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NARU未来創造部「デジタル×華道!?」

NARU未来創造部は「新しい技術に触れるワクワクと、新しい未来を創るワクワク」に出会える部活です。

当イベントでは毎回新しい技術に精通したゲストをお呼びし、その技術でどんなことができるか、どんな未来が訪れるのかを伺います。後半では実際に体験するワークショップや、それを活用してどんな未来が描けるかを参加者でワイワイと話し合います。



講師の紹介

今回のゲスト講師は
・横窪安奈さん(東京大学大学院情報学環助教博士)
・たけやさん(VRC華道部)です。

自己紹介:横窪先生

▼VRC華道部たけやさんはこちらから

横窪先生の場合は、大学生時代に華道部に入ったことがきっかけで、そこから華道の面白さに目覚め、熱心に取り組むようになり、最終的には部長までつとめられたそうです。一方で、たけやさんは5歳の頃から華道を始められ、現在は20年のキャリアを持ち、現在は若い世代に華道を広める活動を続けていらっしゃいます。


イベントの内容

1.トークセッション

今回のイベント参加者の3分の1が華道経験者という、NARU未来創造部でも異色のイベント。「デジタルで華道をどうやって表現しているの?」と気になって参加された人が多かったようです。

イベント冒頭では、ゲストの横窪先生とたけやさんに華道への想いや、デジタル技術で表現しようとした理由などをお伺いしました。

華道の敷居は人によっては高く感じられがちですが、お二人とも華道の魅力を広く伝えるため、既存の方法に加えて新しい入り口を探していました。そして出会ったのがデジタル表現だったのです。

横窪先生の伝統芸道をデジタルと掛け合わせた研究の軌跡

特に印象的だったのは、メタバース上での華道体験からリアルの華道教室に通うようになったという方のお話でした。たけやさんはVRChat上でも華道を教えており、受講した生徒さんが実際に華道を習い始めるなど、デジタルとリアルを行き来しながら、華道の学びを深めていく新しいスタイルも生まれつつあるようでした。


2.デジタル華道体験

まずは横窪先生の「いけばな練習システム」です。トラックパッドを剣山に見立て、タッチペンを花材に見立てています。

白いトラックパッドと横窪先生オリジナルのタッチペン

華道の現場では、花材を切り過ぎてしまった場合は取り返しがつきません。また、生花を使うため時間が経つにつれ花が萎れてしまい、じっくり構成を考える余裕のないスピード勝負になってしまいます。

しかし、この「いけばな練習システム」では横窪先生オリジナルのタッチペンを使って、花材の角度や奥行きを自在に調整できます。トラックパッドで花材の長さも簡単に変更可能です。つまり、現実では起こりがちな「切りすぎ」をデジタル上で解消できるのです。

片手にタッチペンを持ちながら、片手でトラックパッドを操作しています

さらに、デジタル花材なら時間の経過による萎れを気にせず、ゆっくりと構成を熟考しながら、理想的な花々の配置を探ることができます。

このようにデジタル化することで、華道の本質的な部分に専念でき、思い通りの作品作りが体験できます。

参加者の作品のひとつ。デジタルでも侘び寂びを感じる。。


VRC華道部のたけやさんはMR技術を用いた華道体験と、VRChatを用いてメタバース上での華道の展示会を用意してくれました。

空間上に浮かぶ花材を手に取っています

VRChatを用いた華道体験は、現実世界の華道作品を3Dスキャンし、メタバースに展示。それを眺めることができます。リアルの作品と同様に360度どこからでも観察できるため、細部までくわしく鑑賞できるんです。通常なら作品に近づきすぎると損傷の心配もありますし、展示期間が過ぎれば二度と見られなくなってしまいます。でもメタバースなら時間や場所を選ばず、いつでも世界中の方が自由に観賞できるというわけです。

3Dスキャンした作品を、現実の展示会のように楽しめます。


次回イベントのお知らせ

次回は4月10日(水)19:30~21:30に開催。次回のイベントは「LINEに通知できる防犯カメラ作り」です。WiFiに接続できるマイコンとカメラモジュールを使い、実際に防犯カメラを自作します。初心者でも講師・スタッフが丁寧に指導するので、安心してお越しください!!


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