謂れなき誹謗中傷がもたらした負の連鎖について

本日2024/5/1(水)10:56、浦和レッズがXにて声明を発信されました。

昨日4/30(火)20時頃から数十分間、私は、声明にある浦和レッズのファン・サポーターと思しきアカウントが発信した「多くの方が犠牲になられた史実を引用した極めて悪質な投稿」を、Xのタイムラインにおいて目にしていました。

※モザイク部分は筆者による加工。

広告会社に勤務していた時から一昨年まで、SNSアカウント運用を主業務としていた私は、炎上しそうなポスト(ツイート)を見ると直ぐにスクリーンショットを撮るという職業病に苛まれているので、昨日も自然とスクリーンショットを撮っていました。

その余りにも悪質な投稿に対し、良識ある他の浦和レッズのファン・サポーターから咎めるリアクションがいくつもあり、当該投稿をしたアカウントがその投稿を削除して、自らのアカウント内で謝罪を行った、という時間にして数十分の出来事の経緯も追って眺めていました。それらが昨日(2024/4/30[火])の20時頃から21時頃にかけて、X上で起こったことでした。

その当該ポストは「5,000」インプレッション程度の露出に過ぎませんでした。SNS上でよく見かける(本来はよく見かけてはならないのですが…)悪質な投稿の一つとして、直ぐに忘れ去られるのだろうなと、思っていました。

ですので、その投稿から半日ほどで、浦和レッズが冒頭の声明を発信したことに驚きましたし、その行動は賞賛に値するものであると感じています。

その経緯を端から見ていたに過ぎない、一人の名古屋グランパスのファンである私が、なぜこのような文章を書いているのか?

昨晩目にした経緯をこの場でひけらかしたいなどという訳ではなく、今回の事象が起こった原因が余りにも些細な馬鹿げたものでして、そのことを記録に残すことで、「Jリーグに蔓延するSNSでの誹謗中傷問題」における他山の石になればと願うからです。

私自身、2015年9月から2022年10月まで、名古屋グランパスのSNS担当として、数え切れないほどの誹謗中傷を受け続けて来ました。謂れのない、見るにも聞くにも堪えない(パンデミック前は、誹謗中傷に近い電話も受け取っていました)言葉の数々を受け続け、7年近くサンドバックに徹していました。そのような私が伝えられることがあるのではないか、と思ったのでした。

私は、2023年12月にクラブを離れ、前述のように今年から一人の名古屋グランパスのファンになりました。しかし、まだクラブスタッフ時代の感覚が抜け切らずに、半分サポーター、半分クラブスタッフ、というような、どっち付かずの思考回路に少し悩んでいたりもします。

それでもこのような過渡期であるからこそ、愛するJリーグのためにできることがあるのではないかと思い、これまでいくつか文章を書きました。

今回の事象においても、少しでも「Jリーグに蔓延するSNSでの誹謗中傷問題」の役に立てるのではないかと思い、note を立ち上げた次第です。

自分の出自と思想に偏ることなく、なるべくフラットに文章を紡いでいければと考えています。

よろしければ、最後までお読みくださいますと嬉しく思います。

2024/4/28「浦和レッズ vs 名古屋グランパス」

4/28(日)、私は埼玉スタジアム2002へ名古屋グランパスの応援へ駆けつけました。試合結果は名古屋にとって残念なものでしたが、試合中とピッチ内を除くと、両クラブ間に何らかの問題のあるやり取りがあったように見受けられず、そのような伝聞もありませんでした。

そして、私自身、スタジアムやその道中において、不快な思いをすることは一切ありませんでした。また、そのような光景を目にすることもありませんでした。

試合結果以外、楽しいアウェイ遠征となったはずでした。

2024/4/28 筆者撮影

帰りの電車内で、仲間のポスト(ツイート)を見ようとXのアプリを立ち上げると、両クラブのファン・サポーター間で見るに耐えないポスト(ツイート)の応酬が行われているのが目に入りました。それはその時から、この文章を書いている本日(5/1)まで、ずっと続いているような、そのような有り様でした。

