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【詩】四時間の永遠

僕が一日おきに透析に行くのは
血を洗うためだけではない
溜まった水を抜き取るためだけではない

その他に何をしに行くのか
ときを感じに行くのだ
四時間という長いときを
身体全身で感じに行くのだ

四時間も横になっていたら疲れるよ
四時間後が待ち遠しいよ

けれどその時過ぎ行く四時間は
まるで永遠であるかのように感じられる
自分は永遠への扉を
開いたかのように思えるのだ
そうやって感慨に浸っている

私たちは太陽の位置でときを感じたり
また時計の秒針をじっと眺めては
一刻一刻ときを感じるが
そう確かにときというものは
悠久の昔から今このときまで
綿々と続いてきたものだ

私はときの永遠の流れを
透析の四時間で
身体全体で感じる
それが私の透析に行く
第三の目的だ

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