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LDHの沼に落ちた話

好きでも嫌いでもないが、わたしの人生には必要のない人たちだと思っていた。やたら歌のうまいお兄さんのうしろで、妖精さんたちが踊ってるやつ。いわゆるEXILE系の人たちに持っていたイメージはそんなもんだったし、「Love www Dream www Happiness wwwwww」「パフォーマーてwww」と鼻で笑っていたまである(本当にすみません)おおよそ20年、頭の上までとっぷりビジュアル系に浸かっていたわたしの対極にあるような縁遠い世界で、一生、自分から好んで見ることなんてない世界だと信じていた。それをあっさり、足元から、わたしの価値観ごと根こそぎごっそりひっくり返した人たちがいる。

それが、FANTASTICS である。

画像は公式サイトよりお借りしました

きっかけはもう「またそれか。お前もか」と言われるであろうが、八木勇征(敬称略)の「劇場版 美しい彼 〜eternal〜 」だった。お笑い界隈で仲良くしている友達が、美しい彼の映画がすごく良かった、ドラマ見てなくても楽しめたと言っていたのを聞いて興味が湧き、劇場に足を運んだことが始まりだった。結果的に、美しい彼は2週間で5回(ドラマシリーズをまとめたspecial Editionを含めたら6回)劇場に観に行った(これでも全然少ない方だと思う)作品の素晴らしさはもちろん、タイトルに負けない、本物のうつくしさを備えた八木勇征演じる清居奏に魅了された。まさに美しい彼。「美しい彼」という日本語は、八木勇征のために存在していると言っても過言ではないだろう。本気でそう思っている。ストーリーも、きもちの移り変わりの描き方も、演出も、すべてがうつくしく繊細で、とにかく素晴らしい作品だった。ドラマシリーズを見るためにHuluに加入し、ドラマも全部見た。season1、season2、何周したかわからない。中毒みたいに、暇さえあれば何回でも見た。パンフレットもビジュアルブックもぜんぶ買い、過去に掲載されたネットの記事や雑誌も読み漁った。瞬間的にひとつの作品の世界にこんなにも引き込まれていったのは、生まれて初めてだったかもしれない。美しい彼がもたらしたものすんごい勢いとともに、わたしはまず「八木勇征」を知った。

テレビであんま見たことないし、最近出始めた俳優さんなのかな〜?と思っていたわたしは、検索をして衝撃を受ける。ふぁんたすてぃっくす…?は???LDH…????

え?え!!!!!!EXILE(広義)の人なんんんんんんん!!!!!!!!!!????????????

今世紀イチの衝撃だったかもしれない。うそでしょ?この子、LDHなん????????

大きな衝撃を受けながらも、わたしはFANTASTICSについてあらゆるツールで検索をかけた。9人組とかツインボーカルとか本当にざっくりとした基本情報を覚えたあとで、たまたまAbemaTVで無料配信中だった「The Usual Night いつもの夜」を見た。これを見たことで、わたしはしっかりファンタの沼に落ちることとなる。ムキムキでもなく色黒でもなく輩感もなく、さわやかでシュッとしてて、本当に君たちはLDHなの…?と何度思ったことか。メンバーみんなかっこいいやんけ。41歳のFANTAROの爆誕である🌻
そしてそのあと、YouTubeで検索をして目にとまったのが「ホリナツのカンムリ(仮)」と「澤本夏輝のFANTASTICS畑」だった(ちなみにここで初めて、ファンタに「なつき」がふたりいることを認識した)(いつ夜の初見の時は「なんでわざわざ“さわなつ”って呼ばれてるんだろ」などと思っていた)ホリナツのカンムリ(仮)と、FANTASTICS畑、どちらから見ようかと考えあぐねた結果、単純に「本数多いし見るの時間かかりそう」という、たったそれだけの理由で、わたしは「ホリナツのカンムリ(仮)」から見始めることにした。ここで、わたしのFANTAROとしての運命が決まった。ええ。そう。もうおわかりですね。