この4日間、それらを目にすることを極力避けていましたが、どうしてもいくつかのポスト(ツイート)ややり取りがタイムラインに流れて来てしまい、頭と心がズキズキしていました。

それでも、そういった人々は、両クラブ共にごく一部であると思い、心がザワザワしながらも、静観し、頭から消し去るよう努めていました。

ただ、今年からアウェイ遠征した際には必ず書いていたこちらのnoteでの遠征記については、なかなか書く気が起きなかったのでした。

そのような中で、昨日4/30(火)20:00頃、とあるポスト(ツイート)が、私のタイムラインに流れて来たのでした。

最初に投稿された「ポスト」とそれに対するリアクション

昨日2024/4/30(火)20:00頃、下記ポスト(ツイート)が、私のタイムラインに表示されました。※現在は削除されています。

※グレー部分は、最初から加工されていた箇所。
赤色部分とモザイク部分は筆者による加工。

このポスト(ツイート)は、私が目にした時間から遡ること21時間前の「2024/4/29(月・祝)23:08」に投稿され、「4/30(火)22:30頃」まで約24時間に渡りX上に掲載され続け、35万ほどインプレッションされていたようです。※私が最後に確認した時間は、上記スクリーンショットに記載の4/30「22:28」。

そしてこのポストこそが、浦和レッズが声明を発信することに至った、今回の一連の事象の発端となる大元のポスト(ツイート)です。

このポストが伝える「浦和に、⚪︎⚪︎を。」で始まるの文章は、何かのポスト(ツイート)のスクリーンショットのようでして、アカウント名(タイムラインに表示される名前)とユーザー名(「@⚪︎⚪︎」の部分)にはマスク加工(灰色部分)が施されています。

※赤色部分は筆者による加工。

先ず何より、このマスク加工のされたスクリーンショットの内容は、決して許されるものではありません。浦和レッズへの誹謗中傷であることは間違いなく、赤色部分は私たちが住む世界における「忘れてはならないあの痛ましい歴史」への冒涜以外の何物でもありませんでした。法的にも罰せられるべきポスト(ツイート)です。

そのような悪質な内容が多くの人々を刺激し、21件のリプライと74件の引用ポスト(ツイート)が連なっていました。

しかし、「浦和 vs 名古屋」の試合が行われた翌日に投稿されるというタイミングもあって、そのリプライと引用ポスト(ツイート)の中には「名古屋グランパスのファン・サポーターによる発言だ」と決めてかかる、脊髄反射的なリアクションが多く見受けられたのが事実で、非常に悲しい気持ちでそれらのリアクションを眺めていました。

※赤色部分とモザイク部分は筆者による加工。

中には、サッカージャーナリストの河治良幸さんのように、「なりすましではないか?」と呼びかけてくれるような、落ち着きの見えるリアクションもありました。

※赤色部分とモザイク部分は筆者による加工。

※ 大元のポスト(ツイート)が削除されるとは想像していなかったので、上記一つずつしかスクリーンショットを撮っていませんでした。

それでも河治さんほどの方でも「(名古屋サポーターの)なりすましじゃないの?」(※括弧書きは筆者追記)と書いてしまうほど、問題のポスト(ツイート)には、「名古屋」の「な」の字も、「グランパス」の「グ」の字も無いのに、そして名古屋グランパスを想起するような情報が一切ないにも関わらず、そのリアクションの多くは、「名古屋グランパスのファン・サポーターによるもの」とする立場からの言説が多く見受けられたのでした。

なお、大元のポスト(ツイート)を投稿したアカウント主は、昨日4/30(火)21:18に下記ポスト(ツイート)を、5分後の21:23にそれに連なるツリーを、それぞれ投稿し、自らのポスト(ツイート)の内容について、下記のように弁明していました。

※モザイク部分は筆者による加工。

そして、その予告通りに、大元のポスト(ツイート)が22:30頃に削除されたのでした。

その理由は、このポスト(ツイート)が名古屋グランパスのファン・サポーターによるものと早合点した浦和レッズのファン・サポーターと思しきアカウント(アイコンとアカウント名は一目でそうと思えるデザインでした)が、とある悪質な投稿を行い、騒ぎが大きくなりかけていたからでした。

