タイプ4とタイプ6 ― 自分をタイプ4と誤解しているタイプ6ですら無理な4的行動
エニアグラムのタイプ4とタイプ6。
エニアグラムを知っている人から見ると、全然違う性格タイプとなりますが、
自分の性格タイプを判別するとき、タイプ6の人が自身をタイプ4と誤認することはけっこうあります。逆はほとんど見かけませんが。
エニアグラムのタイプ6は、『忠実な人(ドン・リチャード・リソ)』『疑念者(ヘレン・パーマー)』『慎重な人(レニー・バロン&エリザベス・ウエイゲル)』とも言われる性格タイプ。
安心・安全・安定がとても大事で日本人の国民性もこの性格タイプです。
一方のタイプ4は、『芸術家(ドン・リチャード・リソ)』『夢想家(ヘレン・パーマー/レニー・バロン&エリザベス・ウエイゲル)』とも言われる性格タイプ。
これだけ読むと全然違うように思えますが、誰だって、『芸術家』な一面はあるわけです。だから、自分はタイプ4かも知れないと思ってしまうタイプ6の人もいます。
そうなると、エニアグラムのタイプ4の記述ばっかり見て、他は見ず、その人のタイプ4的なものが強化されていきます。
ただし、これ、いつもタイプ4でいられるかと言えば、違います。
やはり性格そのものが違うからです。
タイプ4はハートセンターの人です。好きか嫌いかで生きています。
だから、嫌いになると「私に話かけないで!!!」というオーラを出します。仕事の場でも人と口をきかなくなることがあります。好きな人にだって、何かの拍子に拒絶を行うことがあります。本人は絶対に理由を言わないでしょうけども、キッカケは相手が作っています。相手は「え!?」って感じで不本意でしょうけどもタイプ4視点ではそうなります。レベルが落ちると人(人々)から離れます。
こんな行動、自称タイプ4のかたの中には、“できない”人だっています。
いや、できるできないではなくって、意識していないと、やってしまうものなんですけども。
タイプ6はストレスがたまるほど安心・安全・安定を気にします。
だから孤立を気にします。タイプ4のようにムカついたから口をきかないなんてありえません。もちろん集団を気にするタイプ6が、それを意識するからこそ反発する可能性もあるのですが、タイプ6がそこまで行くと相当レベルが落ちています。
タイプ4はもっとカジュアルに人との関係を絶ちます。
カジュアルと言えば、タイプ4はホーナイの遊離型、簡単に言えば「ひとりメシ」型なので、普段、一人で昼食に出かける人もいます。
日ごろ自分を寂しがり屋と言っていながら一人で食事に行きます。
これはタイプ4的に矛盾はしていません。
それに対し、タイプ6は、一人で飯屋に入れない人がいたりします。多少攻撃的タイプ6であっても一人メシが苦手な人がいます。
また普段のタイプ4は約束をこれまたカジュアルに破る人がいたりします。悪気無く気分ですっぽかします。
こういった行動もタイプ6なら、することがまずありません。
タイプ4の行動でタイプ6的に無理なものをいくつか挙げてみましたが、
日本社会で勉学ができて大企業に入るようなタイプ4の中には、さわやかサラリーマンもいたりして、
『独身OLのすべて』(まずりん)
の一ノ瀬さん みたいなタイプ4ソーシャルの人がいたりします。
なんてことを書くと、また自分をタイプ4と誤解する人が出るんだろうなあ(難しいですね)。
※ 「ハートセンター」「ホーナイの遊離型」などのエニアグラムの基本用語が分らないかたは、こちらから「センター」「ホーナイの三つ組み」をお読みください→マガジン『エニアグラムの基本用語』