】

          【EDH・統率者】《包囲の塔、ドラン》で戦闘をぶち壊す【MTG】

           ぶち壊すっていうか勝手に壊れるんですけども。  《包囲の塔、ドラン》というカードがある。  3マナ0/5の伝説のクリーチャーで、各クリーチャーをパワーではなくタフネスで戦闘ダメージを与えるようにする常在型能力を持つ。  自身も能力の影響を受けるため、事実上3マナ5/5という割とハイスペックなクリーチャーとして振舞う。  このパワーではなくタフネスに等しい点数の戦闘ダメージを割り振るという能力、この《包囲の塔、ドラン》が元祖なのだが、それ以降のカードと《包囲の塔、ドラン》で

          【EDH・統率者】《包囲の塔、ドラン》で戦闘をぶち壊す【MTG】

          【EDH・統率者】アナログの良い感じのライフ・カウンターが欲しいという話【MTG】

           普段、EDHをリモートでやっており、その際はライフの表示をスマホのアプリを起動し、それをカメラに映して管理しているのだが、対面だとテーブルの広さの都合で1人のスマホでライフ管理をすることが多い。  自分のならまだしも他人のスマホに触るのはなんだか気が引けるし、画面が狭いのでライフの上下に手間取ることもある。更には公式のアプリに限った話ではないが毒やエネルギー、統率者ダメージなどの管理はライフの上下以上に辛い。  デカいタブレットで使えば良さそうだが、それはそれでやはりテーブ

          【EDH・統率者】アナログの良い感じのライフ・カウンターが欲しいという話【MTG】

          【EDH・統率者】《生類解放》で都合よくサーチしよう【MTG】

           《生類解放》というカードがある。  異なる名前を持つマナ総量がXに等しいクリーチャー・カードをライブラリからX枚探して手札に加えるサーチ・カードだ。同一のクリーチャー・カードをサーチできない制限がついているが、EDHのルール上、同一のクリーチャー・カードが入ることは基本的にないので気にしなくて良い。  Xが2回参照されているため、やや分かりにくいが、X=1ならマナ総量1のクリーチャー・カードを1枚、X=2ならマナ総量2のクリーチャー・カードを2枚と、Xが大きいほどサーチで

          【EDH・統率者】《生類解放》で都合よくサーチしよう【MTG】

          【MTG】《神盾の海亀》という救世主

           《怒り狂う島嶼、キャリクス》が来るまでは《神盾の海亀》も衝撃だったという話。  《神盾の海亀》というカードがある。  1マナ0/5で能力を持たない、いわゆるバニラ・クリーチャーだ。  これが世に出るまで、防衛を持たない1マナの低パワー高タフネスのクリーチャーは0/4が最高値だった。  そしてこの時点までの1マナ0/4のクリーチャーの大半は白であり、青1マナの低パワー高タフネスのクリーチャーは《クラーケンの幼子》程度だった。  そのため、1マナ0/5というタフネスの値を

          【MTG】《神盾の海亀》という救世主