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子育て&教育について

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子育ての思い出。中学校教師時代の体験談。親子関係や育児について思うこと。学校や障害児の教育についてなど。
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#京都

元気そうでよかった

先週末、息子がひょっこり帰ってきた。 以前から帰省するような話は聞いていたけど、具体的なことはわからず、ただ「土曜日の夜泊めてほしい」とのことだった。 息子はこの4月から京都に拠点を移していて、あちらで大学院に通いながら、新しい職場で仕事もしている。片足を「学生」、もう片方の足を「社会人」に突っ込んだ状態で、マイペースに暮らしている。 息子の引っ越しの手伝いなど何一つしてあげなかった私と夫は、息子の新居をいまだに知らない。住所は聞いているけど、また実物を見ていないので、

そうだ、京都へ

先日、息子と久しぶりに電話で話をした。 この春から、息子は京都で暮らしている。 バタバタと忙しく過ごしていて、すっかり頭の中から消えていたんだけど、ある時、ふと「元気でやっているのかしら?」と思い出した。 私は他の一般的な母親と異なっていて、子供が実家から巣立って行ったからと言って「淋しい…淋しい…」と泣いたことは一度もないし、こまめに連絡を取らないし、食料と手書きの手紙が詰められた「オカンの愛情宅急便」を送ったことも一度もない。 息子には自由を謳歌してほしいから、変

肢体不自由でも一人暮らしができる街

肢体不自由の息子が、親元を離れて一人暮らしをする。 健常者にとっては、特に問題がないことであっても、障碍者にはとても大きな課題に直面することがあります。 健常者ならば、どうってことのない小さな段差であっても、脚が不自由なものには、簡単には乗り越えられない大きな段差になるからです。 特にうちの息子の場合、自立歩行はできますが、主治医から「長距離の歩行」「階段の上り下り」「長い時間、立ち続けること」「重い荷物を持っての移動」を避けるように言われていたため、高校を卒業するまで