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副業でBARを経営してみたら半年後には本業になっていた話

こんにちは!株式会社Emotional代表の長畑です。

2022年3月25日に始めたBARが今日で無事に半年を迎えたので、記念にnoteでも書いてみます。
自己満記事ではありますが、BAR経営のリアルに少しでも興味のある方は読んでみてください!
また、一度でも来てくれた方には感謝を伝えたいのでぜひ読んでいただきたいです!

はじめに


まず、オープンまでの過程に関しては下記の記事をご覧ください。

↑この記事4000字あるので読むのめんどくさいですよね、すみません。

ざっくりまとめると

【前回までのあらすじ★】
〜1月〜
・新宿バーの話きたけど、さすがに副業では無理無理ww
・ダメ元で物件見に行ったら良かったンゴ!半年後ぐらいにやるンゴ!
・半年後の予定やったけどワクワクしすぎて待てなくなってきたww
〜2月〜
・勢いで物件契約してもたンゴww 東京の友達少ないからやばいンゴww
〜3月〜
・みんなに来てねって言いまくったら初日30人来てくれた。泣いた。
・バー経営で人生は面白くなるに違いない。だからこれからも俺はやるんやで!

という感じです。

なんだかんだで気付けば半年経ってました!
「まず最低でも半年は続けるぞ、、、」と言ってたのでなんとか1つの目標を達成したことになります。
本当にありがとうございます。

本当にありがたいことに、黒字経営を続けられているから継続できているのですが、なぜ店舗経営初心者の僕にこれが実現できたのか書いていこうと思います。

正直、今までの人生の中でもかなり濃い半年間でした。この店舗を始めてから1000人以上に会ったし、トラブルもストレスもワクワクも色々経験してきました。


オープン前〜1ヶ月目  「ブチ当たる壁。課題の認識」


2月末に物件を契約。オープン日は3/25〜に決定。

3/25.26でオープニングイベントを企画して、SNSで募集したり友達に「来てね!」と連絡したりした。

その結果、1日目に30人、2日目に18人が来てくれた。前記事でも書いた通り最高の会になった。みんなで写真撮って夜風に浸りながら帰るあの感覚は今でも忘れられない。


そして3日目以降は通常営業を開始した。SNSで告知もした。こう見えてTwitter5000人、インスタ3500人。「俺もプチインフルエンサーみたいなもんやし」「誰か暇な人が俺と話しに来てくれるだろう」とか考えていた。しかし、びっくりするほどに人が来ないのである。

「クソ恥ずいけどいつかこのスクショを貼ってネタにするぞ」と思っていた。

甘くなかった。そりゃオープン日ぐらいはみんな来てくれるけど、普段から俺と話したいやつなんていないよな。。。自分を過剰評価していたことを悔いた。痛い。「人」の力で集客できるホストとかキャバ嬢とか、まじですごいなと思った。

LINEとかで直接呼びかけたらそこそこ来てくれるけど、SNSだけでは誰も来ない。思ってたのと違った。でもオープニングイベントのときみたいに、「プロテイン飲み放題」とか「インフルエンサーオフ会」とかのイベントとして打ち出したら人を集めることはできた。

とりあえず本気でイベント打ちまくって、1ヶ月経ったとき
・週末は大盛り上がり
・平日は数人でしっぽり(月火は営業しないことも)

みたいな状況。

幸い、バー開業を決めてから人に会いまくっていたおかげで、場所をレンタルスペースとして使ってくれる人もいて自分の営業以外での収益も出すことができた。管理会社の人もイベンターを沢山繋げてくれて感謝しかなかった。

1ヶ月やってみて自分のバーの強みと弱みが見えてきた。

【強み】
・広い。収容人数35〜40人ぐらい
・個室がある
・カラオケとダーツがある
・隠れ家感があり、居心地が良い(良く言えば)
つまり、キャパがある!!!

【弱み】
・新宿駅から15分ほどかかってしまう
・24時以降が営業できない(契約の都合上)
・シンプルに建物の外観が古くて汚い
・中身もきれいとは言えない
・看板が出せない
・2階なので見つかりにくい
つまり、人が来ない!!!

よし、強みと弱みがわかったからこのまま改善しまくるぞ!