その悪質な投稿こそが、冒頭の浦和レッズの声明が言及した投稿(あるクラブのハッシュタグと、大元ポストにある赤字部分の語句を明記した投稿)でした。

※4/30 20:30頃に削除
モザイク部分は筆者による加工。

上記の悪質な投稿に対しては、冒頭で書きました通り、良識あるいくつかの浦和レッズのファン・サポーターによるアカウントが咎める投稿(リプライや引用ポスト)を多数行い、程なく当該悪質投稿は削除されたので、直ぐに忘れ去られ、収束するものと私は考えていました

しかし、大元のスクリーンショットが一人歩きしてしまい、下記のように、模倣するだけでなく、「名古屋グランパス」というクラブ名と、クラブ公式Xアカウントのメンションを明記するようなポスト(ツイート)が新たにタイムラインへ流れて来て、負の連鎖が連綿と続いていることを知ってしまうのでした。

※5/1 19:00頃に削除。
赤色部分は筆者による加工。

物議を醸した「画像」の真相

事の発端となった大元ポスト(ツイート)には、その発信タイミング(「浦和 vs 名古屋」の試合翌日に投稿)に加え、もう一つ大きな(そして余りにもくだらない)問題がありました。

事の発端となった画像が、出所も発信日時も分からない「拾い画」であることを、大元のポスト(ツイート)を発信したアカウント主が告白していたのでした。

※赤色部分とモザイク部分は筆者による加工。

出所も投稿タイミングも分からない、そのような一枚の「拾い画」に書かれたメッセージが、名古屋のファン・サポーターによるポスト(ツイート)であるかのように脊髄反射的に捉えられ、一昨日の4/29(月・祝)から昨日4/30(火)までの間の約24時間に渡り、X上で喧伝され続けされたのでした。

そして先述の通り、昨日4/30(火)の20時頃、この「拾い画」を名古屋グランパスのファン・サポーターによるものと早合点したアカウントが「史実を引用した極めて悪質な投稿」を行い、本日5/1(水)の午前に、浦和レッズが冒頭の声明を出す事態になったのでした。

確かに、ここ一年の浦和レッズと名古屋グランパスの関係性と、問題のポスト(ツイート)が投稿されたタイミング(4/28[日]の「浦和 vs 名古屋」の試合があった翌日)によって、「拾い画」が名古屋のファン・サポーターによるものと、多くのXユーザーに早合点されてしまったことに、私も一定の理解が及ばないわけではありません。

だからと言って、何の謂れもない「拾い画」のメッセージについて、脊髄反射的に「名古屋グランパスのファン・サポーターによるものだろ」とSNS上において咎められるのは、デマ行為でしかないと私は思います。そのようなネットリンチのような状況に、愛するクラブが巻き込まれてしまい、昨日はただただ悲しかったです。

「拾い画」によって傷付いてしまった浦和レッズのファン・サポーターと、サンフレッチェ広島、V・ファーレン長崎(※)のファン・サポーターを始めとした「人類が決して繰り返してはいけない歴史」への冒涜によって傷付いてしまった方々の、その怒りは至極真っ当なものであると思います。

※2024/5/2 10:15追記
当初、「サンフレッチェ広島」のお名前のみを記載していました。しかし、「sakさっく」さんより「長崎を忘れてませんか?」とご指摘いただき、追記いたしました。私の配慮と見識の不足、申し訳ございませんでした。

しかし、たった一枚の、出所の分からない「拾い画」が「浦和 vs 名古屋」の試合翌日に拡散され、私の愛するクラブが謂れのない非難をされたということにも、思いを馳せていただけると幸いです。

以上のようなことが、たった一枚の「拾い画」から展開されたことに、憤りを感じると共に、SNSの扇動性、エコーチェンバー、フィルターバブルの怖さを改めて身に染みて感じたのでした。

