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小さな書店の魅力

地方に住んでいると、ときどき大きな書店に行きたくてたまらなくなる。
でも残念ながら、わたしの住んでいる町には紀伊国屋とかブックファーストとか、そういうドデカイ書店はない。

最近、BSテレ東の「あの本、読みました?」を毎週欠かさず観ているのだが、番組内で、MCの鈴木保奈美さんがよく丸善・丸の内本店に行くのが映し出されるたびに、「いいなぁ」「行きたいなぁ」と思っていた。

手に入れたいものや自分のやりたいことに貪欲なわたしは、先月パン作りの勉強会のために上京した際、帰りの新幹線の時間までのあいだ、ついに丸善・丸の内本店に行った。
(あ、ついでに言うと、憧れの代官山蔦屋書店にも行った!)

当たり前だが、四方をたくさんの本に囲まれ、めちゃくちゃテンションが上がった。新幹線の発車時刻までは約3時間。結局わたしは、その時間の大半をずーーーっと丸善で過ごした。
興味のある分野のみならず、様々な分野の本棚も隈なく歩いて、タイトルを見ては手に取ってページをめくる。その繰り返し。本当に最高の時間だった。

「あれも欲しい、これも欲しい、もっと欲しい、もっともっと欲しい……」というブルーハーツの歌が頭の中で流れ始め、10冊くらい大人買いしちまいそうになった。

地元の書店には置いていない本(=Amazonで検索して買うような本)がここには普通に置いてある。この圧倒的な在庫数! やべー、すごく楽しい!
そんな至福の2時間強を過ごして、わたしが購入した本の数は……。

ゼロ。。。(はぁ?)

欲しい本はたくさんあった。
でも、なぜか最終的には手に取った本を棚に戻して店を後にしたのだった。

はて、なぜだろう。
もちろん、たくさん買うとお金もかかる。だけど、それが直接的な原因ではなさそうだった。

たぶん、本の数がありすぎて(欲しい本がありすぎて)、逆に選びきれなかったのだと思う。

店を出て、新幹線の発車時刻まで20分くらいになった頃、ふと目に入った改札近くの小さい本屋で軽く時間を潰すことに。

すると、なんということでしょう。
わたしはあっという間に本を1冊買ってしまったのだ。

例えば、お見合いパーティーに行ったとして、100人の女性がいたとして。その中から好みの女性を1人すぐに選べるだろうか?
でも、もし20人くらいだったら、なんか選べそうな気がする(え、これ何の話?)。

ちょっと横道にそれたが、選択肢がありすぎるのも、それはそれで困りものってこと(贅沢な悩みってことね)。

小さい店舗では、キャパシティの問題もあるから、そのお店のスタッフが店内に並べる本を厳選するんだと思う。その中から客は本を選ぶ――。

つまり、「2段階の選択」があるってこと。

お店がまずオススメを選ぶ、そして、客はその中から自分の好みの本を選ぶ。
そのお店が自分の趣味と合うなら、もう最高だ。
いつでも自分好みの本が並ぶってわけだから(そういう書店がわたしの地元には2店舗あるのだ!)。

もちろん、大型書店は大好きだ。行くだけでワクワクする(いや、行く前からだ)。
けど、地元の小さい書店を、自分は嫌いではないんだなってことがわかった日でもあった。

大型書店、Amazon、小さい書店、そして電子書籍。それぞれに利点がある。
どれをチョイスするかは自由だが、日頃お世話になっている小さな書店のことをなんだか誇らしく思えた。
実際先日も、その地元の小さい書店で面白そうな本を見つけて即購入した。

だけどもだ・け・ど、やっぱり大型書店は楽しい!興奮する!また行きたい!
……って、あんた一体、どっちなんだい!
うーん、どっちも好きだぜ。

あ、ちなみに、お見合いパーティーに参加したことはないけれど、お見合いのテレビ番組を観るのは好き。そういえば、最近その類の番組やらなくなったなぁ(って、これ何の話?)。

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