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自分株式会社の社長

この春、プロティアン認定ファシリテーターとして認定いただきました。
まだまだ勉強しないといけないことがたくさんある中でおこがましいですが、こうしてサイトに載せていただけるとやはり嬉しいものです。
ここからがスタート!

私自身がCDAを取得したのが2013年なので、キャリアコンサルタントとして歩み始めて今年でちょうど10年。その当時から今までモヤモヤ~と考えつつうまく体系立てて整理できていなかった部分が、プロティアン・キャリアを学ぶことで一気に明確になりました。
パズルのピースがはまる感覚って、こういうことを言うのかも。
10年の節目でそういうアップデートができるのは不思議なご縁であり、非常に嬉しいことです。
わかりやすく伝えていくにはもう少し咀嚼が必要ですが、プロティアン・キャリアについて少しずつ広めていくべく、今日は私が共感している考え方についてまず紹介します。

社会との関係性を大事にする

プロティアン・キャリアでは、持続的に満足度の高いキャリアのためには
アイデンティティ(自分らしくある)とアダプタビリティ(変化に適応する)のバランスが大事としています。
変化が激しい現代だからこそ、社会を知り、その社会と自分をどう関係づけていくかが大事になってくるのです。
そういった現代社会で生きるために有効なのがプロティアン・キャリア。

ちょっと話は逸れますが、キャリアカウンセリングに長く携わっていると、どうしても個人にフォーカスを当てる視点が強くなります。カウンセリングの原則は「傾聴」から始まるため、推奨される姿勢として、ひたすら聴く、となりがちです。
もちろん、ただ聴くだけでも効果は大きいですし、傾聴なしにカウンセリングはありえないので、必要不可欠ではありますが、個人に寄り添って個人の想いに耳を傾けるだけではやはり限界があるのです。

「あなたらしく生きればいい。ありのままでいなさい。」
というのは、優しい言葉のようでいて、ちょっと乱暴です。
生きている上で、社会と接点を持たないなんてありえないのだから、
「あなたらしく生きるために、社会とどう折り合いをつけて過ごしていくかを一緒に考えよう!」
というのが、キャリアコンサルタントの持つべき視点だと思います。
だから、キャリアコンサルタントは常に社会の変化に敏感でなければならないし、社会との接点は多く持って幅広い知識を身につけておかなければならない。
キャリアコンサルタントの必須科目にプロティアン・キャリアが入っていてもいい気がします。

自分でキャリアのオーナーシップを持つ

「プロティアン」の語源は、ギリシャ神話の「変幻自在に姿をかえる神  プロテウス」です。そこから、環境の変化に応じて自分を柔軟に変化させながら発展していく、というキャリア自律を意味しています。
おそらく、未来永劫終身雇用が保証されていて、退職金もたくさん、決められたレールの上で生きていけば何不自由なく暮らせるよ、という世の中であれば、この考え方は広まらなかったと思います。
むしろ今の世の中は逆で、終身雇用が崩壊して、コロナを機に様々な働き方と価値観が生まれて、AIによって急速に変化が進んでいて、過去に例を見ない長寿社会。誰も正解を知らないし、これさえしておけば安心!ということはほぼないのではないかと思います。
あえて怖い言い方をすると、自分で考えることをやめた時点で置いてきぼりにされてしまうような状況です。
そういう中で、自分で自分のキャリアに責任をもって、自分で舵取りをしていくという考え方はすごく時代にフィットしています。自分を主語にして考えると、選択にも自信が持てて、より納得感のあるキャリアが歩めるので、大人だけでなく、子どものうちからこの考え方はぜひ身につけてもらいたいです。

客観的に自分を見る、至ってシンプルな考え方

最初に話したようにキャリアカウンセリングで個人に寄り添いすぎるのと同じく、自己分析も自分自身に寄りすぎると、視野が狭くなって逆に大事なことが見えなくなってしまいます。
「私なんてどうせ…」「私はこうしたいけれど、でも…」という考えは、自分フィルターがたっぷりかかってしまっている時に現れる考え方です。
そういう時こそ、自分から一歩引いて客観的な視点で見てみると案外すっきりします。
プロティアン・キャリアを意識すると、「自分」という会社の経営者として、会社の経営戦略を立てるように、自分のキャリア戦略を考えられるようになります。

社長が自分の会社をより良くするのを考えるのと同じように、自分がより良く生きられるように、
今どんな資産があるのか(=キャリアの棚卸)
何を大事にするのか(=価値観)
何をするのか(=行動目標)
この先どうなりたいのか(=キャリアプラン)
を考えていくのです。

理系的な考え方を持つ方や経営に絡んだ経験のある方はこの考え方はすごく入りやすいと思いますし、感覚的に考える方や今までこういった考え方をしたことがない方は新鮮だと思います。

以上、プロティアン・キャリアについて私の好きなポイントに偏ってはいますが、ちょっと紹介してみました。
キャリア自律のできている大人が身近にたくさんいることこそが、子どもにとっての究極のキャリア教育。
地元から広げていけるように日々活動しています!

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