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敬虔な祈りの街へ ♯寧静


この建物の前に初めて立った時、私はヨーロッパにある古い修道院の遺跡のように感じた。
ここは広島県。広島市のシンボル原爆ドーム。

今から75年前の1945年8月6日。モダンで美しかった軍都広島は灼熱の地獄と化した。

私がこのドームの前に立ったのは40代最後の秋。子供の頃から、ただただ怖いというイメージしか無かった。悲しい歴史を受け止めることができず、ずっと避けてきた場所。しかし、この日の私は勇気を出して広島に向かった。

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どれほどの恐怖と苦痛と悲しみがあったことだろう。
でも、初めて見た原爆ドームはとても静粛で荘厳な佇まいだった。

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ここはあの悲劇の日から、恒久の平和を願う人々の「祈りの聖地」になっていたのだ。
「苦しみ」を「希望」に替え、やがて「慈しみの祈り」へと昇華させていった果ての清楚さが、この地を穏やかに温かく包んでいた。

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寧静の世が続きますように。

泰平の世界が広がりますように。

敬虔な愛。慈しみの聖地。

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