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この一週間に読んだ料理小説 vol.2

例によってオットが借りてきた料理小説を読みまくった一週間。

まず読んだのは「弁当屋さんのおもてなし ほっこり肉じゃがと母の味」。

シリーズ3作目です。1作目と2作目の感想は前回書きました。

「恋人に作るみたいなお弁当」というリクエストが出てきて私も同時にうーんと考えました。もっとも、私には料理の腕がないので読んでうーんと思うだけなんですけどね。しかし登場人物がみんな物分かり良すぎる感じがします。一人暮らしの娘の家に行ってベランダに知らない男性が潜んでいたら、母親としては歓迎しないと思うけどねえ。

まいごなぼくらの旅ごはん 季節の甘味とふるさとごはん

シリーズ2作目です(1作目の感想は前回書いてる)。私が以前に住んでいた土地を主人公2人が訪れているので、「あー、あそこね」と思いながら足跡をなぞる感じでした。王道コース中の王道コースを通っているので、作者はガイドブック見て有名店に行ったんですかね(笑)。

ひとり旅日和」「ひとり旅日和 縁結び

超人見知りなOLが勇気を出して一人旅をするお話。関東在住という設定なので、近場の日帰りからスタートして、一人旅のだいご味と楽しさに開眼して少しずつ成長していきます。それとともに旅行範囲も徐々に広くなり、さらに泊数が増えていくのも面白い。行った先での楽しみ方も面白いので、読んでいると旅に出たくなりますね~。

肉小説集」「鶏小説集

この作家さんは振れ幅が大きくて、「和菓子のアン」みたいなハートウォーミングな話があると思えば、「大きな音が聞こえるか」のような心を揺さぶるような青春小説もあるし、さらには「なにが困るかって」のような読後感最悪なキモチワルイ系の話もあります。肉小説の一話目が「キモチワルイ系」に近かったので続きを読むのをためらったのですが、そのあとの話は割とすいすいと読めました。肉好きな人は読みながら「この部位はこういう味だから」と考えるんですかねえ・・・。

幸腹な百貨店」「幸腹な百貨店 デパ地下おにぎり騒動

いや、面白いんですよ。面白いんですけどね、この作家さんの作品を次々読むと(「ひとり旅日和」の作者でもある)、登場人物の口調が似てるので、混乱するんですよ。それと斜陽百貨店の立て直しの奔走、というストーリーは、どうしたって「上流階級 富久丸百貨店外商部」(高殿円)と比較しちゃうんです。そうするとやっぱりストーリーが平板かなあ・・・と思っちゃいます。あ、でも、面白いのは面白いんですよ(しつこい)。

間の悪いスフレ

大好きな「パ・マル」シリーズの最新刊。コロナが起きてテイクアウトが始まり、料理教室があり、さらにはコロナの収束、とここ数年の飲食業界の悲喜こもごもがぎゅっと凝縮されてます。それにしても、スフレが出てきた瞬間にそんなこと言うやついたら、私だったらお断りかな・・・。

オットが次々借りて来るのに私が次々読んでしまうので、「本当にちゃんと読んでる?」と聞かれます。うーん、ちゃんとは読んでないかも・・・(2,3行を同時に読んでいるのかもしれない)。

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