らら

50代会社員。断捨離、読書の記録。日常の大切な場面の断片。

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記事一覧

久しぶりの発熱

風邪を引かない、というか具合が悪くならない。コロナ渦が猛威を振るった時も罹らなかったし、発熱もしなかった。コロナ禍以前もいったい最後に発熱したのがいつだったか思…

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9時間前
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【読書】山の音/川端康成

川端康成は「雪国」に続いて2冊目。「雪国」よりは読みやすかったが、次、読書友がお勧めしてくれた「眠れる美女」を読んだら川端はもういいかな。だいぶ以前に「山の音」…

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23時間前
10

【読書】アンドリュー・ワイエス(Andrew Wyeth)画集~古本屋さんデビュー

私がよくやらかすのは図書館から借りて、買うんだった!と思う本があること。 ワイエスの画集を図書館から借りて、借りる期間を延長しても返しがたかった。買うしかない。…

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4日前
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【ぐるっとパス2024で行ってみた 7】大倉集古館/浮世絵の別嬪さん?~「春画」デビューしました。

別嬪さん、なんてちょっとすました雰囲気を醸し出しているが、「春画」デビューの私には衝撃だった展覧会。いやぁ、楽しかった。 会期終了間近の最後のギャラリートークに…

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5日前
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【美術展】恋とさすらいの系譜/國學院大學博物館

同じ日に展覧会をハシゴする元気は基本持ち合わせていないが、こちらの展覧会は「無料」だったので、規模はそれほど大きくないだろうとふんで「松岡美術館」→「国立科学博…

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8日前
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【ぐるっとパス2024で行ってみた 6】松岡美術館/日本の山海

入ってすぐ、中庭が美しい美術館。 庭の美しさもさることながら、これ欲しい!だったのが、 「猫の給仕頭」ディエゴ・ジャコメッティ松岡美術館の人気No.1だそう。絵葉書…

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11日前
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我慢がいらない、3時間で本気のデトックス2/2

カウンセリングの後は 岩盤浴一般的な岩盤浴より低い温度に設定されている。 冷え性の私は最初から高めの温度でガンガン温められると「のぼせて」しまうので、最初のステ…

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13日前
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【美術展】夢みる光源氏@国立公文書館

まさか自分がこんな厳めしいところにご縁があるとは思わなかった、国立公文書館。 「夕顔」逢瀬のために夕顔を廃院に連れ出した光源氏。その晩、枕上に美しい女が現れ、光…

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2週間前
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【読書】「彼女たちのいる風景」水野梓

一気読みだった。 出産によって主流路線から外されてしまった凜。 シングルマザーとして、やんちゃな男の子を抱え貧困から抜け出せずにいる響子。 週刊誌のサブデスクまで…

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2週間前
9

【読書】「団地のふたり」藤野千夜

え、こういう本も読むんですか!と本の趣味の傾向が似ている方の書評に上がっていた本。硬めの、ちょっと暗い本の趣味が似ていて、それなのに、おばさん二人が主人公の「団…

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2週間前
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【読書】「画家とモデル」中野京子~世界で誰ひとり知らなかった世紀の密会

ジャケ買いという本の買い方がある。中身以前の装丁が好きで本を買うこと。「画家とモデル」は「帯」が衝撃過ぎて買った本。 世界で誰ひとり知らなかった世紀の密会 人妻…

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3週間前
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【コンサート】ヒラリー・ハーン&アンドレアス・ヘフリガー デュオ・リサイタル@ミューザ川崎シンフォニーホール

コンサートへ行くときは聞きたい曲を目指していく。このコンサートは「ヒラリー・ハーン」の演奏が聞きたく行ってきた。 いくら聞いてみたい演奏家のコンサートでも、曲が…

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3週間前
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【ぐるっとパス2024で行ってみた 5】五島美術館/王朝文化へのあこがれ

