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【白斑diary⑥】毎朝のルーティーン

白斑の治療が始まって以降、毎朝やっているのが「軟膏を塗る」という作業。

上半身真っ裸になって、カラダの至る所に散らばって出ている白斑一つ一つに、丁寧に薬を塗っている。


【前回はこちら】


最初は「よっしゃー!がんはるぞー!」とヤル気満々で臨んでいたけど、一か月、二か月…と済んでいくに従って、モチベーションがどんどん下がっていった。

情熱の代わりに浮上してきたのが、「習慣」という観念。

「歯を磨かないと気持ちが悪い」のと同じレベルにまで落とし込めたみたいで、今では朝の身支度の時に、何も考えず、ササっと服を脱ぎ、パっと手に軟膏をとって、サササ…と慣れた手つきで薬を塗れるようになってきた。

一度「面倒だな、やめようかな…」と思う時もあったけど、これが習慣化してくると、むしろ、一度でもやめてしまうと何か不吉なことが起きるような気がしてくるから不思議。

習慣化が進むと、次は「ジンクス」に昇華するらしい。

最近は、軟膏3本を1か月で使い切るペース。

白斑以外の肌は、「日焼け止め」をせっせと塗って、こんがり黒くなるのを阻止しているのに、白斑の部分は治療のためにと紫外線を根気に当てているのだから、なんだか変なものだわ。

ちなみに、最近、腕にできた白斑を見ると、ぽつぽつと茶色い点が見られるようになった。

「これって何だろう?」と思っていたら、こんな情報を見つけたよ。

白斑はメラニンを作る細胞が皮膚の一部でなくなり、白くくっきりと皮膚の色が抜けてしまう病気です。ステロイドやプロトピックという塗り薬をぬる治療をすることはあるものの通常は改善せず、紫外線治療が現時点で最も有効な治療法です。顔や首など皮膚が薄いところで紫外線が効きやすいです。紫外線を長く当てていくと、通常毛穴に一致してポツポツと茶色い色が出てきます。これは、毛穴の近くの皮膚にはメラノサイトというメラニンを作る細胞が完全に消えずに残っていることが多いからです

皮膚科の紫外線治療の効果・費用・副作用」より

この記事から初めて知ったんだけど、毛穴の近くの皮膚にはメラノサイトが消えずに残っている!

…ということは、私の白斑部分の茶色いポツポツは、消滅しかかったメラノサイトが息を吹き返し、少しずつ復活しつつある…ってことなのだろうか?

だとしたら、メッチャ嬉しい。


実は、私のカラダで白斑ができている箇所は、皮膚だけでなく産毛まで真っ白になっている。

白斑ができると、体毛の色素まで消えてしまうらしい。部分的に「アルビノ」のような状態になるようだ。

でも、こうして光線療法(紫外線療法)を始めたから、メラノサイトが完全に消失してしまう前に、手が打てたってこかな。

あの時、面倒臭がらず、勇気を出して皮膚科の門を叩いて本当に良かった…と思った。

そして、もう一つ。これも私にとっては新しい体験。

毎日、軟膏を塗るようになったら、今までほとんど見ることもなかった自分のカラダをじっくり観察するようになり、あまり触ることが無かった自分のカラダに丁寧に触れるようになった

自分の半生を振り返ると、顔は毎日お手入れしてきたけど、カラダについてはかなり無頓着で、ほとんどかまうことが無かった。
今、こうして丁寧に薬を塗りながら、毎日、自分のカラダをあちこち目視して観察しているのって、もしかしたら人生初かもしれない。

しかも、週に一回、皮膚科に行って、上半身をさらして紫外線まで浴びているんだもの。お手入れとしてはスペシャルコースだよね。


毎日薬を塗り続けることは、ちょっと大変ではあるけど、ご自愛のいい機会だと思い、もう少し付き合っていきたい。


#朝のルーティーン


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