ホリナツのカンムリ(仮)により、どっっっっっっっぷりほりなつ沼にドボン\\ꐕꐕꐕ//である。

正直なところ、顔は全然好みじゃない(だからいつ夜を見ていた時も、ほりなつくんのパートはそこまでよく見ていなかったし、こいつは(推しになることは)ねえな、とまで思っていた)なのに、カンムリを見進めて行くうちに徐々に芽生えてくる「あれ?この子めっちゃかわいくない???」というきもち。本当に、顔は全然好みじゃない。顔の好みだけでいけば、わたしはけとそたのどちらかに落ちるはずだ。でも、それなのに、それでも、惹かれるってよっぽどなのよ。だって顔が好みじゃないんだから(何回言うねん) 幼い頃からの積み重ねで形成されてきた“自分の好み”をも超えて推しに座る人って、もうそれだけでその人へのきもちのメーター振り切ってるし、振り切ったところからのスタートだから、なんていうか、本当に、とにかくやばい(語彙がねえな)
笑った顔がかわいい。前歯がかわいい。ほりなつくんの前歯はこの世でいちばんかわいい前歯だ。たまに繰り出される芯を喰ったツッコミがいい。そして滲み出ている育ちの良さと、隠しきれない頭の良さ。言葉の選び方もおもしろい。ファンタのピカソの名を欲しいままにするお絵描きの実力も本当に愛らしい。なんでもソツなくこなせそうなのに、自転車遅漕ぎ2秒で負けちゃう意外なポンコツ感。お洋服もセンスが良くてすんごいオシャレ。スタイルが良すぎる。ダンスも上手い。上手すぎる。長い手脚がしなやかに動いて、スタイルの良いからだが美しく舞う。頭のてっぺんから、指の先まで美しい。ダンスがあんなにかっこいいなんて、美しいなんて、40年以上生きてきたのに知らなかった。ほりなつくんのダンスを見て、生まれて初めてダンスをかっこいいと思った。演技もファンタの中でいちばん上手い(とわたしは思っている)表情を作るのがすごく上手で、アホの子の時は全力でアホの子になるし(そしてそれがめっちゃかわいい)、闇を抱えた高校生の時もしっかりその難しい役どころにハマっていた。オラオラのヤンキーの時もエロくて厳つくて超かっこよかった。髪型もよく変わるけど、黒髪も金髪も長めも短めもパーマもストレートも、ぜんぶしっかり似合ってて、自分の魅せ方をちゃんとわかってる。かっこいい。めちゃくちゃかっこいい。ほんっっっっっとかっこいい。そしてかわいい。とにかく、かわいい。かわいい!!!!かわいい!!!!!!!可愛い!!!!!kawaii!!!!!!もう、ほりなつくんの虜である。

そこから先は早かった。CL(LDHの動画配信サービス)に加入してファンタのチャンネルを一気見し、TRIBE mobileの全ブログを遡り、BTTMのチケットを取るためにファンクラブに入った。寝ても醒めてもほりなつほりなつで、今のわたしは頭の中も心の中もほりなつくんで埋め尽くされている(うわぁ)

でも、個人の推しがほりなつくんには落ち着いたものの、ここまでファンタの沼に落ちたのは「ファンタのパフォーマンスによるもの」でしかない。いろんな界隈でオタクをやっているが、基本的にわたしは、本業ありきで好きになる。どれだけ顔が良かろうが、好みであろうがなかろうが、その人が生業としているものに魅力を感じなかったら好きにはならない。オタクの矜恃である。
元々パフォーマーだけの集団だったFANTASTICSのパフォーマンスは、いわゆる「EXILE」の系譜を踏襲したグループに対してわたしが持っていたイメージを粉々に砕いてくれた。
FANTASTICSはとにかくパフォーマンスがめちゃくちゃにかっこいい。フリが揃っているところは揃っているけど、ソロも多いし、バラバラのフリのところもたくさんある。でもフリはバラバラなのに全体で見るとめちゃくちゃまとまってて本当に死ぬほどかっこいい。全体を見た時のかっこよさがずば抜けている。まじでこの世のダンスグループの中でいちばんかっこいいのではなかろうか???(私の主観ね)わたしが抱いていた「ボーカルのうしろで、同じ振り付けで妖精さんみたいに踊ってるだけ」なんてもんじゃなかった。パフォーマーは妖精じゃなかった。そのことを知れただけでも、FANTASTICSを好きになって良かったと思える。そもそも、もともと、パフォーマーは妖精ではなかったのだ(それはそう)

