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言うならば、タンポポの綿毛


この世には、
【何でこんなところにこれが…!?】というものが沢山あると思う。


道端に急に人参が落ちていたり、
ハンバーガーが落ちていたり。
ある時には、マネキンの頭が落ちていた時には、叫んでしまった。


自慢じゃないが、私はとても声が通る。

思わず「アアアーーーー!!」って叫んだら、
友達に「甲子園のサイレンかよ」って言われた。

さま〜ず三村 顔負けの、素晴らしいツッコミであった。

(あのサイレンの音、小学生くらいまで 誰かが「アアーー!」って叫んでるんかと思っとった。)(違った。)


そんな話はさておき。



不思議な落とし物を見つける度、
持ち主は「これを探しているんだろうか…」と考えて、
届けてあげたくなったりする。

しかし誰が落としたかなんて分からない。
だから私はそっとその場を離れることになる。

なんかさっきから純文学みたいな文章書いてない?
純文学読んだことないけど。



そんなことを考えていたら、
先日、私の家にも
「何でこんなところに?」という物を見つけた。


ソファの上に、
まさかこんな所にいるはずのない物体Aがいたのである。

コンプライアンス的にOKか分からないので、
物体Aのことはチンチロと呼ぶことをお許し願いたい。


チンチロとは夫の付属品だ。
しかしソファに生えているはずのない物体。

もしソファに生えていたとしたら、このニトリのソファを行きつけの脱毛サロンに連れて行かないといけない。


そこで私は考えた。
このチンチロは一体どこから来たのだろう、と。


名探偵として考えたのは、
夫がこのソファでパラダイスしたのかということ。
そうだとしたら、チンチロの一本まできちんと処理してほしい。


いや、でも流石に私もずっとここにいたのだから、それはない。
てかそんな事を想像して、全世界に発信してごめん、夫よ。
しかしもう書いてしまったのだ、許してくれ。


よく考えてみたら、このチンチロ。
時々、家の中で遭遇する。
そ…そんなに抜けるのか????


他の説を当たってみよう。
もしかしたら、すね毛などの体毛の可能性もある。

夫の腕毛は恥ずかしがり屋だが、
すね毛はミスユニバースくらい堂々としている。

しかし、すね毛にしては長い。長すぎる。

ちょっと待ってくれ、私は何を真面目に話してるん?




そこで夫に聞いてみた。
「このチンチロは、あなたの付属品ですか?
 それともソファの付属品ですか?」
と。


夫は答えた。
「それはおそらく私の付属品でしょう。」


そ…そんなアッサリ…!?!?!


私は続けた。
「被告人!なぜここにチンチロがあるのか答えよ!!」


夫「ん〜…多分脱衣所で抜けたやつが、靴下とかに付いてそのままリビングまで運ばれたんじゃないかね?」


「なるほどぉ〜〜」




なるほどじゃないんよ、私。



「あいつらは結構抜けやすいんよ、そして綿毛みたいに運ばれていくんよ。」


「なるほど…タンポポみたいに儚いんだね」


「そうなんよね。」


ちょ、待てよ。



スリッパ用意してるのに履いてないけん、靴下の繊維に絡まりあげて、色んな所に運ばれるんじゃないん!?

タンポポ理論で、うやむやにされるとこだった。
あっぶねー!!!!



「夫氏、聞いて。
 チンチロはリビングには相応しくないと思うの。
 私はチンチロを見つけるとぎゃー!ってなるの。
 だから脱衣所からの侵入を食い止めたいの。
 だからお願い!!!!!
 …スリッパを履いて!!!
 様々な毛や埃の侵入を食い止めたいの!!
 (セリフ調)」



「なるほど、簡単に侵入されていたという訳か…」



チミのせいや!!!!!!!!笑




そこから夫は、毎日の落とし物チェックを怠らなくなった。

その後、私はチンチロに遭遇する事なく、
穏やかな日々を過ごすことが出来ている。


タンポポの綿毛のように飛んでいき、リビングの何かと受粉されたら堪ったもんじゃない。


…私は何を言っていますか???????


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