「拾い画」の出所を巡る考察

ここで、事の発端になった「拾い画」の出所はどこなのか、またいつ発信されたものなのか、考察してみたいと思います。

このタイミングで考察・検証しておかないと、今後もこの「拾い画」が一人歩きし、またいつの日か、今回のような事象が起こりかねないからです。

※赤色部分は筆者による加工。

先ず、画像に含まれているテキストをXの検索欄にペーストし、当該ポスト(ツイート)を検索してみました。

“浦和に、⚪︎⚪︎を。
⚪︎と⚪︎で町をチームカラーに染めるべき
煩わしいサポーターの声のように、⚪︎⚪︎と
⚪︎⚪︎でうめき声をあげるのが見たい
もう一度いう。
浦和に⚪︎⚪︎を。”

「拾い画」よりテキスト部分を抜粋
※筆者にて文章内の一部を伏字(「⚪︎⚪︎」)にしました。

結果、上記のようなテキストを含んだポスト(ツイート)は、検索結果欄に表示されることはありませんでした。また、「煩わしいサポーターの声のように」などの一部分を切り取り検索しても、一件も表示されませんでした。

ここで、3つの可能性が生まれました。

  1. 問題のポストは、既に削除されている。

  2. 問題のポストには、閲覧制限がかかっている。

  3. 問題のポストは、捏造されたものである。

問題の「拾い画」には、「返信元」アカウントのユーザー名(「@⚪︎⚪︎」の部分)がマスク処理がなされずに残っていました。

※上記の青字部分が
「返信元」アカウントのユーザー名

そのアカウントのユーザー名をXへ打ち込んでみると、実存するアカウントであることが分かりました。

@cphotaleo

なので、この返信元とされるアカウントのポスト(ツイート)のリプライを辿れば、「1. 削除されている」場合と「2. 何らかの理由で表示されない」場合に関して、検証できると私は考えました。

なぜならXでは、削除された場合や、Xの事情により表示されない場合は、リプライ欄に「削除されました」もしくは「表示できません」というような、下記のような表示がされる場合があるためでした。

削除された場合の表示
Xのポリシーに抵触している場合の表示
鍵垢によるポストの場合の表示

なお、「3. 捏造されたものである」については、捏造するならば「返信元」アカウントを辿れないようにマスク加工したり、架空のアカウントを記載した方が良いわけで、今回のように実存するアカウントユーザー名が残っているのであれば、存在する(存在した)ポスト(ツイート)のスクリーンショットであると考えるのが道理です。

なので、「3. 捏造」の可能性は無い、と判断しました。

「拾い画」に記載されている「返信元」アカウントの全ポストの検証

早速、「返信元」アカウントを訪れ、問題の「拾い画」のようなポスト(これ以降は「リプライ」の表記へ変更)が投稿された形跡がないか、確認することにしました。

先ず、画像内に記載されている“返信元”のアカウント「@cphotaleo」を訪れてみると、全国津々浦々のゴール裏の様子の映像をポストされている、「Jリーグを愛する方」によるサッカーアカウントであることが分かりました。

そして、最新のポスト(ツイート)は「2024/4/21(日)」に投稿された「FC町田ゼルビア」のゴール裏の様子を伝える投稿で、昨日の4/30(火)23:00時点では、4/28(日)の「浦和 vs 名古屋」に関連するポスト(ツイート)を確認することはできませんでした。

「@cphotaleo」さんによるポスト(ツイート)は、その4/21(日)の最新ポストから遡ること2019/7/12(金)に投稿された最初のポスト(ツイート)まで、全部で「187」のポスト(ツイート)存在しています。(2024/5/1[水]18:00現在)

私は、その全「187」件のポストのリプライ欄を確認しました。その結果、問題の「拾い画」のようなリプライを確認することはできませんでした

よって、先述の検索結果によって判明した、

1.問題のポストは、既に削除されている。

が、この調査においても証明されたのでした。

続いて、

2. 問題のポストは、閲覧制限がかかっている

の検証に移ろうと思いましたが、そもそも「閲覧制限がかかっている」ため、確認する術がありません。なので、可能性としての件数を調べることにしました。

「@cphotaleo」さんの全「187」のポスト(ツイート)の中で、リプライが連なっているものは「78」件でした。

その「78」件のポスト(ツイート)の中で、リプライが何らかの理由(Xのポリシーに反する投稿 / 鍵垢による投稿、など)によって表示されないものを調べた結果が、下記の通りになります。