展覧会「王朝文化へのあこがれ」の会期は4月6日(土)からだが、国宝・「源氏物語絵巻」の展示期間は4月27日(土)~5月6日(月)と限られている上、ギャラリートークの日…

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3週間前
9

【ぐるっとパス2024で行ってみた 4】泉屋博古館東京/ライトアップ木島桜谷

夜、サントリーホールでのコンサートを聞きに行く前に訪問。会期終盤の祝日午後、時折小雨がちらつく生憎なお天気。混んでいなくてよかった。(ガラガラすいていたわけでは…

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3週間前
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【コンサート】三大ピアノ協奏曲の響宴@サントリーホール

入場するのに列に並んでいたら、後ろのお若い男女の話し声が耳に入ってきた。 女性:「このホール初めて」 男性:「いいホールだよ」 クラッシックコンサートに頻繁に行か…

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4週間前
5

【読書】「雲母唐長 文様レターブック」トトアキヒコ/千田愛子

東京都庭園美術館で「源氏香図(げんじこうのず)」の文様を見て、徳川美術館で買ったこの本を思い出した。 厳密に言ったら「便箋の集まり」で、「本」ではない。画集が見…

らら
4週間前
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久しぶりの発熱

久しぶりの発熱

風邪を引かない、というか具合が悪くならない。コロナ渦が猛威を振るった時も罹らなかったし、発熱もしなかった。コロナ禍以前もいったい最後に発熱したのがいつだったか思い出せないくらいだ。日々の健康管理と、体調が落ちそうになった時の確固たる対処方法を確立しているお陰と思っている。

これは病気にならない私自身のための、最後の発熱いつだったかしら?、を思い出すための備忘録。

翌日は以前からとても楽しみにし

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【読書】山の音/川端康成

【読書】山の音/川端康成

川端康成は「雪国」に続いて2冊目。「雪国」よりは読みやすかったが、次、読書友がお勧めしてくれた「眠れる美女」を読んだら川端はもういいかな。だいぶ以前に「山の音」は手に取り、途中で放り出してしまったが、今回は完読できた。それだけでもよし、としよう。

他の方の感想を知りたくて検索したら、とても分かりやすく且つ面白く!感想を述べられている方がいたので、引用させて頂く。

まず、登場人物の紹介の仕方が上

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【読書】アンドリュー・ワイエス(Andrew Wyeth)画集~古本屋さんデビュー

【読書】アンドリュー・ワイエス(Andrew Wyeth)画集~古本屋さんデビュー

私がよくやらかすのは図書館から借りて、買うんだった!と思う本があること。
ワイエスの画集を図書館から借りて、借りる期間を延長しても返しがたかった。買うしかない。しかし、もはや中古市場にあるのみ。
ネットでも買えるが、画集は中を確認してから買いたい。
画集の古書専門店がヒットした。
天気もよい、近くにあるおいしそうなイタリアンも調べた、行こう!

GAZZO(ガッツォ)

お肉たくさんで最後の方は、

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【ぐるっとパス2024で行ってみた 7】大倉集古館/浮世絵の別嬪さん?~「春画」デビューしました。

【ぐるっとパス2024で行ってみた 7】大倉集古館/浮世絵の別嬪さん?~「春画」デビューしました。

別嬪さん、なんてちょっとすました雰囲気を醸し出しているが、「春画」デビューの私には衝撃だった展覧会。いやぁ、楽しかった。
会期終了間近の最後のギャラリートークに合わせて行ってきた。
ギャラリートークの開始時間に合わせ続々人が集まり始めた。

最初はツンとすましてこれから、

重要文化財「雪月花図」勝川春章 1798~1788(天明7~8)年 三幅対平安王朝の三才媛である、
右から、小野小町、紫式部

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【美術展】恋とさすらいの系譜/國學院大學博物館

【美術展】恋とさすらいの系譜/國學院大學博物館

同じ日に展覧会をハシゴする元気は基本持ち合わせていないが、こちらの展覧会は「無料」だったので、規模はそれほど大きくないだろうとふんで「松岡美術館」→「国立科学博物館附属 自然教育園」の後で行ってきた。

