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心の燃えカス

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胃の奥に溜まっている『心の燃えカス』みたいなモノを、吐き切りたいのでエッセイとを書いてます。皆さんに共感して貰えるとは思いませんが、各々、突っかかっている何かを、吐き出すキッカケ… もっと読む
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#自分にとって大切なこと

駒込ピポットを盗んだ

駒込ピポットを盗んだ

中学1年の冬だったか。僕が犯行を行ったのは。

あれは、理科の実験で「紫キャベツの煮汁」を作った日。理科室の窓からは、校庭に積もった雪が見える。朝礼台やサッカーゴールが、埋もれていた。昨夜の大雪の所為か。敷き詰められた雪に、太陽光が反射し、教室を熱くした。矛盾した気温に「身勝手な」と思った。

鍋の中でキャベツが煮込まれており、紫色の汁が出来上がっている。ビーカーに移した紫の液体。僕たちは、駒込ピ

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親しき仲にも配慮が無いと

親しき仲にも配慮が無いと

嫁が、冷蔵庫の上にある小さな収納棚を指差して『ハンドソープの詰め替え、取って』と言って来た。確かに、冷蔵庫の身長は、彼女よりも高い。棚から詰め替えボトルを取り出すには、踏み台を準備して、2段登らなければならない。でも、僕の身長ならば、つま先立ちをすればギリ届く。命令口調に多少引っ掛かりながらも『まぁおれの仕事だな』と自分を説得し、冷蔵庫の前を通るついでに取り出して、キッチンの上に置いておいた。

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短所7、長所3

短所7、長所3

中学の国語の教師が話していた事を、なぜか頭の片隅に置いている。

なんの授業をしていたかは、全く覚えていない。尾崎放哉なのか、古今和歌集なのか。そもそも、国語の授業中に、なぜこんな事を言ったのか。教え子相手に、調子に乗ってカッコつけちゃったのかな?

第一、国語は嫌いだった。活字は読みにくいし、シンプルに地味だったから。中学から高校までの6年間ノートを取らなかった。最後の方は意地でも取らないように

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