2022/8/10のポスト(ツイート)

リプライマーク部分に「1」と件数が表示されるが、当該リプライがプラットフォームのポリシーに抵触しているか鍵垢による投稿であると思われ、その「1」件は表示されていない状態。

2023/2/18のポスト(ツイート)

リプライマーク部分に「8」件と表示されるが、実際に表示されるリプライは「7」件。「1」件が何らかの影響で、表示されていない状態。

2023/2/21のポスト(ツイート)

リプライマーク部分に「3」件と表示されるが、実際に表示されるリプライは「2」件。「1」件は何らかの影響で表示されていない状態。

2023/2/23のポスト(ツイート)

リプライマーク部分に「10」件と表示されるが、実際に表示されるリプライは「9」件。「1」件は何らかの影響で表示されていない状態。

2023/3/4のポスト(ツイート)

リプライマーク部分に「1」件と表示されるが、実際に表示されるリプライは「0」件。その「1」件は、何らかの影響で表示されていない状態。

2023/3/6のポスト(ツイート)

リプライマーク部分に「6」件と表示されるが、実際に表示されるリプライは「4」件。「2」件は何らかの影響で表示されていない状態。

2023/3/31のポスト(ツイート)

リプライマーク部分に「90」件と表示されるが、実際に表示されるリプライは「81」件。「9」件は何らかの影響で表示されていない状態。

2023/4/5のポスト(ツイート)

リプライマーク部分に「9」件と表示されるが、実際に表示されるリプライは「8」件。「1」件は何らかの影響で表示されていない状態。

2023/4/9のポスト(ツイート)
※鹿島アントラーズに関するものですが念の為調査。

リプライマーク部分に「1」件と表示されるが、実際に表示されるリプライは「0」件。何らかの影響で「1」件は表示されていない状態。

2023/4/23のポスト(ツイート)
※モンテディオ山形に関するものですが念の為調査。

リプライマーク部分に「1」件と表示されるが、実際に表示されるリプライは「0」個。何らかの影響で「1」件は表示されていない状態。

2023/4/23のポスト(ツイート)

リプライマーク部分に「4」件と表示されるが、実際に表示されるリプライは「3」件。「1」件は何らかの影響で表示されていない状態。

2023/5/14のポスト(ツイート)

リプライマーク部分に「136」件と表示されるが、実際に表示されるリプライは「129」件。「7」件は何らかの影響で表示されていない状態。

2023/9/15のポスト(ツイート)

リプライマーク部分に「1」件と表示されるが、実際に表示されるリプライは「0」件。「1」件は何らかの影響で表示されていない状態。

2023/10/11のポスト(ツイート)

リプライマーク部分に「2」件と表示されるが、実際に表示されるリプライは「1」件。「1」件は何らかの影響で表示されていない状態。

2023/10/11のポスト(ツイート)

リプライマーク部分に「21」件と表示されるが、実際に表示されるリプライは「18」件。「3」件は何らかの影響で表示されていない状態。


何らかの理由によって表示されないリプライは、以上の合計「32」件で、この「32」件の表示されないリプライの中に、「拾い画」の内容のリプライが存在する可能性がある、ということだけが判明しました。

もしこの「32」件のリプライの中で、「拾い画」の内容が表示される方がいらっしゃれば、コメント欄で教えていただけますと幸いです。

「拾い画」の元ポスト(ツイート)が既に存在しないと仮定しての検証

ただし、問題の「拾い画」のリプライが連なっている「@cphotaleo」さんによる大元のポスト(ツイート)自体が、もうX上に存在しない、という可能性も残されています。

