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障害者雇用 通院は有給休暇で

平日に通院しているのだけれど、今回はそれとお仕事についてのお話。

私はこれまで大学だの学校だのと、世間とずれた世界で働いていたのでよけいに常識についてあらためて知ったのだが、ごくごく一般的には有給休暇は勤務開始から半年経過したら付与される仕組みとなっているらしい。
(厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/dl/140811-3.pdf

この場合、有給休暇の取得がしっかりと確定されているのはありがたいものの、最初の半年間は有給休暇とならず、通院する際には「欠勤」扱いとされるそうだ(その分給与から引かれるのだそう)。

それでもいくつかの企業は独自のシステムで入社当初から付与するところもあるそうで、今回就職した会社もこのケースに該当する。

勤務前の面談では、社員さんが「ご遠慮なく有給休暇とってくださいね」と優しく言葉をかけてくださったので、嬉しさのあまり「はい!」と元気いっぱいに小学生のような返事をした。

通っている病院は診察が平日の昼間限定なので、泣く泣く会社を休むしかないのだが、このしくみのおかげで私は収入面も安心して病院に行くことができていた。

また、社内には「通院です」ではなく「有給休暇を取ります」と言えばいいので、通院というのを黙っておきたいという人にとってもいいシステムだろう。


健常者にとっては何の気ない制度でも、障害者にとっては実は重要だったりもする。

とてもありがたいなとしみじみ思うのである。

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最初はゆとりをもって全日有休をとっていたのだが、午前中で診察は終わって手持ち無沙汰になり、あまりにもヒマを持て余していた(ソファでゴロゴロして再放送のドラマを観るくらいだった)ので、午後は出勤することにした。

会社のあるところに出向く「出社」をしてもいいかもしれないが、色々考えた末、「在宅」で勤務することにした。

在宅にすれば通勤時間がかからないから、病院で待ち時間が長くなっても焦ることはないし、気持ちにもゆとりと余裕を持って仕事に臨むことができるからである。

つい最近は病院のほど近くでおしゃれで美味しいパン屋さんを発掘したので、診察帰りに通うのも通院の楽しみのひとつになっている。

診察が終わってパン屋さんに寄り、帰宅したら美味しいパンをゆっくり味わい、13:30になったらパソコンを立ち上げて仕事にとりかかる。

そして夕方に業務を終え、まだ明るいうちにそのまま近所のドラッグストアに薬を取りに行き、併設されたスーパーで夕飯を選ぶというコース。

会社の在宅システムによって、通院のある日であっても、気持ちにも時間にもゆとりのある働き方ができているのである。

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診察は少なくとも私は若干緊張するので、これだけで人生の一大行事であるといってもいい。

先生は優しい表情で出迎えてくれるのだけど、もちろん病気の話だからコーヒーを飲みながらわいわい楽しく話に花を咲かせるわけにはいかないし、知らず知らずのうちに私は深刻さをまとった顔つきになっているだろう。

脳神経外科で話すトピックは発作のことや薬のことだし、精神科では胸の内を打ち明けるのだから多少の勇気が必要で、終わるとどっと疲れが襲ってくる。

しかも通院の頻度は脳神経外科・精神科それぞれ3ヶ月に一度ずつなので、場合によっては話すことがてんこ盛りだったりする。

そうなるともう、気力も体力もかなり消耗する。

通院は、 気合いを入れて、かつ体力の備えも必要な一大行事なのである。


そうした中での通院の有給休暇、帰宅後に気楽な在宅というコース(美味しいパン付き)は、給与面でも、そして気力・体力を充分に回復するためにも、とてもありがたい制度である。


・・・・とはいえ、ま、ここであえて欲を言うとするならば、「有給休暇」とは別に「通院休暇」とやらを作ってほしいなとも思う。

そうすれば、有給休暇をほかの健常者と同日数有効に使うことできて、会社に有休を申請するたびに「あと何日分残っているか」と頭を悩ませることなく、思う存分旅行や気晴らしを満喫できるだろう。

そういう企業もあるらしく、うらやましかったりもするのだが、まあ有給休暇が勤務初日から取れるシステムがあるだけでもよしとしよう、と思う今日この頃である。


・・ま、本心は「通院休暇」の方がうらやましいのだけどね(笑)


ーーーーー日々つれづれと続く


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