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★★★『リーダーのように組織で働く』小杉俊哉

リーダーシップについて述べる一冊。今の時代に合うリーダーシップとは。また、リーダー「のように」というのがポイント。

印象に残ったことを下記。

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自分で考え、改善したこともリーダーシップのひとつ。

日本では管理職はマネジメント(ポジションで与えられた役割)をやっていてリーダーシップ(正しくあるべきことの推進)を発揮していない。

最も有能なトップマネジメントは、自分の時間の8割をリーダーとしての仕事に充てる。末端の担当者でさえ2割をリーダーとしての仕事に充てる。

少しでも自分が自律的に動く部分があれば仕事は楽しくなるはず。

「仕事」は「事に仕える」。「働く」は「人が動いて、傍を楽にする」。
自分のことばかりして、皆の役に立つことやコミュニケーションをやろうとしない人のことをこのように揶揄する。「あいつは仕事ばっかりしていて、ちっとも働かねえ」と。

自律にならないと他率になる。自律はシンドイが、他人のコントロールに委ねられるよりはいい。自律的に動かないということは即ち、方針を他人に委ねるということを意味する。

日本的経営スタイルの弊害。公私の区別なし、滅私奉公、家庭を犠牲。One for allだがall for oneではない。個人の目的不要、あるいはいかにそれを組織に合わせるか。コミットメントの行き過ぎ。

家父長的リーダーシップ(リーダーシップ1.5)。日本企業は活力を失った。一方で、シンガポールは世界の中心的存在に。経済開発庁のリーダー、フィリップヨーは「人の力を最大限引き出そうとするなら、家父長的であってはいけない」「人に対しては、凧を扱うように接する必要がある。彼らを高く放て。もし風がなければ、もう一度放ってみよ。上昇を誰もが必要としている。彼らが面倒を起こしたら、糸を引いて引き寄せよう。」と。

リーダーシップ3.0はサーバント(召使い)型リーダーシップ。組織のビジョンを共有して人々に自主的な選択をしてもらう。能力やアイデアのある人の知恵を集め、課題を解決していく。リーダーは皆をエンパワー(鼓舞)していかないといけない。但し、仕えながらも、ミッションや目標を持つ必要があり、また、リーダーシップを発揮する必要があるときはしないといけない。

ヘルマンヘッセの東方巡礼。リーダーは最も優れたものを与え、メンバーは個人個人の目的を持たなければ参加してはならない。誰しもが個人の目的を持って会社に就職したはず。いつしかその目的を失っていないか?と。(鋭い指摘だな。。)

また、同じく東方巡礼より、長く生きようとするものは、奉仕しないといけない。支配しようとするものは、長生きしない。と。

ありがとうございます!