※赤色部分は筆者による加工。

しかし「拾い画」には「6時間前」との投稿日時しか記載がなく、投稿された詳細な日時を、この「拾い画」から読み取ることはできません。

この限られた情報から、削除されたかもしれないポスト(ツイート)の存在を検証する手立てはありませんでした。

こちらの「リプライに紐付く元ポストがすでに削除されている」という仮説につきましては、可能性の提起のみとなりますこと、ご容赦いただきたく思います。

「拾い画」から読み取れる情報

続いて、「拾い画」から読み取れる情報を検証してみます。

先ず、アカウント名とユーザー名については、マスク加工されているため、「ユーザー名(@⚪︎⚪︎)」の末尾が「0」である以外、読み取れる情報はありません。※「6時間」の左隣の「0」。

※赤色部分は筆者による加工。

そして、読むに耐えないテキストについて。
この文章からは、何か読み取れるものは何もなく、論考に値するものではないのは一目瞭然です。

最後に残ったのは、アイコンデザインです。

アイコンにもマスク加工がされていますが、その下部分の一部のデザインをGoogle画像検索したところ、任天堂のゲームに登場する「ディディーコング」がヒットしました。

CASTEL』より引用

「拾い画」から読み取れる、このアカウント主にまつわる情報は、以上となります。

以上の限られた情報から、「拾い画」のポスト(ツイート)を投稿したアカウント主について、それ以上の情報や普段の素行、そして応援しているJリーグのクラブを、読み取り、知り得ることは、果たしてできますでしょうか。

やはり、問題の大元のポスト(ツイート)から、名古屋グランパスのファン・サポーターによる投稿であった、ということを判断(早合点、脊髄反射)することは不適当である、ということが立証されたのではないかと思います。

しかしながら、問題の「拾い画」の出所と発信日時については、ついぞ解き明かすことができませんでした。そして現状、Xにおいて現存するリプライなのかにつきましても、立証することは叶いませんでした。

閑話休題 〜私の浦和レッズと名古屋グランパスの関係性に関する所見〜

クラブスタッフ時代の2015シーズンから2022シーズンまでの8シーズンにおける業務において、浦和レッズとの間で、ストレスに感じたことはほとんどありませんでした。※他部署のスタッフは知られざる苦労があるのだと思います。

例えば、田中マルクス闘莉王さんの引退にあたっての、労いツイートを共同で行いたい旨を相談した際にはご快諾いただきましたし、アウェイで埼玉スタジアム2002を訪れる際には、色々業務の相談に乗っていただきました。

そして、主にSNS上などで、世間的には顔を顰められるような言動などをサポーターの方々から受けても、Jリーグを長らく見続けている身としては、様式として受け流すことができていたように感じます。※ただ、今回のような一線を超えた表現には、両クラブ間で連携を取り、厳正に対処させていただいておりました。過去数件、ありました。

また、浦和レッズが「AFCアジアチャンピオンズリーグ2022」を制した時には、その優勝を伝える浦和レッズ公式Twitterアカウントによるツイートへ、名古屋公式Twitterアカウントから「いいね」をすることで祝福の意を表したこともあります。本当は言葉を伝えたかったのですが、当時のクラブの立場として判断すると、それが精一杯の行動でした。

それでもなお、今シーズンのブンデスリーガを制したレヴァークーゼンの優勝ポスト(ツイート)へライバルクラブが祝福メッセージを送っているのを見て、2022年の祝福は言葉で伝えるべきだったなと反省しています。

以上のように、その8シーズンにおいては、お互いただ一生懸命に選手たちを後押しし、両クラブのその選手たちがただ全力でプレーしていた、そのような期間であったように思います。

しかし、この一年間の両クラブの関係性は、両クラブ間を超えてしまい、他クラブからの注目をも集めてしまうような、生産性の乏しい(寧ろ各方面へ悪影響を起こしてしまう)ものであるように感じてしまっています。

そのきっかけや理由については、様々な意見がありますし、一人のファンである私がこの場で議論を生み出すには手に余るようなことでありますので、ここに文字を残すようなことは致しません。

