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50代会社員。断捨離、読書の記録。日常の大切な場面の断片。

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【コンサート】ヒラリー・ハーン&アンドレアス・ヘフリガー デュオ・リサイタル@ミューザ川崎シンフォニーホール

コンサートへ行くときは聞きたい曲を目指していく。このコンサートは「ヒラリー・ハーン」の演奏が聞きたく行ってきた。 いくら聞いてみたい演奏家のコンサートでも、曲があまりに好みに合わないと安らかな熟睡タイムになってしまう。 オール、ブラームス。 ヴァイオリン・ソナタには馴染みがない。YouTubeで予習をしたら、1番「雨の歌」がとんでもなく心にヒットした。 ブラームス/ヴァイオリン・ソナタ 第1番 Op.78「雨の歌」 シューマンの妻・クララをもってして、「あの世に持ってい

    • 【ぐるっとパス2024で行ってみた 5】五島美術館/王朝文化へのあこがれ

      展覧会「王朝文化へのあこがれ」の会期は4月6日(土)からだが、国宝・「源氏物語絵巻」の展示期間は4月27日(土)~5月6日(月)と限られている上、ギャラリートークの日程まで合わせると訪れる日の候補日が3日! ギャラリートークに合わせ訪れた日はあいにくの雨模様。雨なら雨で都心にしては広大な庭園も趣き深い。雨だと庭園まで足を運ぶ人が自然と少なくなるのだろう、世田谷区にあるとは思えない深淵感。 印象深かった展示品 「時代不同歌合絵(じだいふどううたあわせえ) 藤原兼輔・藤原俊忠

      • 【ぐるっとパス2024で行ってみた 4】泉屋博古館東京/ライトアップ木島桜谷

        夜、サントリーホールでのコンサートを聞きに行く前に訪問。会期終盤の祝日午後、時折小雨がちらつく生憎なお天気。混んでいなくてよかった。(ガラガラすいていたわけではない。) 順路1の第3展示室に、この展覧会のメイン 「四季連作屏風」 雪中梅花(せっちゅうばいか)6曲1双 柳桜図(やなぎさくらず)6曲1双 燕子花図(かきつばたず)6曲1双 菊花図(きっかず)6曲1双 ”白菊は灰色の輪郭線を塗り残すように花弁を胡粉で彩色する彫塗り( (ほりぬり)の技法。筆の走りが筋状に残るよ

        • 【コンサート】三大ピアノ協奏曲の響宴@サントリーホール

          入場するのに列に並んでいたら、後ろのお若い男女の話し声が耳に入ってきた。 女性:「このホール初めて」 男性:「いいホールだよ」 クラッシックコンサートに頻繁に行かれる方だと、サントリーホールが「初めて」は遥か遠い昔、そして数えきれない回数訪れていることだろう。 サントリーホールが初めてな上に、プログラムも分かりやすく素晴らしい、男性がこの女性を大切な人と思っているんだろうな。この日が女性にとって「とても良い、印象深い日」になるといいな、と列を歩みながらそっと思った。 昨年初

        【コンサート】ヒラリー・ハーン&アンドレアス・ヘフリガー デュオ・リサイタル@ミューザ川崎シンフォニーホール

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          【読書】「雲母唐長 文様レターブック」トトアキヒコ/千田愛子

          東京都庭園美術館で「源氏香図(げんじこうのず)」の文様を見て、徳川美術館で買ったこの本を思い出した。 厳密に言ったら「便箋の集まり」で、「本」ではない。画集が見るだけでいい本であるように、これも「見ている」だけで心洗われる美しい「本」だ。 それに「はじめに」と「おわりに」の文章が実に良い。心静かに、キチンと生きよう、自身から放たれる言葉を美しく保っていこうと噛み締める。 この美しさは是非、この「本」を手にとって感じて欲しいのだが、色の美しさの一端だけでも共有を。 ”色

