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広がって欲しいな、フラワーバレンタイン。

あれよあれよという間に、もう2月も半ば。去年まで必ず買っていた、義理チョコも自分チョコも買わずにバレンタインになっていた。

ああ、こんなはずじゃなかったのにな。年初は目標決めて意気込んでたのにな。このところ、何もかも受け身な私。なんとかして。

日曜日なのに、気分も晴れず、ぼーっと目が覚めたばかりの朝、宅急便がきた。受け取ると、それはとても軽いタンボール。

あ、お花だ。そうだ。今日はフラワーバレンタイン。ありがたいことに、お世話になっているお花業界に携わる人生の師から、時折お花をいただく。段ボールをあけ、上から見たら、こんな感じ。ああ、なんて綺麗なの。一気に気分が上がる。

フラワーバレンタインは、10年くらい前から始まったイベント。何日か前の日経でも記事になっていたけれど、かなり知っている人が多くなっている気がする。去年の調査では「バレンタインデーに花を贈った」と答えた男性は7.5%と過去最高だったそう。もっともっと上がっていくといいな。

お花は生き物。コロナ渦であろうとなんだろうと育っていく。定番のイベントになれば、毎年需要がしっかり見えて、お花も生産者も安心して育てられるはず。

それに、お花がおうちにあるだけで、気持ちが癒される。テレワークで家にいることが多くなったこともあり、お花はこれからもっともっと私たちの生活に浸透していくはず。

そんなことを考えながら、フラワーバレンタインの送り主にお礼メールを送ったら、こんな返信が。

「ブーケに入っているお花はね、スイトピーとラナンキュラスは宮崎産。ヒペカリウムはケニア産。レースフラワーは南房総から。ガーベラは静岡県浜松市産、チューリップは新潟産、などなど。どの産地にも、それぞれの生産者がいて、運び手がいて、それぞれの物語があるんですよね。花の名前にも、もちろんね。」

そうかあ、と思い、花瓶に入れた花をもう一度見てみる。それぞれ、生まれ故郷が違うんだね。そう思うと、お花がさらに生き生きして見えたりするから不思議だ。それぞれのお花に、持って生まれたテロワールがあり、そしてそのお花たちを育て、運び、売ってくれるそれぞれの人たちに物語がある。あ、ワインと同じね。

さらに返信は続き、

「今はコロナで外国へも国内にも旅ができないだけに、その昔訪れた、それぞれのお花の生産地の景色、そして友人たちの顔が、お花たちと一緒に、ふと思い出されます。どうしていらっしゃるかなあ、元気かなあ、とね。」

あ、これもワインと同じだ。
そう。ワインを飲むと、昔訪れた畑やぶどうの景色。訪問した時に迎え入れてくれた畑、そしてワイナリーの人たちの笑顔が、思い出されることがある。それがいくら大昔の経験だったとしても、フラッシュバックのように蘇る。

お花は時間が経てば、ワインは飲んでしまえば、そのものはなくなるけど、そのふるさとを訪れた記憶、いただいた時の記憶は残っていく。お花も、ワインも、だからその魅力に人は惹きつけられるんだろうな、きっと。

早く、お花やワインのふるさとを気ままに訪れることのできる日が戻ってほしい。一面に咲き乱れるお花畑、ワイン葡萄の実る葡萄畑。その景色を愛でる。そして味わう。その体験は唯一無二だからこそ、美しい思い出になって残り続ける。

お花を毎年送る習慣が定着しますように。と願うバレンタインデーでした。

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