私としては、時間はかかるかもしれませんが、両クラブ間における健全なコミュニケーションが図られ、SNS上での両サポーター間の不毛なやり取りが減り、ピッチ上で、スタジアムで、お互い全力でフットボールを展開する、2022シーズン以前のような関係性に再びなれたらなと、そんなことを願っています。

恐らく私の考えは、非難を浴びるかと思います。それでも、私はそのような未来が来るはずと信じています。

今回の事象の影響

大元の悪質な投稿によって傷付くことになってしまった浦和レッズのファン・サポーターと、「人類が決して繰り返してはいけない歴史」への冒涜によって傷付いてしまった方々の、その怒りは至極真っ当なものであると思います。

そうではありますが、出所も、投稿タイミングも分からない、たった一枚の「拾い画」によって、多くの方々の心に影を落としてしまったことに、私はとても憂慮しています。今後も同じようなことが起きかねないからです 。

事の発端となった「拾い画」を拡散させた大元のアカウント主が、果たしてどのような意図を持って、4/28(日)の「浦和 vs 名古屋」の試合翌日のタイミングに、あのようなポスト(ツイート)を投稿したのか。私の見解を述べることは致しません。

ただ、現実としては、脊髄反射的に「名古屋のファン・サポーターにるものだ」と早合点してXへとその旨を投稿するアカウントが絶えず、この一年間で悪化してしまった浦和レッズのファン・サポーターと名古屋グランパスのファン・サポーターの間の関係性に更なる分断を生み出しかねない、とても残念なポストになってしまったのではないか、という懸念は表明させていただきたいと思います。

そして、そのポスト(ツイート)への一連のリアクションは、それらを目にした方々への感情誘導となった可能性を否定できず、この「拾い画 」に端を発した名古屋グランパスにとってのマイナスプロモーションにもなってしまい、更には、名古屋グランパスへの謂れのない「誹謗中傷」である、とも感じています。

ただ、過去を振り返ってみると、このような事象は枚挙にいとまがなく、将来的にもデジタルタトゥーが残る限り、同じような事象が起こるのだろうと思ってしまいます。どうしても悲観的な未来しか見えないのも、正直なところです。

最後に - それでも続く騒動への、ささやかな抵抗

世の中から消えたはずのたった一枚の「拾い画」が、たった一つのXのポスト(ツイート)により世の中に晒されて、それに対する脊髄反射的な誤った解釈による言説がより一層強くなり、当該「拾い画」が削除された以降も、「誹謗中傷を咎める」誹謗中傷が続くという、見るに耐えない負の連鎖が続いています。

そして、2024/4/29(月・祝)から2024/4/30(日)にかけて、問題のポスト(ツイート)や「拾い画」を目にして名古屋グランパスへ憤りを感じた殆どの方が、この文章を読むことなく、その名古屋グランパスへの負の感情を今後も持ち続け、またどこかのタイミングで、その感情や言説を、私たちにぶつけることになるのだと思います。それが起こる可能性は、これまでの歴史を振り返れば、それほど低くはないのではないでしょうか。

このような状況を私のようなちっぽけな存在が憂いだとしても、無意味なことなのかもしれません。世の中そういうものだと、大人風情で受け流すべきなのかもしれません。

ただ昨晩は、一睡もすることができませんでした。今日も一日、モヤモヤが晴れることがありませんでした。

なのでこのような野放図の状況に、抵抗したいと考えたのでした。そしてこの文章を書きました。

この取るに足らない検証(のようなもの)は、私の憤りとは裏腹に、そのような“抵抗”にすらならないのかもしれません。

それでも、ここまで読んでくださった皆さんに、何か少しでも気付きが生まれ、昨今のJリーグに蔓延る悲しいSNS事情へ思いを馳せるきっかけになるのでしたら、それに勝る喜びはございません。

おかげさまで私自身、少しスッキリしました。2日後にある次節の試合へ、気持ちを切り替えられそうです。

最後に、これまたささやかな意思表明をさせていただき、この文章の終わりとさせていただければと思います。

“サッカーで笑顔と勇気を”

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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