          【読書】「雲母唐長 文様レターブック」トトアキヒコ/千田愛子

          【ぐるっとパス2024で行ってみた 3】東京都庭園美術館/旧朝香宮邸を読み解くA to Z

          以前から気になっていた「東京都庭園美術館」へ「ぐるっとパス」を利用して行ってきた。 いつもだったら終了間際の人気のある展覧会、それも土日には絶対行かないのだが、思い立ったのがこのタイミング。ある程度の混雑は我慢しよう。 チケット売り場にあった「年間パスポートは売り切れました」の表示。行ってみてわかった、近所に住んでいたら絶対、絶対買っていた。 都の施設だけあって「年間パスポート」のお値段も6,000円。 とてもじゃない、とてつもなくお得、破格の安さだと思う。 壁紙かと思

          【ぐるっとパス2024で行ってみた 3】東京都庭園美術館/旧朝香宮邸を読み解くA to Z

          【コンサート】甘美なるクラシックの世界 珠玉の名曲選@すみだトリフォニーホール

          ラヴェルの「ボレロ」とサン=サーンスの「序奏とロンド・カプリチオーソ イ短調 op.12」が聞きたくて、初めて「すみだトリフォニーホール」へ行ってきた。錦糸町駅からのアクセスもよく、スカイツリーがこんな風に見えた。ちょっとした小旅行気分。 ロッシーニ/歌劇「セヴィリアの理髪師」より序曲 ここから前橋汀子氏が登場 前橋氏、現在80歳。このお歳で現役の演奏家だなんて、心身ともになんと健康なんだろう。 エルガー/愛の挨拶 op.12 マスネ/タイスの瞑想曲 サン=サーンス/序奏

          【コンサート】甘美なるクラシックの世界 珠玉の名曲選@すみだトリフォニーホール

          3時間で3日断食効果の本気デトックス1/2

          精神的デトックスは美術館やコンサートへ行くことでしているが、身体の本気のデトックスをしてきた。 大谷選手クラスの富豪なら農場を買って、無農薬で農作物を育て、放牧させた牛や豚のみを食することも可能だろうが、叶わない私は、身体に取り込む異物を最小限に、取り込んだら取り込んだでそれを排出することが大事。 信頼している医師が紹介していた、デトックスのサロンに行ってきた。 予約の状況によるようだが、わたし一人のためにその3時間は貸し切りで、3名のスタッフの方が寄ってたかって私をケア

          3時間で3日断食効果の本気デトックス1/2

          【美術展】皇室のみやび 第3期(後期):近世の御所を飾った品々2/2@皇居三の丸尚蔵館

          国宝「更科日記」は前期とは違った頁の展示。 前期の頁はあふれんばかりの「源氏物語」への憧れだったが、今回の頁はちょっと艶っぽい語らいの場。 初公開の京都御所伝来の衝立。応挙(おうきょ)を祖とする円山家を継いだ応立による作品。 こういったよく使いこまれたみやびなお道具類を見る度に、こういった世界を支えた民草の厳しい生活も同時に想像してしまう。 この日は、皇居から歩いて15分ほどの「国立公文書館」での「夢みる光源氏」展も見たので、途中でランチを。 眺めが素晴らしいとは事

          【美術展】皇室のみやび 第3期(後期):近世の御所を飾った品々2/2@皇居三の丸尚蔵館

          【美術展】皇室のみやび 第3期(後期):近世の御所を飾った品々1/2@皇居三の丸尚蔵館

          第3期の前期に引き続き後期にもいった「皇室のみやび」。ギャラリートークが無理せずに行ける日に設定されていた上に、「源氏物語」関連の屏風が前期と違うものが展示されている。行かない理由がない。 ギャラリートークは主に「浜松図屏風(はままつずびょうぶ)」と「源氏四季図屏風」について。 茶色に見える部分が波。銀が使われているので描かれた当時は銀色。時を経て酸化してしまう。銀色だったらまさにきらめく波間が映えたことだろう。 光源氏が愛妾たちのために造営した「六条院」の庭園を描いたも

          【美術展】皇室のみやび 第3期(後期):近世の御所を飾った品々1/2@皇居三の丸尚蔵館

          【ぐるっとパス2024で行ってみた 2】ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション/南桂子銅版画展ー春

          日本橋、茅場町にほど近いのに土曜に訪れたせいか、この小さな美術館がある一体は森閑としていた。 郷さくら美術館に続いて、ぐるっとパスで訪れたのは大都会の小さな美術館。 18歳まで田舎で生まれ育ったのもあるとか思うが、人が多いのは嫌いだし、空気も水も美味しくないのは残念だが、首都圏を離れならないのは、大小限らず美術館が多く、行きたいと思ったら躊躇なく行けるのがいい。コンサートもしかり。なんなら通勤定期券内で行ける。 地下を含めた2階のスペースに、静かな静かな雰囲気の銅版画が約5