新古今和歌集「新古今和歌集」に入集してある「紫式部」の和歌のページ。
▼赤の印から解説がなされていた。

この展覧会では久我家の江戸時代の嫁入本「源氏物語」の場面が5帖分、展示されていた。

第八

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【ぐるっとパス2024で行ってみた 6】松岡美術館/日本の山海

【ぐるっとパス2024で行ってみた 6】松岡美術館/日本の山海

入ってすぐ、中庭が美しい美術館。

庭の美しさもさることながら、これ欲しい!だったのが、

「猫の給仕頭」ディエゴ・ジャコメッティ松岡美術館の人気No.1だそう。絵葉書はあったのだが、レプリカ、欲しい!

「衣を脱ぐ」ジャコモ・マンズー写真撮影が禁止だったので、代わりに同じ作者で同じタイトルの別の作品を。

松岡美術館蔵(1981年)とはヘアスタイルや衣の脱ぎ具合が違うが、こちらはこちらで美しい。

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我慢がいらない、3時間で本気のデトックス2/2

我慢がいらない、3時間で本気のデトックス2/2

カウンセリングの後は

岩盤浴一般的な岩盤浴より低い温度に設定されている。
冷え性の私は最初から高めの温度でガンガン温められると「のぼせて」しまうので、最初のステップとなる岩盤浴の低めの温度設定はよく考えられいる、と思った。インスタの写真は足を延ばした状態だが、私は時折膝を曲げ、足裏も温めた。
良い匂いまでする。15分があっという間だった。
あまりによい匂いだったので「とてもよい香りがしました」と

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【美術展】夢みる光源氏@国立公文書館

【美術展】夢みる光源氏@国立公文書館

まさか自分がこんな厳めしいところにご縁があるとは思わなかった、国立公文書館。

「夕顔」逢瀬のために夕顔を廃院に連れ出した光源氏。その晩、枕上に美しい女が現れ、光源氏に恨みをこぼし夕顔を掻き起こそうとする夢をみて驚き目覚めると、夕顔はすでに息絶えていた。

「明石」須磨を暴風雨と落雷が襲っている。嵐が鎮まると、光源氏の亡き父・桐壺院が夢に現れ、光源氏にすぐ船出するよう伝える。

「月百姿」月岡芳年

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【読書】「彼女たちのいる風景」水野梓

【読書】「彼女たちのいる風景」水野梓

一気読みだった。
出産によって主流路線から外されてしまった凜。
シングルマザーとして、やんちゃな男の子を抱え貧困から抜け出せずにいる響子。
週刊誌のサブデスクまで上り詰めがらも、不妊治療がうまくいかない美華。
30代後半の「女」、「妻」、「母」。
役割を背負わされ、反発しながらも生き抜く、三者三様の戦い。

最近出版される本に登場する、今の時代を背負って立っている男女の閉塞感たるや、読んでいて息苦

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【読書】「団地のふたり」藤野千夜

【読書】「団地のふたり」藤野千夜

え、こういう本も読むんですか!と本の趣味の傾向が似ている方の書評に上がっていた本。硬めの、ちょっと暗い本の趣味が似ていて、それなのに、おばさん二人が主人公の「団地のふたり」。そのギャップとその書評の上手さに惹かれて読んでみた。

50歳、独身、幼なじみ。保育園からの付き合いの二人・ノエチとなっちゃんがゆるく、のんびり毎日を過ごす。
友情をユーモアと温かさたっぷりに描いた傑作。

日常の些細なふるま

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【読書】「画家とモデル」中野京子~世界で誰ひとり知らなかった世紀の密会

【読書】「画家とモデル」中野京子~世界で誰ひとり知らなかった世紀の密会

ジャケ買いという本の買い方がある。中身以前の装丁が好きで本を買うこと。「画家とモデル」は「帯」が衝撃過ぎて買った本。

世界で誰ひとり知らなかった世紀の密会
人妻は描かれるごとに変貌を遂げて

どんな風に描かれたんですか!
どうして人に知られることになったんですか!
どんなふうに人妻が変貌を遂げたのですか!

