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【詩】彼方(あそこ) と北摂 詩の会合評会 2回目参加について

 北摂 詩の会にはひとり、詩を批評するというより、人の詩の粗を探すのが上手い人がいる。その方はなんだかんだ言って難癖をつけてくる。

 その方はもちろん僕の詩を非難したのだが、家に帰って初めて気が付いたけど、その方僕が詩の中で述べてる内容をまるで分かってないなあと思った。

 僕は「彼方(あそこ)」という題の詩を提出し、最初にこう書いた。

ひとは肉体が滅びると
彼方(あそこ)へ行くという

彼方(あそこ) より

彼女はこれが究極の結論(だったかな?)を最初にこう述べると、あとが続けられないのでおかしいということを言ったのだが、いやいや、僕は肉体が滅んだ後の世界があるとして、詩を書きたかったのだ。僕にとっては究極でも結論でもなく、肉体が滅んだ後に、あくまで僕の詩の中で巻き起こる、あれやこれやのことを書きたかったのだ。

 合評会の後、とりとめもない雑談を、同じ市内に住む詩人同士で、色々出来たのが嬉しかった。

 今回は直さない。先生が言われた通り、今回は自分の詩を守る。

彼方(あそこ)

ひとは肉体が滅びると
彼方(あそこ)へ行くという
それはどうしても感じられないもの
ひとには第六感があるでしょうか
あるとしてそれが感じられるでしょうか

それは文字と文字との間に
そっと浮かんでいて
いつでも笑みをたたえ
どうしても読めないものです
どうしても見えないものです

それは音符と音符との間に
そっと佇んでいると思ったら
あちこち飛び回って
いたずらするのです
どうしても聞こえないものです
どうしても見えないものです

それは彼方(あそこ)にいて
時空と時空の間を行き来し
過去 現在 未来
の隙間にいたかと思えば
普段は時間にいないものです
どうしても感じられないものです

光の粒子の間を縫って現れ
音にならない音の中に
消え去っていくのです

彼方(あそこ)のことを
記そうと思うのですが
第六感で一瞬感じたら最後
たちまちひとの感覚から
消えてなくなるのです

それは在るようでいて
それは消えているようでいて
明かりを灯したかと思うと
ふっと我々の寝顔を
覗きに訪れるのです

それはどこかに在るのです
でもどことは言えない
ひとの意味の世界と
ひとの感覚の世界の
遥か遠くに在るのです

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