2〜4ヶ月目  「結果は出るけど仕組み化できず疲弊」


そして、普通にやってると「人が来ない」ことを認識してから「イベントで勝負するしかない」と思うようになった。「みんなが俺に会いに来る」なんて甘い考えは捨てて、地に足つけてしっかり企画していこう。

週末にイベントを開いたり、自分が他のイベントに顔を出しまくることで、少しずつ多くの人と出会えた。合コンやイベントをよくやると言う人に「僕バーやってます!使ってください!」と言いまくっていた。

「バー使ってみてください!」
「え〜他の店の方が安いから、、」
「この値段でいいから使って!!」
「もうちょっと下げてくれたら行く」
「はい!下げます!!!」

と言って使ってもらったりしていた。泥試合。

媚びを売って使ってもらってるうちは、本当の絆なんて生まれないなと思った。向こうからすれば「安いから来てる」ってだけだし自分からすれば「空いてる日を埋めてくれる」程度のビジネスライクな関係。正直、ドリンクを作っている時間が全く楽しくなかった。

今思うとこのときは価格を下げすぎて利益はほぼ出ていなかった。
でもその分、人にはめちゃくちゃ会えた。
当たり前だが、1回の飲み会で20人来たら、20人と知り合える。

乗り気じゃない飲み会を回しているときも、全く知らないお客様がカウンターに来てくれて、自分に興味を持ってくれたりお話をしてくれるのはとても楽しかった。

そして「また他の日も来たいのでLINE教えてください!」と言われることが増えた。

少しずつ「常連さん」と呼んでも良い人たちが増えた。死ぬほど嬉しかった。

イベントは続けながらも常連さんがふらっと来てくれることも増え、売上が少しずつ安定してきた。しかし毎月、月末には「来月のイベントどうしよう、、、」という不安が尽きなかった。イベントを企画して満足度を上げるためにどうするか考えて、というのは月1ならまだしも月20〜30にもなるとかなりしんどかった。

「イベントを開けばみんな来てくれる」
→「みんな楽しんでくれてる」
→「俺も楽しい。まじ最高。」
→「あ、明日の合コン1人キャンセル出たから集めないと…」
→「誰か来てくれるかな…LINEしないと…」

みたいな毎日。楽しいけど、ずっとマンパワーで集客するのをいつまで続けられるんだろうかという不安とストレス。でもお客様の前でそれを見せるわけにはいかない。俺は笑顔で場を盛り上げて、また使ってもらえるように頑張る。

ちなみにこの頃、BARと直接は関係ないが、新規事業(美容)を始めたり、本業の会社(GOAL-B)を退職したりでバタバタしていた。
詳細は書けないが自分のミスで金が飛んで貯金も底を尽きて借金も増えて、と散々なメンタルだった。
イベント中はめっちゃ楽しんで、家帰ってから何もかもやる気がなくなる。やろうと思っても体が動かなくなる。ストーリーで「今日も最高でした!」って写真上げながら本当の自分とのギャップに病んでいた。
そんな「どん底だけどどん底ですとは絶対言えない毎日」が苦しかった。
夜中に足の痛みが限界になって救急車を呼んだりもした。
※今は全然心も体も元気なので安心してください。

そのたびに過去のいじめられた経験・詐欺に遭いまくった経験を無理矢理思い出し、「あの頃に比べたら全然大丈夫。俺は人生諦めないという自信だけはある」と言い聞かせていた。

要するにこの頃はとにかくしんどかった。笑

以上。

5〜6ヶ月目 「自分ごとで関わってくれる人がいるという気付き」


そんなこんなで、苦労をしながらも
・多くの人と仲良くなってリピーターが増えた
・レンタルスペースとして使ってくれる人が増えた
・「イベントを開催する」という動作に慣れた

という状況までは来れた。だからBARは回るけど、自分が超しんどい。

少しメンタルが落ち着いてから、会社のメンバーや周りの人に「もうしんどいわ〜〜〜」と相談するようになった。
「つらいときつらいと言えたら良いのにな」って真理だなって思う。

でも、会社のメンバーに思い切って弱みを出して相談したらみんな自分を助けようとしてくれた。特にバーのメンバーはアルバイトの立ち位置で働いてくれてたので業務外に相談するのは微妙だと思っていたが、それでもみんな優しかった。(元々は弱みを出すの得意なんですが、経営者という立場になってからできなくなっていました。)

