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私達は刺激に満ちた世界を生きている

先週、私は皮膚科で「白斑」の診断をもらった。(詳しくは下の記事)

それからの私は、病院で処方された薬を真面目にキチンと塗り続けている。

シャバシャバの液体なので、軟膏と違ってちょっと塗りにくいのだけど、根が真面目なので、言われたことをしっかり守り、面倒だなぁ、塗りにくいなぁ…と言いながらも、ちゃんと塗布して過ごしている。


しかし、そんな私も、この薬を初めて目にした時は「ぎょぎょ!」とビックリした。

とても鮮やかな緑色をしていたからだ。

病院で塗り方の説明を受けている時、このボトルを初めて見せられたんだけど、看護師さんが「指先につけて、患部にこんな感じで塗ってください」と説明している間、私の目は、この緑色に釘づけだった。
「えっ?これを首に塗るんですか?」の衝撃。
そして、「この色、何かに似てるぞ!はて、何だったっけ?」と思い出せそうで思い出せない…、そんなギリギリの葛藤。出てきそうで出てこない状態に、私の意識は悶絶していた。
しかし、途中で「あっ!」と思い出した。そうだ、これって、学校の洗面所にあったシャボネット(液体石鹸)の色じゃん…と。

ちゃんと塗れるかな?と一抹の不安がよぎったけど、今のところは順調にうまいこと塗布できている。

さて、皮膚科での診察が終わり、帰宅した私は、処方してもらった薬を紙袋から取り出して改めて見てみた。
するとパッケージに「脱毛症」と「白斑」の文字が並んで記されてあるではないか。これにも「ええええっ?」と衝撃を受ける。

だって「白斑」と「脱毛症」だなんて、全く異なる種類の病気じゃないか?と思わず突っ込みたくなったんだけど、治療に使う薬は同じ。

いやはや、ビックリ。

いろいろ調べてみると、この薬には「患部の血行をよくする働き」があるとわかった。

そうか、ポイントは「血行」なのか…。

脱毛も白斑も、つまりは血行不良が一因ってことなのかな?

変なところで、妙に納得した。

それにしても…。
あの診察の時、私は先生に
「日頃の生活の中で、気を付けることはありますか?」
と聞いたところ、先生から
「皮膚に刺激を与えないように」
と重々言われた。

刺激を与えない

ひっかいたり、かきむしったりすることは勿論のこと、「お風呂でゴシゴシこすらないように」と、今回の診察でも口酸っぱく言われた。

ボディソープや石鹸は何を使ってもいいけど、体を洗う時は、タオルではなく、自分の掌でソフトに洗うように…と。

そこで、やはり真面目な私は、言われた通りにやらないと落ち着かないので、入浴時には自分の手でやさしく体を洗っている。

丁寧にやさしい洗い方をしていると、ふと、自分がいかに刺激の多い日常を送ってきたか…を痛感する。

ひっかいたり、ぶつけたり、こすりすぎたり…といった傷につながるような危ない刺激の他にも、ケミカルなものに触れたときの刺激、気温差の刺激、空気に含まれる化学物質の刺激、花粉や砂埃など自然からの刺激、等々。
もちろん、刺激を受けるのは皮膚だけでなく、心や魂だって日々受けている。未消化の感情や、人間関係のゴタゴタ…等。これらも、人々に重くのしかかり、精神面への大きな刺激となる。

なんと、この世界は多種多様の刺激にあふれていることか。

白斑という病を得て、ふと、自分の生活習慣を振り返るようになり、身近にある「刺激」について、気づかされることが増えてきた。

生きることは、そのまま、社会からの刺激と対峙していることでもある。
この世界で生きている間は、私たちは、多かれ少なかれいろんな刺激を受け続けている。
長い間、この娑婆で「多様な刺激にさらされている自分」を、ちゃんと気遣いいたわることが必要だ。
自分をもっと大事にしないといけないな…と、心から反省したのだった。


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