【お題】「わたしのみかんのむき方」
わたしは、父譲りでみかんが昔から大好きだ。
父がみかんの名産地、三浦出身のこともあって、馴染みもある。
家族が多かった実家暮らしのときは、家族揃って箱詰めみかんを食べていた。
10キロは上回るダンボール箱詰めを買い、1週間くらいで食べ切ったようなペースだった。
サイズまで、決まっている。Mサイズだ。
父に言わせれば、これが、一番食べるのにも手頃らしい。
わたしは、まず、食べるみかんを選ぶところから始める。
あまり、固く実と皮がくっついているようなみかんだと、皮をむくのに苦戦してしまう。
食べるまでに中身まで、皮に巻き込まれて分解してしまうことがある。
反対に、ふかふかの皮のみかんは、ほぼ、まずい。実がぱさぱさしているか、味が古いことが多い。
美味しくいただくために、選ぶのは、少し時間をかける。
つぎに、皮をむく最初のポイントを選ぶ。
幼いころから、試行錯誤したが、やはり記憶に一番古いやり方が、自分にとって一番やりやすい。
ヘタのない、反対側のみかんの中心に親指で穴を開け、一箇所むくと、みかんをくるくるると回しながら皮をむく。だいたい、6回くらい。
ヘタのあるほうで、試したこともあるが、皮とヘタが上手く離れなくて、むくことが難しかった。
それから、皮をむき終わると、実に付いた白いスジのようなものをとり除く。
以前は、根性を据えて、全部なくなるまで取って食べる時期もあったが、最近は、2、3回白いスジを取ると、もうそれで、一房ずつ食べ始める。
完璧に取り除いた、と、思って食べ始めても、まだ、残っているようなところがあって、それに気づいたときの徒労感が、ちょっとつらくもあるからだ。
最後に、一房ずつ食べるわけだが、実を吸うようにして食べる人と、そのままパクリ、と食べる人がいる。
両方、真似してみても、味が変わらない。
それに、片付けるとき、片付ける側になってしまった人が、不快になったらそれも悪いので、中皮を残さず、一房ずつパクりと食べるようになった。
それにしても、冬は、こたつにみかんが、とてもしっくりくる。ぬくぬくして甘酸っぱいみかんを食べるのは、冬の団欒。ちょっとした贅沢ですね。
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