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怨親平等を思う。

本日で地蔵会の一連の行事は無事終了しました。
施餓鬼供養の施主さまには一週間のおつとめ
お疲れさまでございました。

こちらから向こうへ掛ける橋。ご供養もこういう感じかな?

昨日の26日は愛染明王のご縁日でした。
以前も書きましたが、愛染明王は怨親平等の功徳を
お持ちです。

以前調伏について書いたこともありますけども。

昔の武将同士のいくさの時に戦勝祈願とともに
相手を調伏するということが行われたと言われています。
太平洋戦争の時にも行われたという噂もありますね。

日清・日露戦争の時も敵国降伏の祈祷や戦捷祈願が
行われたという話もあります。

しかし、以前も書いたように調伏というのは
誰かを傷つけるものではなく、その人の仏性をくらましている
何かを調伏するものです。

愛染明王さまに世界の平和、四海の静謐をお祈りしていると
暗雲を吹き払い輝き出す太陽のような感覚が
ふと湧くことがあります。

お日さまの下ではあらゆるものが常に等しく
陽の光を受けています。

ここには光が当たっているけど、どこかには射さない
ということはありません。
何かの物陰であっても、強弱があるだけで陽の光を
受けていることには変わりないです。

愛染明王さまは敬愛をもたらす明王さま。
そのお力は好きだろうが嫌いだろうが
敵であろうが味方であろうが
隔たりなく届いています。

人間界の人間同士の間では
怒りや憎しみや暴力が渦巻いていても
その上にはやはり陽の光が平等に降り注いでいて
関わりなく春の花が咲いているように。

調伏を祈る時は息災も祈ることがルール。

思えば、弁天さまやお地蔵さまの白いお衣は
息災の色でもありました。

怒りも争いも憎しみも悲しみも取り除き
全てを洗い流して清浄に整えて
天から降り注ぐ暖かさと光を地上に十分に
行き渡らせることができますように。


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