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子育て&教育について

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子育ての思い出。中学校教師時代の体験談。親子関係や育児について思うこと。学校や障害児の教育についてなど。
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#教師

元教師の私が、久しぶりに学校教育について思うことを語る

私は以前、中学校の先生をしていた。 これは私にとって唯一の「正職員」としての職歴だったので、私を知ってもらうために、このnoteでも「元教師」という肩書をずっと掲げてきた。 だけど、「元教師」という肩書は、(私の地元も含めて)地方では、社会的信用度が高く、地域の皆さんからリスペクトしてもらえる履歴なんだけど、首都圏の人からは不評らしい。 お受験が盛んな地域の人は特に、こちらが「公立学校の元教師」だと知ると、サッと顔色が変わり、相手がドン引きしているのが伝わってくる。…なん

たった一人のためであっても、大切にしなければいけないこと

これは昔、教師三年目にして初めてのクラス担任を受け持った時のお話です。 学校での一日の活動が終わり、放課後になる直前に開かれるホームルーム(私の地域では「終わりの会」と呼んでいます。以下「終わりの会」)があるのですが、この時間は、各係からの連絡があったり、配布物があったり、明日の予定の確認をしたり等、結構バタバタと忙しいひと時です。そして、この時間を利用して、その日に起きた事件や問題につついて話し合うことも多々あります。 当時は、「その日のうちに決着をつけた方がいい」と担

教師時代に学んだ「人を褒めること」の大切さ

私が中学校の先生をしていた時、教科の授業中、そのクラスの生徒がいつもと様子が変わっていて「あれ?どうしたのかな?」と感じることがたまにあった。 大抵の場合は、そのままスルーするか、皆がノートを取っている間に、そっと近寄り「どうしたの?」と小声で声をかけていた。 大人でも、娑婆で生きていれば、毎日いろんなことがある。 いい時もあれば、嫌な時もある。いろいろあって落ち込んでいたり、いじけていたり、曇った表情をする時だってよくある。 こういう時に、顔見知りの人から、「どうし

子供たちから信頼される大人になるために ♯自分にとって大切なこと

子供は大人の本質や正体を見抜く これは、以前、私が中学校の教師をしていた時に感じたことだ。 私は12年間、教職についていたのだけど、思春期の子供たちを相手にして、「子供たちは大人のことをズバリ見抜いてるなぁ」といつも感じていた。でも、これは中学生だけの話ではなく、子供はもっと幼い頃から、周囲の大人たちの様子をじっと観察し、大人の心の奥底まで見透かし見抜いているのだろうと思う。 人は大人になると、いつまでも純真なままではいられない。生き抜くために、嘘を覚え、保身に走り、ど