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ワインコラム30:「ブルゴーニュワインは薄くて酸っぱい」と思ったことのあるあなたへ

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Ryoko☆Sakata

ブルゴーニュが好きでない、苦手だという人達に最も多い理由が、「ブルゴーニュ(赤)は薄くて酸っぱい!」ということらしい。確かに美味しくないブルゴーニュは、「薄くて酸っぱい」ものが多い。
そういったハズレを引かないための対策として、良い造り手を選ぶことが大事なのだが、ブルゴーニュ初心者には無理なことだろう。
信頼出来るお店で買うか、ブルゴーニュラヴァ―(愛好家)が近くに居れば、貴重なアドバイスを聞けるかもしれない。

前にも書いたが、ブルゴーニュで最も大事なものは、畑でもヴィンテージでもない、造り手である。好みの造り手を見つけることが、ブルゴーニュワインを味わう近道である。
ブルゴーニュラヴァ―ならば、数十人の造り手の名前を挙げることが出来るだろう

2つ目の対策として、3,000円以下のブルゴーニュワインはハズレを引く可能性が高いので、避けたほうが無難である。3,000円以下の、美味しいブルゴーニュの赤に出会うことはめったに無い。

此処らへんで弁護をしておくと、ブルゴーニュワインは他のワインに比べて酸が多めで、少しでもバランスが崩れれば「酸っぱい!」となってしまうのだ。

しかしブルゴーニュラヴァーは、どんなに酸っぱいものを呑んでも、ブルゴーニュ嫌いにはならない。
美味しいブルゴーニュを知っているからだ。
ブルゴーニュラヴァーとそうでない人の違いは、美味しいブルゴーニュを経験してきたか否かなのだ。

ピノ・ノワールの当たった時の凄さは、経験してみないと分からない。
美味しさが刻み込まれているので、少しくらい欠点(酸っぱい)があっても好きなのだ。

酸っぱくては困るが、「酸」というものはワインにとっては、とても大事な要素だ。
酸によって品が生まれる。
気品のあるワインになるのだ。

ブルゴーニュの白では「ムルソー」が最も好きであったが、今では、「ピュリニー・モンラッシェ」を贔屓にしている。ピュリニー・モンラッシェ村のワインは、酸がしっかりしている。「酸っぱい」という酸ではない。鋼(はがね)のような酸がバックボーンにある。
気高く気品があるのだ。

機会があったら重厚で気品のある酸に触れてみて欲しい。
違った世界が広がるだろう。


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