アンドリュー・ワイエス(Andrew Wyeth)の一番有名な画は、

だろう。

後姿

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【コンサート】ヒラリー・ハーン&アンドレアス・ヘフリガー デュオ・リサイタル@ミューザ川崎シンフォニーホール

【コンサート】ヒラリー・ハーン&アンドレアス・ヘフリガー デュオ・リサイタル@ミューザ川崎シンフォニーホール

コンサートへ行くときは聞きたい曲を目指していく。このコンサートは「ヒラリー・ハーン」の演奏が聞きたく行ってきた。

いくら聞いてみたい演奏家のコンサートでも、曲があまりに好みに合わないと安らかな熟睡タイムになってしまう。

オール、ブラームス。
ヴァイオリン・ソナタには馴染みがない。YouTubeで予習をしたら、1番「雨の歌」がとんでもなく心にヒットした。
ブラームス/ヴァイオリン・ソナタ 第1番

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【ぐるっとパス2024で行ってみた 5】五島美術館/王朝文化へのあこがれ

【ぐるっとパス2024で行ってみた 5】五島美術館/王朝文化へのあこがれ

展覧会「王朝文化へのあこがれ」の会期は4月6日(土)からだが、国宝・「源氏物語絵巻」の展示期間は4月27日(土)~5月6日(月)と限られている上、ギャラリートークの日程まで合わせると訪れる日の候補日が3日!

ギャラリートークに合わせ訪れた日はあいにくの雨模様。雨なら雨で都心にしては広大な庭園も趣き深い。雨だと庭園まで足を運ぶ人が自然と少なくなるのだろう、世田谷区にあるとは思えない深淵感。

印象

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【ぐるっとパス2024で行ってみた 4】泉屋博古館東京/ライトアップ木島桜谷

【ぐるっとパス2024で行ってみた 4】泉屋博古館東京/ライトアップ木島桜谷

夜、サントリーホールでのコンサートを聞きに行く前に訪問。会期終盤の祝日午後、時折小雨がちらつく生憎なお天気。混んでいなくてよかった。(ガラガラすいていたわけではない。)

順路1の第3展示室に、この展覧会のメイン
「四季連作屏風」
雪中梅花(せっちゅうばいか)6曲1双

柳桜図(やなぎさくらず)6曲1双

燕子花図(かきつばたず)6曲1双

菊花図(きっかず)6曲1双
”白菊は灰色の輪郭線を塗り残

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【コンサート】三大ピアノ協奏曲の響宴@サントリーホール

【コンサート】三大ピアノ協奏曲の響宴@サントリーホール

入場するのに列に並んでいたら、後ろのお若い男女の話し声が耳に入ってきた。
女性:「このホール初めて」
男性:「いいホールだよ」
クラッシックコンサートに頻繁に行かれる方だと、サントリーホールが「初めて」は遥か遠い昔、そして数えきれない回数訪れていることだろう。
サントリーホールが初めてな上に、プログラムも分かりやすく素晴らしい、男性がこの女性を大切な人と思っているんだろうな。この日が女性にとって「

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【読書】「雲母唐長 文様レターブック」トトアキヒコ/千田愛子

【読書】「雲母唐長 文様レターブック」トトアキヒコ/千田愛子

東京都庭園美術館で「源氏香図(げんじこうのず)」の文様を見て、徳川美術館で買ったこの本を思い出した。

厳密に言ったら「便箋の集まり」で、「本」ではない。画集が見るだけでいい本であるように、これも「見ている」だけで心洗われる美しい「本」だ。

それに「はじめに」と「おわりに」の文章が実に良い。心静かに、キチンと生きよう、自身から放たれる言葉を美しく保っていこうと噛み締める。

この美しさは是非、こ

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