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小1息子。早くから療育に取り組んでいて良かったなあと今思うこと。



息子(小1)は、いわゆる発達グレーゾーンだ。

久しぶりにこの件に触れる。


息子が小学校に入学し、もうすぐ1年となる今、母親として色々と思うことがあり、書き記しておきたい。



療育を受けるようになった流れはこちら↓↓


上の記事を読み返してみて、数ヶ月前に自分で書いたのに、すでに忘れかけていることがあり、びっくりした。

ちょっと、そんなこと書いてたのと恥ずかしくなる部分もあったが、やっぱり文章にして残しておくことって大事だな。

これだからnoteはありがたい。



①の記事で、療育に導いてくれた幼稚園の先生からの説明。

・自分の子と似ているところがあって、小学校に入学してからたくさん苦労した(一時期不登校にもなったとのこと)

早めに取り組むことで、困り感を少なくし、得意なことをたくさん伸ばしてあげられる

これ。

当時はピンときていなかったが、今まさに、この先生の言葉の意味がよく分かるなあと思っているところ。


正確に言うと、困り感を少なくするというより、困り感を想定して対応できる、という感じかな。

最近の、客観的に見た息子の困り感はこちら。
放課後等デイサービスの先生方とお話ししながら得た情報もある。

  1. 手先の不器用さ。力の調節が難しい。
    特に消しゴムに苦労している。筆圧は強いため、濃く書いた自分の文字をきれいに消せない。
    柔らかい消しゴムだとすぐ破壊してしまう。消しゴムを細かく動かすことも難しいので、一行丸ごと消そうとして紙がやぶける。
    教科書もノートもどれだけ使い込んだの?てくらいボロボロになっている。
    タブレット学習やタイピングの習得の方が向いているし、併用していくのが良さそうな気がしている。

    あと、力の加減が分からないので、じゃれたつもりで人に思いっきりぶつかってしまったり、叩いたつもりはないのに相手には叩かれたと受け取られてしまうこともある。


  2. 目の動きにやや難あり
    これはビジョントレーニングというものを放課後等デイサービスで受けている。視力が悪いわけではなく、すぐに物に焦点を合わせるのが難しい感じ。20cm周囲のものは二重に見えている可能性あり。

    漢字を学ぶようになり、線が1本多くなってしまったり、ぴったり止めることが難しかったり。「見」と「貝」の違いがよく分からないと何回も間違えていた。

    今後、板書が複雑になった時に時間が足りなくなるかも。走るのは速いが、球技などの運動では苦労するかもしれない。

  3. 初めての事、見通しの立たないことに不安を覚える。
    急な日程変更などあると戸惑いを隠せない。そのためか、特に時間にはうるさく、少しでも予定時間が過ぎるとぎゃーぎゃー言ってくる。

    最近でも「休み時間が5分短くなった」とか、「給食食べるのに18分かかった」とか、割と細かいことを報告してくる。

    入学初期、牛乳パックの口を開いてたたむ方法が分からず(説明は受けている)失敗し、中の牛乳(残していた)をぶち撒けてしまい、撃沈。「学校に行きたくない」と言い出したため、畳み方の手順書を作って持たせたら大丈夫だった。

    前もって、納得のいく丁寧な説明が必要。
    時間割、手順書があるとなおいい。

  4. 部分的にこだわりが強い面がある
    本人の基準なので、正確に把握するのは難しい。
    ゲームなどに負けること、先生の指示以外のことをすることなどをひどく嫌がる。
    3とも関係しているが、臨機応変に対応する、融通をきかせるということが難しい。そして納得いかない場面に遭遇した時に、感情をコントロールできなくて取り乱す時がある。

  5. 一度にたくさんの情報を処理できない(?)。
    幼稚園年長時の事例で言えば、「前に出て、折り紙を2枚ずつ取っていく。」という指示が出た場合、折り紙を取りには行くが、何枚取ればいいのか分からなくなる、といった具合。
    覚えきれないのか、意識が1つのことに集中するからなのか。周りの動くものに目がいくこともあり、単に聞き逃しているのかもしれない。ゆっくり本人のペースに合わせて伝えたらちゃんと理解できる。

    最近、「先生がいっぱい話すと、何を言っているのか分からなくなる時がある。」と教えてくれたことがあった。周りの子を見て合わせている様子。

    かと思うと、プログラミングやゲームなど私には理解できない速さで習得することもあるため、興味の有無で集中力にムラがあるのかもしれない。

といったところ。

他に、座位保持が苦手、感覚過敏(不織布マスクはつけられない、納豆など匂いの強い発酵食品を極端に嫌がるなど)もあり。

まあでも困り感というのは、本来主観なわけで、息子がどれくらい困っているか、というのは本人にしか分からない。

でも、並べてみると結構たくさんあるなあという印象。だから、つい、「できない」に注目してしまいがち。

なので、そうならないように、「できる」を増やす取り組みと声かけを療育先で色々教えてもらい、続けてきた(つもり)。


話が前後するが、去年の4月、入学前に、息子の特性について学校側と担任の先生に文書でお伝えしていた。


その後、5月と10月、担任の先生と保護者の面談があったのだが、先生から、
「息子くんはお友達とのトラブルもなく、何も問題ありません。」
と言われた。
強いて言えば給食を食べるのが遅いことくらいだと。

あれ?先生の目には、息子の困り感はほとんどうつっていないんだ。


その時、私は2つの事を考えた。

1つは、息子は学校で本人なりによく頑張っている(耐えている)、ということ。自宅や放課後等デイサービスで見せる、対応に工夫が必要な姿を先生にはほとんど見せていない。

