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【小論文】「外国人とのコミュニケーションを成功させるために必要なことは何か」


「外国人とのコミュニケーションを成功させるために必要なことは何か」

 国際交流が盛んになり始めてから数十年、私たちは、第二次世界大戦以前より、かなりの割合で外国人とのコミュニケーションの機会が増えてきました。

 そのなかで、コミュニケーションを成功させるためには、何が必要なのでしょうか。   
 ここでは、私の英語での実体験を例に挙げて考えます。

 私が、高校一年のとき、オーストラリアから一人の留学生が来ました。アンソニーという少年です。

 受け入れたクラスの私たちは、英語など、ほとんど話せません。アンソニーも、日本語はまったく話せませんでした。

 アンソニーは、日本のアニメーションに関心がありました。

 担当の英語の先生が「アンソニーがアニメーションの部活動を見たいと言っていた」と伝え、アニメーション部だった私は部活動の場へ連れて行きました。
 しかし、私を含めて、部員はほとんど英語が話せず、アンソニーの質問に答えられません。

 アンソニーは、「セル画」というアニメーションの原画をかかげて見て、なにか質問します。

「What is this?(これは、何? )」

「アニメーションの……」と、言っても、「アニメーション」という単語は存在しません。
 私たちは、困ってしまったのですが、そのとき私の頭にふと浮かんだのが「英語では、アニメーションのことをムービーという」という雑学だったのです。
 とりあえず、試してみようと、
「Character of movie(映画の登場人物)」と答えました。
「Oh,I see‼︎ 」
と、アンソニーは納得しました。

 もちろん、成功例ばかりではありません。
 私は、あるとき英語で「I support to your dream.」と言われました。
 その意味は「あなたの夢を応援する」なのですが、私は、「援助する」と、間違えてしまいました。
 「介助」や「援助」も「support」ですが、英語の感覚では、「応援する」が普通のようです。しかし、小さな辞書では「応援する」は、ありません。

 お互い気づかず、途中でつじつまが合わなくなったので、後で大きめの辞書で調べて気づきました。

 よく考えれば、サッカーの応援する人を「サポーター」ということから考えればよかったと思います。

 また、別の機会で、
「How to get to Shinjuku?(どう行ったら、新宿に着きますか?)」
と、聞かれたことがあります。
「Change the train at the Shinagawa Station for Yamanote line.(品川駅で山手線に乗り換えてください)」
と、伝えたのですが、「change」(変える)や「at〜」(どこで)、「for〜」(〜に)と、いろいろ使って通じました。
 理解してもらえたことが、とても嬉しかったです。

 やはり、英語に触れることは重要です。私は楽しみながら、こんな勉強をしてきました。
 簡単な単語でつづられた文章でいいので、たくさん読み、文章を見慣れ、その文に書いてある簡単な単語を何度も覚えました。
 たとえば、「Can I try on ?(この服を着てみてもいいですか? )」
と、とっさに口に出せるくらいに覚えます。
 お店で「〜を食べたい」というときは、「have(食べる)」なので、「try on(試着する)」をとり、「Can I〜(〜していいですか)? 」と、組み立てると「Can I have〜? 」です。

 そして、普段から外国の雑学や知識に幅広く関心を持ちます。
 前の「Change the train at the Shinagawa Station for Yamanote line.」のときなのですが、私は、駅の看板などを見て普段から、駅の名前の表記の仕方や、路線の言い表し方を覚えていました。その結果、自然と知識が増えて話しやすくなっていきました。

 見慣れたフレーズなら、簡単に思い出し、雑学があれば取り入れて文章化できます。

 こういう学びや経験、体験を教育に取り入れていくことで、外国人とのコミュニケーションが、成功につながると考えます。


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