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エレガントで清楚な愛山の酒

酒米によって日本酒の味が変わるのか?私もそんなに飲み比べた訳ではないので、酒を呑んで酒米を当てる自信はない。酒米の成分や形状が日本酒の味に影響を与える部分はあるとは思うけど、どちらかと言えば、造りに依存するところが大きいのではないかなあ。。というのが、現状の私の意見。

この千葉県は寒菊銘醸さんのお酒。「剣愛山」は酒米としては「愛山」だけど、「剣」というのは徳島県の名山「剣山」のことで、最近徳島県で生産が始まった「愛山」を使ったお酒ということ。磨き50%の純米大吟醸。米も高けりゃ磨きも高いので、このスペックでこのお値段はお得感がある。

千葉県 寒菊銘醸 剣愛山50 Chronicle 23BY

「愛山」と言えば、「甘旨濃醇ゴージャス!」というイメージが一般的?せっかく高価な愛山使っているんだから、それっぽい味に仕上げたい!というのが、杜氏心理じゃないかな?知らんけど。。

寒菊銘醸が年に一回だけ作る限定シリーズであるこちらは、香りは最近流行りのリンゴとかブドウ系だが穏やか、口に含んだ最初の印象は「砂糖水」。少しトロミも感じる。といっても、精製された上質の砂糖を溶いたスッキリ感のある砂糖水。それを酸と苦味がバランスよく包む。最初から最後まで輪郭はハッキリしているが、全体に押し付けはなく品があるので、ゴージャスというよりエレガント。一回火入れだけど、微細なガス感が良い仕事をしているかもね。食事に合わせるよりも、単品呑みか、ワインのような飲み方オススメ。

であったけど、開栓から2〜3日冷蔵庫保存していると、甘さのアタックは薄れ、落ち着いた感じになる。苦味が少しキリッとして、最初から最後までバランス良く優しい感じになり、食事にも寄り添いやすくなったと感じた。一回火入れなので、劇的な変化は無いとは思うけど、じっくりと飲んでみるのも良いと思う。

バランスが良くって、大人しい甘旨フルーティーだけど、スッキリとしたキレもある、開戦直後の「華麗に登場〜」って感じと、暫く置いての優しく食に寄り添う感じ。エレガントかつ清楚なお酒。

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