悩みを相談してそれぞれの得意分野から役割を明確にした結果、メンバーたちの主体性が一気に上がった。
自分が全て背負っていた状態から業務を引き取ってもらって、給与体系も考え直してみんなで前を向けるようになった。

彼がロールモデルです。


「人に頼る」ことを改めて大切にできてから、イベントを一緒に考えてくれる幹事の人も増えたし、「めっちゃいいバーだからみんなで行こうよ!」って言ってくれる人も増えた。何度も書くけど本当に感謝してる。

「自分や従業員だけではなく、会社の他の事業のメンバーも、そしてお客様までもが全員で一緒にBARをつくってくれてる」ということに気付くことができた。

来てくれた人が自分ごとのように「どうやったらここをもっと盛り上げていけるか」と考えてくれるのが嬉しくて涙が出そうになった。

気付けばオープンから半年。
まだまだ経験は浅いけど「店舗ビジネス」の一つの正解がやっとわかった気がする。
「みんなでつくる」

いずれこの場所を起点に大きなコミュニティにしていこう。
仲間を増やそう。

最後に


ここまで読んでくれてありがとうございました!

最後に近況と今後について書いていけたらと思います。

近況としては、1号店でもあった名古屋の方のバーは8月で撤退することにしました。10ヶ月という短い期間だったけど、本当にありがとう。あそこで挑戦した経験があったからこそ今は東京という地で頑張れています。


今は資金調達中で、融資が通れば新しく東京でもう1〜2店舗、大阪で1店舗も視野に入れています。この素晴らしい店舗をもっと増やしていきたい。
今の形を保ちつつ増やしていくには、採用&教育が必須。。。などと考えてます。採用って難しい。
「属人性があるから店舗展開できない」は言い訳で、良い人材を採用できれば必ずこの最高の場を広げることができる。

この半年間は楽しいことも苦しいこともありながら、全部含めてエモい毎日を過ごすことができました。株式会社Emotionalというだけあって、「感情」の変化が慌ただしいですね。

そして、再三にはなりますが、いつも支えてくれてる方、常連の方、一度でも来てくれた方、本当にありがとうございます!
そして何より、毎日帰りが遅いのにもかかわらず、文句を言わず応援してくれてる妻に大感謝です。

最後に少し語りますが、、、
BARのような店舗の魅力は、「来る人に応じて全く違う空間になること」だと思っています。

恋愛やビジネスで今後繋がる出会いの場になったり
何も考えずにバカみたいに歌って飲む場になったり
インフルエンサーとファンの交流の場になったり
オンラインサロンのオフライン交流の場になったり
生誕祭として全員でその人を祝う場になったり
同窓会として疎遠になってた人同士がまた集まるきっかけをつくる場になったり

その日によって全く違う空気感、テンション。

飲みゲーしてテキーラブンブンしてる日もあれば、お互いの熱い話をする日もある。同じ人でも別の日には新たな一面を見ることができたりする。

いろんな空間に七変化するけど、後片付けをして店を閉めて帰る頃には、いつもの見慣れたBAR。
「さっきまでのあの空間はもうないんだ。」
こんな寂しい感覚になったりもする。一度切りのもの。

「今日の営業は〇〇やったな」「あれまじおもろかったな」スタッフたちとこんな会話をしながら家に帰る毎日。
こんな特別な感覚を毎日味わえるのは最高です。

この大好きなBARがいつまで続くかなんてわからないけど、確実に死ぬときにここのことを思い出すんだろうなと思ってる。それぐらい、既に人生において大切な時間を過ごしてる。

まだ半年続けられただけ。まだまだこれからが勝負。
半年後、1年後、存続しているかなんてわからないけど、長く続けていくために何ができるか必死で考えていきます。引き続き少しでも、頭の片隅ぐらいでも応援してもらえると嬉しいです。


立地が悪い。珍しいお酒も置いてない。バーテンダーとしての技術もない。

でも

「みんなを巻き込んでみんなでつくる」

これならできる。

自分にはこれといったスキルはないけど、人を巻き込んで動かすことだけはできる。これまでの常識にとらわれず、自分だけの戦い方で勝負していきます。

最後まで読んでくれてありがとうございました!!
久々にnote書くと超楽しかったので、また定期的に書いて想いを残していきます。

長畑遼


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