【スパイスの科学】カレーに欠かせない最強香辛料クミンとは
みなさんはクミンというスパイスをご存じでしょうか。
スパイス好きなら知っている方も多いかもしれません。コショウ、チリ、パセリといった超有名どころに次いで有名なスパイスであるクミンはスーパーでも売っているところが多いです。
今回はそんなクミンについて紹介したいと思います。
クミンとは
クミンの発祥はエジプトのナイル渓谷と言われています。エジプトのミイラからクミンが発見され、5000年以上前から人間に重宝されていたことがわかっています。
その後、古代ギリシアやローマ人はクミンを調味料として使っていたようです。さらにクミンは時代とともにアフリカやアメリカ大陸に伝わり、全世界で愛されるスパイスとなりました。
クミンは主にシードと呼ばれる種の状態か、それをパウダーにした状態で使用されます。他のスパイス同様パウダー状のものはすぐに香りが飛んでしまうため、3か月ぐらいで使い切ることをおすすめします。私の家ではシード(ホール)で購入して、コショウと同じミルを別に用意して、料理の時に挽いています。
クミンはいろんな料理に使われますが、中でも最も有名な利用先はカレーでしょう。クミンはカレーのスパイシーな香りを作る重要な役割を担っています。
他にも肉料理や野菜料理、ドレッシングなどにも使われます。私もエスニックな香りが欲しいときはカレーに限らずパスタや肉料理で使用しています。
クミンの科学
クミンの香りを構成する主な成分はクミンアルデヒド、ピネン、シメンです。特にクミンのムスク系のスパイシーな香りはクミンアルデヒドに由来します。ちょっと土っぽい香りがするのもクミンアルデヒドの特徴のようですね。
クミンアルデヒドはクミン以外にもユーカリやカシアの精油に、またシナモンやカルダモンにも含まれているそうです。それにしても化学物質の名前にもなっているのは面白いですね。
またクミンアルデヒドには、消化促進効果があり食欲増進にもつながるそうです。
そして柑橘系の香りがするシメン、とフレッシュなマツの香りがするピネンが合わさってあのクミンの香りが作られているんですね。
風味を引き出すためには、シードをつぶしてから乾煎りするのが良いそうです。熱を加えることで、ピラジン類という成分を生成し、ナッツのようなロースト風味を出すことができます。この香りを食材にまとわせることでクミンの特徴を最大限発揮できるということですね。
最後に
今回は比較的有名なスパイスであるクミンについて紹介しました。
普段使っていても意外と知らないことも多いですね。特に風味化合物の組み合わせなんかは、あのスパイスにも含まれていた物質だと感じることができて、意外と勉強にもなりました。
これからもクミンを使っていく中で上手調理方法を模索していきたいものですね。
参考文献
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