感動をつくれますか?(久石譲、角川ONEテーマ21)

感動をつくれますか?

この挑発的とも言えるテーマに出会ったのは、2006年のことだ。

私は、久石譲の曲を聴く度に、あるいは彼の手がけた、ジブリの音楽を聴く度に、圧倒的な感動を感じる。

「風の谷のナウシカ」、「天空の城ラピュタ」、「魔女の宅急便」、など本当に聴く度に音楽とそこから想起される映像など、様々な感情が込み上げてくる。

私にとっては、そのイメージが、もはや「心象風景」となっており、懐かしさで一杯になる。

その度に本書、「感動をつくれますか?」と、久石譲が問うている「感動」について思いを馳せる。

音楽でも、技巧を粋を凝らした演奏に驚嘆することがあれば、メロディラインがシンプルな曲に素朴な感動を覚えることもある。

本書が伝えるのは「成功した音楽家の自伝」ではなく、ビジネス、プライベート問わず、人を動かす大きな要因は「感動」ではないかという仮説を持っている。

ビジネスなどと言うと、無機的な価格交渉のような、合理的な世界を想像しがちである。

しかし、実際、最後に人に訴え、決断せしめるのは、実は感動ではないかと思う。

「感性」に訴えられて、「動く」まさにダイナミックな心の動きが「感動」だと思うからだ。

久石譲の手掛けたジブリ音楽の名曲を聴いて改めて思った。

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