          【ぐるっとパス2024で行ってみた 2】ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション/南桂子銅版画展ー春

          【読書】「ほどよく忘れて生きていく」藤井英子

          転職しようか悩んでいる。現在の勤務先はホワイトな会社だ。セクハラもパワハラもマタハラ(もはや私は対象外だが)も、受けようものなら通報窓口が3パターンも用意されている。仕事上で法律違反を強要されようものなら、自身の進退に不利益を被ることなく通報できる。社内の窓口に通報できるだけでなく、外の弁護士直通という窓口も用意されている。コンプライアンスに多額のお金をかけている。 勤務も職種によるが在宅勤務がしたいようにできる。ものすごーーーく久しぶりに会う人も多く、久しぶりに見かけたら「

          【読書】「ほどよく忘れて生きていく」藤井英子

          【ぐるっとパス2024で行ってみた 1】郷さくら美術館/第11回 桜花賞展2/2

          訪れた日のギャラ―トークは、 磯部絢子(じゅんこ)氏と 今回第11回の大賞を取られた・竹内唯可(ゆいか)氏。 制作の方法や岩絵の具の使い方、絵の取材対象となった桜への思い、など、制作者本人から自身への作品への愛が感じられる和やかなトークだった。 お二人とも参加者からの質問にとても丁寧に答えられていてそれも好印象。 生き物の存在が画に動きというか奥行きを与える気がする。視線がより動くからだろうか。 水墨画のような静謐な雰囲気がいい。 静かな雰囲気の絵は大好物だが、今回、

          【ぐるっとパス2024で行ってみた 1】郷さくら美術館/第11回 桜花賞展2/2

          【ぐるっとパス2024で行ってみた 1】郷さくら美術館/第11回 桜花賞展1/2

          国宝だろうが、ホヤホヤの新人だろうが、分かりやい美術品が好きだ。現代日本画の専門美術館「郷さくら美術館」には以前から行きたいと思っていて、ぐるっとパスを使って初来館。 最寄駅から徒歩5分だけが好条件と言える立地環境だが、美術館内に入ってしまえばそこは静かな空間。 展示されているすべての作品が写真撮影可能なのも嬉しい。 動物を配することで、静物画が途端に風景画になる気がする。 歴代の大賞受賞作品が展示されていた。 どの絵も本当に綺麗なので調子に乗ってバンバンアップしていた

          【ぐるっとパス2024で行ってみた 1】郷さくら美術館/第11回 桜花賞展1/2

          【美術展】国宝・燕子花図屏風2/2@根津美術館

          照明を絞った展示室で、黄金の屏風六曲一双(ろっきょくいっそう)に浮かび上がる、国宝・燕子花図。 群青と緑青(ろくしょう)のみであらわされた燕子花の群生。 庭に咲く「生きている」燕子花の方がよほど、可憐でつつましい。その花をここまでの迫力で描いた意図はなんだったのだろう。 同形の反復、 パターンの繰り返し、 花や根元の並びが作り出すジグザクが、 リズミカルな印象を与える。 絵師としてだけでなく、「デザイナー」として天賦の才を持った人、尾形光琳。 毎年見に行きたくなる素晴らし

          【美術展】国宝・燕子花図屏風2/2@根津美術館

          【美術展】国宝・燕子花図屏風1/2@根津美術館

          公開している期間が短いので、混まないうちに早めに、ということでスライドレクチャーがある日を狙って来館。残念ながらお庭の燕子花はまだほとんど開花していなかった。 10時の開館とともに入館したが、平日にも関わらず人出は多め。多めといっても押し合いへし合いなほどではなく、燕子花の前にあるソファに座って落ち着いて鑑賞もできるくらい。 <印象深かった絵> 「四季草花図屏風(しきそうかずびょうぶ)」伊年(いねん)印 根津美術館蔵 左隻の「茄子」がなんとも愛らしい。 「桜芥子図襖(さ

          【美術展】国宝・燕子花図屏風1/2@根津美術館