エントリーシート作成するときに、ChatGPTを活用する就活生も多いだろう。ChatGPTに回答文の素案を作成してもらうケースが多いかもしれないが、この記事では、ChatGPTで回答を評価してブラッシュアップする活用方法を考えてみよう。
ガクチカの評価
一例として「学生時代に力を入れて取り組んだこと」、いわゆる「ガクチカ」の文案について、ChatGPTに評価してもらおう。入力プロンプトは以下の通り。
あっという間に評価結果が返ってきた。
印象深さが6点なのが痛い。何通ものESに目を通す採用担当者の印象に残すような文章にしたいところだ。
ChatGPTのスゴイところは、頼んでもいないのに「評価の理由」まで挙げてきた点である。
最も点の低かった「印象深さ」のところを見てみると、「ユニークな視点や感動的なエピソードが加えられれば、さらに印象的になるかもしれない」とある。ありがたいアドバイスだが、ユニークな視点や感動的なエピソードは自分で考えたり思い出したりするしかないようだ。それにしても「一般的なチーム活動の改善エピソードとしては平均的な印象」とは、やや辛口な評価だ…
同じく点数の伸びなかった「信頼度」のところには、具体的なアドバイスがある。「他のメンバーや指導者からの評価やフィードバックに言及がないため、さらに信頼性を増すためには他者の証言があるとより良い」とのことだ。なるほど。
ガクチカの修正、再評価
そこで、他のメンバーの発言をいれてみることにする。
修正前 「その結果、演奏技術の差はしだいに小さくなり、様々な演奏会で活躍することができた」
修正後 「その結果、演奏技術がトップクラスのメンバーが「皆が上手くなってきているから私も油断していられない」と発言するほど実力差が埋まり、皆が演奏会で活躍することができた」
これでChatGPTに再度評価してもらおう。
アドバイスに沿って修正したところ、信頼度が1点アップした。また、メンバーのセリフを入れた効果だろうか、印象深さも1点アップした。
一方で、分かりやすさは1点ダウンである。上記の「評価の理由」に記載されている通り、「部活動内の具体的な演奏方法や指導方法についての詳細」についてあればなお良いということだ。
ガクチカの再修正、再々評価
「具体的な演奏方法」まで書き出すと、文字数がかなり多くなってしまいそうだが、そういえば吹奏楽部の中で例えば「打楽器」パートのリーダーだったとしたら、それを書けば演奏方法もイメージしやすいかもしれない。
この点を再修正して、ChatGPTに再々評価してもらおう。
おお! 印象深さこそ7点のままだが、そのほかの評価項目は高得点だ。
以下の初回評価と比べてみると、軒並み得点アップしているのが分かる。
再々評価時の「評価の理由」も載せておこう。
おわりに
エントリーシートを作成する際、ChatGPTに回答案を考えてもらう就活生も多いと思う。しかし今回の記事で見たように、回答案をChatGPTに評価してもらい、そのフィードバックをもとに改善を重ねていけば、より良い回答に近づけそうだ。
今回使用したプロンプトの「###入力」のところに、自身のエントリーシート回答案を入れればそのまま使えるので、試してみてはいかがだろうか。