きっと、45分間座っているだけでも本人にとってはすごく大変なはず。
色んな子がいて、毎日色んなことが起きて、予定通りにいかないこともたくさんあるはずだ。

お友達ができて、「楽しい」が優っているのなら、それはとても喜ばしいし、集団の心理の成せる技かもしれない。
慣れた、成長した、というのもあるだろうけれど、我慢したり抑えていることも多いんじゃないのかな。


その反動が家で出てくるのだけれど。
それはある程度は受け止めようと思っている。発散できる場所があるから、頑張れるのかもしれないし。


2つ目は、息子のようなタイプは目立った問題行動がないので、集団の中では埋もれてしまうということだ。
出来ることと出来ないことの差が大きいので、出来るところを見ると、一見何の問題もないように見える。
療育を受ける話をした時には、私の説明が曖昧だったこともあり、あまり知識のない方からは、「園の先生の考え過ぎなんじゃない?」とか「子どもってそんなものだと思うけど。」等と言われたこともある。
明らかに問題があるようには見えないのがポイントだ。

学校の通常学級は、基本的に定型発達の子に合わせた集団の学び場だ。それに、幼稚園と違って、子どもに対する先生の人数が圧倒的に少ない。
先生方は1人でたくさんの子を相手にし、業務が多く、ただでさえ忙しそうだし、中には問題行動多発の子もいたりして(1年生あるある)、あまり余裕がなさそうに見える(状況によるのかもしれないが)。


だから、実は困っていても声があげにくく、何に困っているのか説明するのも難しい。親の私でもうまく説明できないこともある。
説明できたところで、声かけくらいならお願いできるのかな、と思っていたのだが、細かに対応してもらうのはなかなか物理的にも無理があるような気がする。

実際、ちょっと前にボランティアでスキー学習のお手伝いに行った時、息子を観察していたら、こんなことがあった。
準備が遅くて体操に間に合わない、どこの列に並んだらいいか分からなくなる、スキー板で歩いていたら列が乱れてしまい、並ぶ順番が変わってしまう、という本人的にはハプニング続きだった息子。
その時々で、人知れず涙を流して泣いていたり、小さなパニックになっているようだった。

その時は、私が気付いたので軽く手助けできたけれど、普段は多分そのまま何とかやりすごしているのだろう。お友達が助けてくれているかもしれない。
スキーほど大変な授業はあまりないとは思うが、観察していて、困った時の様子がよく分かった。そして静かに困っているので、周りには伝わりにくい。



それで、前もって行政機関に相談していたところ、認定が下り、年末から通級教室(自校)にも週1回通っている。

行政担当の方も、通級担当の先生も、似たようなケースをよくご存知だったので、スムーズに対応してくださり、とても救われる思いだった。

通級教室では、手技のトレーニングだったり、感情のコントロールを時に遊びながら活動させてもらっている。
通級担当の先生とのマンツーマンの時間に、心身ともにリラックスし、活動できている様子。学校で困ったことがあったら相談できるような雰囲気も作ってもらえた。担任の先生とも連携していただいている。
そして何より、息子がその時間を楽しみにしているようなのだ。

とまあ、現在の状況はこんな感じで。

放課後等デイサービス(2施設)と通級教室という支援を受けているわけだが、幼稚園時代から続く下準備がなければ、このような支援は多分受けていなかったと思う。

元々、私は発達に関する知識はほぼなかったので、「学校で問題がないから大丈夫」で納得していたはず。
だから、自宅で爆発する息子の行動(もっとひどかったかも)を理解し、受け止める、というところまでたどり着いていかなかったんじゃないかな。

前記事で書いた、臨床発達心理士の先生の、「できれば攻めていってほしい」の言葉を胸に、迷いながらも進んできたんだと思う。

そして、実はこれ、「ペアレントトレーニング」による私の中の意識改革が行われた成果だったんだと思う。
子どもの問題に取り組むには、まず保護者の意識を変える取り組みが必要らしい。

それで、息子の療育を通して、専門の先生からアドバイスを受けるうちに、私自身がトレーニングを受けていたのだ。


小さなことでも、「できない」や「困った」が積み重なってしまうと、自己肯定感が低くなるらしいし、問題が大きくなり、親子であたふたする、という事態になっていた可能性は十分考えられる。

小学校に行ってから本当にそれがよく分かった。

思えばこれまで長い道のりだったけれど、早い段階で幼稚園で助言してもらって、それを受け入れて行動してきて本当によかったなあと、今、思っている。

そして、道はまだまだ続いていく。


これからのこと。

先日、放課後等デイサービスの先生との面談で
考えがまとまったので書いておこう。

今後、息子の成長と共に困り感も変化し、必要な支援が変わっていくかもしれない。
現時点では、まだ全然分からない。

ただ、目指す方向、ゴールは分かってきて。

それは、もう少し大きくなってからだけど、息子自身が自分の得意なこと、苦手なことを認識し、得意なことでどんどん道を切り開いていくこと。

苦手なことがあるのは、悪いことでも恥ずかしいことでもないと知り、他人に説明したり、必要なら助けを求め、受け入れられるようになること。

そして、自分で選んだ道で、周りの人と一緒に幸せに生きて行くこと

どんな回り道でも、時間がかかってもいいと思う。

でも、理解者、味方は1人でも多い方がきっといい。

私は、息子の中にあるたくさんの可能性を信じている。

息子が進みたい道を自分で見つけられるようになるまで、色んな方々の知識や技術をありがたくいただいていきたいと思う。



月曜日。


今日も息子は元気に学校に行った。


今は、それが何より幸せだ。







あー、ついつい長文になりました。

すぐに忘れてしまう自分に向けて書いたようなところもあります。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

何かご意見ご感想などありましたら、コメント欄でお待ちしています♪




そしてこの記事、100本目だったそうです!

うれしいです^ ^

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