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short interview Mary Halvorson:about Tomeka Reid for Tomeka Reid Japan Tour 2024

AACMに所属し、シカゴを拠点に活動するチェロ奏者トミーカ・リードが遂に来日し、ツアーを行います。

しかも、現代ジャズギターの奇才メアリー・ハルヴォーソンを含む、彼女のカルテットでの来日です。

【TOMEKA REID QUARTET JAPAN TOUR】

 6/5 (wed) Baroom (東京)
 6/7 (fri) Tokuzo(名古屋)
 6/8 (sat) Spinning Mill(大阪)
 6/10 (mon) 蔭凉寺(岡山)
 6/13 (thu) 九州大学芸術工学部(福岡)
 6/15 (sat) 旧八女郡役所(八女)

Tomeka Reid(トミーカ・リード)- cello
Mary Halvorson(メアリー・ハルヴォーソン)- guitar
Jason Roebke(ジェイソン・レブキ - bass
Tomas Fujiwara(トマ・フジワラ)- drums

詳細 ⇒ https://omnicent.org/tomeka-reid-quartet-japan-tour

今回、来日に際してメアリー・ハルヴォーソンとトミーカ・リードにそれぞれインタビューを行いました。インタビューの公開に先立って、メアリー・ハルヴォーソンからトミーカ・リードについていくつかの質問に答えてもらいました。ツアーへの期待が膨らむ皆様に向けて、そちらを先に公開します。

取材・編集:柳樂光隆 | 通訳:丸山京子 | 協力:nagalu / omnicent

photo by Julian Parker Burns

ーーTomeka Reidの作曲家としての魅力を聞かせてください。

Mary Malvorson:私は彼女の書く曲が大好き。そもそも彼女は私が大好きなミュージシャン、インプロヴァイザー、コンポーザーの一人でもある。

このバンドでやるようになって、あっという間にもう10年が経った。このサウンドを作り上げたのはトミーカだと私は思ってる。

私は最新作『3+3』の曲も本当に気に入っている。彼女は踊りたくなるような曲から抽象的なものまで、実に振り幅のある曲を書く能力がある。それを彼女ならではのやり方で一つにまとめ上げている。新作はとても広がりがあるものになった。

バンドも多くのギグをこなして、今とてもいい状態だと思う。私にとっては大好きなプロジェクトの一つ。曲も彼女のプレイも、バンドも、トマとジェイソンのリズムセクションも含め、本当に楽しいバンドだから。

ーーTomeka Reidの音楽があなたから引き出してくれるものはどんなものだと思いますか?

いいコンポジションというのはすぐにわかるもの。私にとってはそれは即興したいと思える曲ってこと。 それは自分が何かしらの貢献ができる曲ってことでもある

私がトミーカ・リード・カルテットでの曲でインプロヴァイズするのがとても楽なのは、曲に力があるし、そもそも私自身がとても好きな曲ばかりだから。曲自体に力があれば、そこからどこにでもいける

そして、このバンドには自由がある。良い曲の鍵は、即興演奏のための枠組みを用意しておくことだと思う。そうすれば、誰かが自由にそれを発展させることができる。彼女はそういう曲を書く人だと私は思ってる

ーー即興演奏家としてのTomeka Reidの魅力は?

今の時代は普通のことなのだけど、彼女は本当に幅が広いところから影響を受けている。ジャズ、クラシック、実験音楽…って感じで。

それに、彼女は「ジャズにおけるチェロの歴史」を深く勉強している。ジャズにおいてチェロってちょっと珍しい楽器だけれど、その文脈を熱心に勉強しているから、そこに関してすごく精通している。

そのうえでAACMに参加したり、実験的な即興演奏にも熱心に取り組んでいる。それら全ての要素を統合し、実にユニークに組み合わせることができるのがトミーカ・リードというミュージシャンだと私は思う。

ーーあなたとTomeka Reidの演奏はすごく相性が良くて、二人のコンビネーションは特別なものだと思うのですが、いかがですか?

もちろん私もそう思ってる。初めて彼女と会って、一緒に演奏した時から、強いつながりを感じてきた。

それに私はギターとチェロの組み合わせはとてもクールなコンビネーションだと思っているから。

でも、そういった編成のことだけではなくて、私たちふたりの音楽の趣味や、音楽観が似ていることが相性の良さの理由だと思ってる。私たちはクレイジーなことをやるのも好きだけど、美しいメロディと楽曲とリズムも大事にしている。私たち二人とも、それらすべてが好きで、お互いに様々な異なるタイプの即興の言語を織り交ぜる方法を常に模索している。その点は、間違いなく、彼女と私が共有している部分だと思っている。

※メアリー・ハルヴォーソン、トミーカ・リード、それぞれのインタビュー記事の全文公開はしばしお待ちください。

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