見出し画像

五つの修道院めぐり ルーマニア

ルーマニア北東部に位置するブコビナ地方、ここは14~15世紀に建てられた修道院が今も当時のままに残っています。モルドバ公国時代、シュテファン大公、ペトルラレシュ公の統治下で建設されてました。教会の内壁、外壁にはフレスコ画がびっしりと書かれています。

ブコビナ地方は独特の雰囲気があります。昔にタイムスリップしたかのような、子供時代に戻ったかのような幸福な時間がそこにあります。

村の人々の生活を見ると、あなたのおじいさんの時代のように、鎌で草刈りしたり、すきで耕している様子を見ることが出来ます。羊の群れと会う事もできます。伝統的な服装が生活の中に溶け込んでいるのを見ることが出来ます。

■モルドビツァ修道院 Manastirea Moldovita、1532

画像1

1532年ペトルラレシュによって建設されました。高い壁と大きな塔が印象的な建物です。1537年、数人の画家によって内壁、外壁が塗装されました。

1612年にエフレム司教は、塔の近くに貴重な芸術作品を保存する部屋を建設しました。

画像2

モルドビツァ修道院の大きな特徴は、3つの高いアーチが西正面に開いていることです。外壁の保存状態も良いことも特徴です。

■フモール修道院 Manastirea Humor、1530-1535

画像3

フモール川の谷にあるグラフモールの小さな町から北へ6km離れたところに位置しています。外務書記官トアデルブブイオグと妻のアナスタシアによって1535年に修道院を設立しました。1535年、スチャバの芸術家トマは、ペトルラレシュによって課されたバックを赤にして外壁の壁画を製作しました。

■スチェビツァ修道院 Manastirea Sucevita、1581-1601

画像4

イエレミア(Ieremia)、シミオン(Simion)、ゲオルゲモビラ(Gheorghe Movilă)によって建設されました。歴代の統治者以外が建設した、外壁画のある唯一の修道院です。

広大な敷地の中にあり、緑の中に溶け込むように建てられています。周囲を囲む砦は高く頑丈に造られています。

壁画の数は他の修道院よりも多いです。でも西の壁は空白のままです。言い伝えでは、芸術家が足場から落ちて亡くなったことから、装飾しないままにしたようです。

■ヴォロネツィ修道院 Manastirea Voronet、1488

画像5

最後の審判の壁画で知られるヴォロネツィ修道院は、グラフモールルイの町から数キロほど行ったところにあります。1488年、ステファンチェルマレ公によって建てられました。建設にはダニイルヘルミットが深く関わっています。円錐の塔があるかなり小さい教会です。 モルドバの伝統的なスタイルの建物です。

画像6

1547年に、外の壁はグレゴレロシュカ司教の依頼で塗装されました。 外壁は青が特徴的で有名です。

■アルボーレ修道院 Manastirea Arbore、1503

画像7

1503年、ルカ・アルボーレが建設しました。小さな修道院教会です。高い塔もなくシンプルなつくりをしています。

壁画の作成日は不明です。 教会の中で見つけられた文献からは、ドラゴシュ(ヤシの聖職者の息子)が1541年にアナ(ルカアルボーレのめい)の依頼で教会を塗装したと書いてあります。

教会の西正面は非常に特徴的です。 ここ、アルボーレだけ木製の梁に教会の鐘が置かれています。

■5つの修道院を1日で周る

スチャバに滞在しているとして、この5つの修道院を1日で周るには、車が一番です。レンタカーかタクシーをお勧めします。

スチャバ→アルボレ→スチェビツァ→モルドビツァ→ヴォロネツィ→フモール→スチャバ

この順番、または逆周りがもっとも効率よくまわれます。

■ブカレストから2泊3日で5つの修道院をまわる

ブカレストからの場合、最初と最後の日はブカレスト-スチャバ間の移動になりますので、中1日が修道院をまわる日になります。

 1日目:ブカレスト-スチャバ440km スチャバ市内宿泊

 2日目:スチャバ→アルボレ→スチェビツァ→モルドビツァ→ヴォロネツィ→フモール→スチャバ スチャバ市内宿泊

 3日目:スチャバ-ブカレスト

■おすすめの修道院をまわる

時間が無いので1つか2つ修道院を見るという方

ヴォロネツィ 、プトナ 、パトラウツィ、スラティナ がお勧めです。

ヴォロネツィ
5つの修道院ならば、ヴォロネツィがおすすめです。スチャバからも近いですし、外壁の壁画はすばらしいです。

プトナ
シュテファンチェルマレ公の遺品などを見るならプトナがおすすめです。美術館があり、見学する事が出来ます。かなりの点数がありますので、場所は遠いですが行く価値はあります。

パトラウツィ
シュテファンチェルマレ公が一番初めに建てた教会がパトラウツィです。教会自体小さいですが、中の壁画はかなり綺麗です。

スラティナ
教会の祭壇が凸凹になっていて、屏風のようになっています。光の加減で幻想的な空間が広がります。全てにおいて凝ったつくりになっています。

■全ての修道院をまわる

10の修道院+1つの教会

 1日目
スチャバ→プトナ→スチェビツァ→モルドビツァ→ヴォロネツィ→フモール→(グラフモールルイ宿泊)

 2日目
(グラフモールルイ)→アルボレ→パトラウツィ→ドラゴミルナ→スチャバ

 3日目
スチャバ→スラティナ→ルシュカ→プロボタ→スチャバ

この順番がもっとも効率よくまわれます。

日本で疲れた生活をしているなら、3ヶ月ルーマニアを旅してみませんか? 素朴な生活の中に楽しく幸せな生活を見ることが出来ます。サポートして頂くともっとたくさんの情報をお伝えできます。