ファンタのパフォーマンスでいちばんはじめに見たのは STOP FOR NOTHING だった。

この曲の間奏部分のほりなつくんのダンスを見た時に「待て待て待て待てこんなにかっこいいなんて聞いてない」とめちゃくちゃ動揺した。そしてよくよく見ていると、曲に合わせて縦に並んだ列からひとりずつ飛び出してきてソロを踊っていたり、それぞれの見せ場がちゃんとある。振付としては同じ振り(動き)でもフレーズをズラして踊っていたり、見ていて飽きない。この曲がきっかけとなり、わたしのLDHアーティストに対する価値観や偏見が根底から覆った。私の人生を変えた1曲。何度も、何度でも、初めて見た日からずっと、寝る前には必ずこれを見ている。本当にだいすきなパフォーマンスだ。

Drive Me Crazyもめちゃくちゃすき。MVは遊び心というか、コミカルでFunnyな雰囲気もあったりしてメンバー全員が大変かわいらしい。

ライブバージョンのパフォーマンスもMVとは違うまとまりがあってめちゃくちゃかっこいい。

ライブの時の階段から降りてくるとこやばすぎません?こんな人たちが階段から降りてきたらかっこよすぎて卒倒する自信しかない。メンバーのフォーメーションしかり、パフォーマーだけのパートしかり、全編に渡ってファンタの魅力がふんだんに詰め込まれている。ほんで最後超かっこつけてみんなで同じポーズとるとこも最高にイカしてる。

ライブで一度でいいから見てみたいのはDiVE

ちょっとこの曲の間奏だけでいいから見て????1:35あたりから。バチくそかっこよくない????わたし、EXILE系の人たちがこんなフリで踊ってるの見たこと無かったよ(見てきていなかった、というのは重々承知しているが)「全員が同じ振り付け」で踊っているイメージが強かったから、ここの振りは衝撃的だった。このパフォーマンスを1回でいいから真正面から見てみたい。この曲のこの間奏部分はファンタのパフォーマーにしかできないクオリティだと思っているし、もともとパフォーマーだけでやってたんだからこれぐらい余裕やで、というファンタパフォーマーのプライドのようなものまで感じている(勝手に)

何かを好きになるのにはタイミングがあって、わたしはきっとこれより前にファンタを知っていたとしても、その時には好きにならなかったと思う。もう少し早く知っていたら、HOP/STEP/JUMPのガチなライブに行けてたのに!と思う悔しさは多少あるものの、今、ここで、このタイミングで知ることができたからこそ、わたしはFANTASTICSを好きになった。人生タイミング。ファンタと出逢うきっかけをくれた友達と、美しい彼という素晴らしい作品に、心から感謝している。

FANTASTICSのWelcome Gateに、八木勇征が立っていた。そこからFANTASTICSが作り上げてきた世界に足を踏み入れてみたら、価値観ごとひっくり返されるという思ってもみなかったことを経験できた。まさか。まさかこの歳で、自分がLDHに落ちる日が来るなんて。ほんっっっと、わたしの人生、めちゃくちゃ楽しいな。しあわせ。明日死んでもわたしはしあわせだ。

これから先、FANTASTICSのみんなの夢がひとつでも多く叶ってほしい。そして、その夢が叶う瞬間に、わたしもいつか立ち会いたい。彼らと一緒に見ていくこれからの景色が、たのしみでしかたない。





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