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「グリーンエネルギーチャレンジ47都道府県ラリー@佐賀県_佐賀県庁水産課」

*写真は、今回おはなしをうかがった佐賀県庁水産課 荒巻技術監と。

福岡県での「太陽をたがやせ×お掃除ラボ」が終わり、次に向かうは佐賀県。今回は、地域のエネルギー(活力)に着目してインタビューでめぐっています。
訪問前に興味深かった、佐賀県でここ長年取り組まれいている「さがっ子リレー放流」について佐賀県庁に取材を申し込んだところ、ご快諾頂いたので記してみたいと思います。

佐賀県

佐賀県は、大きく、外海の玄海(玄界灘)側と内海の有明海側の2つの海域での水産業が盛んで、ひとつの県の中でふたつの海の水産資源を身近に感じることが出来る点が魅力でもあります。呼子のイカや佐賀のり・・・有名な海産物が多いですね。

佐賀県は2つの海の豊かさを誇る地理条件にあります

この利点を活かし、それぞれの海からリレー形式で地点移動を日程をわけながら稚魚放流を水産課のみなさんと保育園や小学校など市民のみなさんと実施されています。

「さがっ子リレー放流」の様子
カサゴの稚魚

5月下旬からは、おさかなさんのコンディションによりますが(大事!)、稚魚が海流を旅して大きく成長する季節。この時期が近付いてきたので、思い切って佐賀県庁農林水産部水産課へおじゃましました。
お話をうかがったのは、水産課の技術監 荒巻 裕(あらまき ひろし)さん。

「さがっ子リレー放流」は、平成18年に開催された「第26回全国豊かな海づくり大会」佐賀県大会が開催されたことがきっかけで始まったとか。この大会で、平成天皇皇后両陛下が稚魚放流を行ったのですが、佐賀県は外海の玄海、内海の有明海の2つの海に面しているため、初めて2会場大会が開催されたそうです。
この体験を、1回だけのものではなく活かそうとはじまったのが「さがっ子リレー放流」です。
また、平成29年に発生した九州北部豪雨での自然環境での災害リスクについて考え豊かな自然環境を未来につなげる「森川海人っプロジェクト」とも合同で続けられています。
森川海人っプロジェクト – このウェブサイトは、佐賀県の豊かな"森・川・海"を守ろうと活動するNPO・市民団体・個人・企業・行政を"つなぐ"サイトです。 (morikawakaito.org)

例年では年間10回程度の放流を魚種を放流場所ごとに変えて毎年行ってきましたが、ここ数年はコロナ禍となり回数は減りました・・・といっても、昨年(令和3年)は年間6回実施されているほど!海に親しんでもらいたいという市民の方々からの熱い要望が高くなっていることが放流回数でよくわかります。
特に参加している子供たちの関心も非常に熱く、バケツに海水と稚魚を入れて放流するだけのはずが、子供たちはとても興味を持ってくれて、時には触りすぎてしまうくらい・・。大人顔負けに稚魚を熱心に観察したり手に取ったり豊かな生き物の命を体験を重ねています。

「一緒に大きく成長しようね。」

実際に稚魚放流を行うなど海の生態系を知ることで、漁獲の変化へも気づくことが出来ます。近年では有明海のクルマエビ、タイラギ(貝)がほとんど獲れなくなっており、海底の状況の変化など複合要因によるものと推測することができるそうです。

この企画は、子供達と行う放流では周辺の海のゴミ拾いも同時に行っており、海の大切さを育てるということを重視しているのですが、今回のお話を伺って、子供達と放流をしていると周辺の方々も興味を持ってその様子を暖かく見守ってくれているという優しいエネルギーで社会を支えあう関係が培われていることを感じました。

今年は、5月26日に唐津市で第1回目の放流リレーが開始とのことでしたが、残念ながらPoC TECH号は25日には船に乗ってしまうので、参加することができませんでした。
今年もはじまった「さがっ子放流リレー」。わたしも現地で見ることができたらと思いました。
「さがっ子リレー放流」を実施します ~唐津市湊町でヒラメを放流~ / 佐賀県 (saga.lg.jp)

唯一無二の自然環境と温かく見守る優しいエネルギー(活力)を、これからも育んでゆく佐賀県を知ることができました。

佐賀県庁水産課のみなさま、荒巻技術監、ありがとうございました。


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