【読書感想文】お金を使うことは怖いことじゃないんだな〜って思えた。『決定版！お金の増やし方&稼ぎ方』
今回紹介するのは、山崎元・堀江貴文 著『決定版！お金の増やし方&稼ぎ方』です。
いくつもの事業を立ち上げ世界にその名を轟かせているホリエモンと、楽天証券に勤め投資を知り尽くした山崎元さんの共著。
この1冊を読んで一番感じたのは、「お金を使うことを恐れすぎないようにしよう」ということだった。「お金の増やし方＆稼ぎ方」というタイトルからして、いかに支出を減らすかという話になるかと思ったが、むしろ逆。この本はお金をいかに使っていくかについて書かれた本だ。
本書で1番強調されているのは、「能力・経験・時間・人間関係の人的資本を増やすような形でお金を使っていけ」ということ（ホリエモンは「有り金なんてすべて使え！」と言っている）。 もちろん山崎さんが投資を駆使して資産を増やしていく方法も紹介しているけれど、そんな山崎さんも最後には「自分を高めるためにお金を使ってほしい」と主張している。
また、ホリエモンの最近の若者の金銭感覚についての意見も刺さった。
最近は20代からお金の運用を考える人がいるそうだ。コツコツと貯金に勤しむ人も増えているが、そんなことをしている場合じゃない。（中略）
出費を必要以上に我慢することによって、あなたの価値がショボくなってしまうことの方が大問題だ。
若いころは、流行に敏感で、頭も柔らかく、体力とバイタリティーにあふれている。そんな貴重な時期に「経験」をつまないでどうするのか。まだ知らぬ新しい世界を覗いてみないでどうするのだ。
私は数年前から投資についての勉強をしていて、その度に「20代の頃から資産形成・運用をやっておけばよかった」と後悔していた。今の20代の若者が羨ましくて仕方がなかった。でもホリエモンの言う通り、若い頃から貯金や運用にばかりお金を回していれば、その分経験を詰めなくなってしまう。そもそも貯金や投資には我慢がつきものなので、やりすぎれば精神的なストレスにつながるだろう（もちろん、ある程度の貯金は必要だけど…）。
私は20代の頃、年間50〜60本くらいライブに行っていて、一度口座の残高が3万円にまで減ってしまったことがある（苦笑）。自分でも「バカじゃないの？」って思ったけど、その結果私は音楽業界に入れたし、自分の給料を上げることができた。そういう意味では、若い時に自分に投資をするのは大事だなと思う（ただし、残高が3万円になるまでお金を使うのはおすすめしない。大変心細くなるから）。「年寄りになって金と時間を持て余すのはもったいない。老後は体が動かなくなって金と時間があってもやりたいことができにくくなるから、若いうちに旅行とかやりたいことはやっておけ」と言っていた誰かのツイートを思い出す。
あと、山崎さんが言っている「時間の値段」の考え方はやはり大事なのかなと思った。これはいろいろな本にも書かれている考え方で、リベ大の両学長も推奨している方法だ。
たとえば年収500万円で、1日8時間、年間250日働いている人がいれば、その人の1時間あたりの収入は2500円だと考えることができる。
もしこのサラリーマンが郊外に引っ越し、出勤時間が往復で1時間延びたとする。月に20日出社するなら20時間になり、5万円分もの追加コストが発生することになる。
このように時間のコストがわかれば、「家賃が5万円高くても、会社から近いところに住む」という選択肢が有効だと思えるようになる。
この考え方を初めて聞いたとき、「これはもともとお金を持っている人にしか通用しない考え方であり、ほとんどの人には実現が難しいのでは」と思った。そうしてずっとスルーしていたのだけど、今回改めて聞いて、「まぁ山崎さんとか両学長みたいな人たちがそういう考え方でやってきているのであれば、思い切って真似してみるのもいいのかな」と考えたりしている。まずは自分の時間単価を確かめ、ある行動を起こすのに「この作業にいくらかかるのか」「サービスに頼るべきなのではないか」などを考えてみたい。
まぁ何より、お金を使うことへの恐怖心をもっと少なくしていきたいなと思う。私は親から口すっぱく「貯金をしろ」と言われ続けていたこともあり、昔からお金を使うことを恐れていたのだが、そのせいで無駄に時間を使ったりいろいろな体験を避けてしまっていた。しかし去年からYouTubeプレミアムに入って広告をなくしてみたり、マネーフォワード MEを使って家計を管理したり、脱毛をしたりと、時間の効率化や自分の満足度を高めるために少しずつお金を使っている。その結果QOLは間違いなく上がった。なので今後もお金を使って、新しいことに挑戦したい。思い切って、誰かのオンラインサロンにでも入って交友を増やすとか…（？）、まぁいろいろ模索しよう。
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