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【写真館582】ヒカルゲンジ

今日の一枚はコチラです。

先日旅した宇治では宇治川のあたりを歩き回りました。そのとき「宇治十帖石像」を探した話は昨日の写真館に載せましたが。その近くで一際鮮やかに咲く椿に出会いました。

それが写真の「ヒカルゲンジ」です。

その名前は『源氏物語』の主人公である光源氏にあやかって付けられたものなのでしょう。花の色は繊細で、大輪に咲くその姿はぱっと人目を引きます。

考えてみれば、椿の花は山茶花と異なり、このままぽとりと落ちます。『源氏物語』のなかで光源氏も紫の上に先立たれ、右往左往するものの、その死の姿は描かれず「雲隠巻」という巻名にそれを想像させるのみです。

鮮やかにあでやかにうつくしく咲き、その印象を強く残したまま、人生を終える。何というのでもないのですが、この椿が「ヒカルゲンジ」という美しい名を戴く意味が気持ちに滲みてくるのでした。


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