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2021年の記事PVトップ5を振り返る/ニュースPVプレイバック2022年1月3週

※映画.com本体のニュース記事における、PVランキングの振り返りです。編集部のスタッフ数人でチャットし、この1週間で得た“気づき”、オススメの新作情報、衝撃を受けた記事なども交えて、PVの傾向や推移を思い思いに話しています。

参加メンバー

尾崎秋彦 今週は趣向を変えて、2021年のPVトップ5(年間)を振り返ります。1年を通じて、たくさん読まれた記事はこれだ!

5位:金曜ロードSHOW!で「Fukushima 50」! 本編ノーカットで地上波初放送が決定

尾崎 金曜ロードショーネタは2021年も強かった…出せば出すだけ高PVを叩き出し続けましたが、なかでもこの「Fukushima 50」が平均の約30倍のPVを稼ぎました

蛯谷朋実 昨年の3月11日に最も近いタイミングでの放映で話題になりましたね。東日本大震災が10年目という節目でしたし。

岡田寛司 2020年は勿論のこと、21年も「テレビ映画」の需要が、ドンドンと増えているのかなぁという印象。金曜ロードSHOW!(現:金曜ロードショー)ネタは、情報解禁日、大体トレンド入りますもんね。蛯谷さんのおっしゃる通り、この作品に関しては放送タイミングも話題になった気がします!

尾崎 検索流入が全体の3分の1ほど発生しており、たくさんの人が「Fukushima 50 テレビ放送」で検索し、この記事にたどり着いていました。それだけ、多くの人がぜひ観たいと思っていたということですね

蛯谷 テレビで映画が見れるというのは、普段映画館になかなかいけない人や若い世代に映画に触れ合う機会になるので、今年も色々な映画がテレビで放送されるとうれしいなと思いますね。

岡田 新作はもちろん、旧作もどんどん放送して欲しいですね~!

蛯谷 ジブリとかも配信ですぐ見られるっていうのができないので、やっぱり金曜ロードショーで放映されるとうれしいですし、Twitterのトレンドも毎回ジブリ尽くしになってみんなで見てる気持ちになれますよね!

尾崎 僕たちはこの仕事していますから、映画館で映画を観ることは普通の日常ですが、地理的な理由などで「映画は好きだけど、映画館に行けない」「行かない」という人は本当に多いですからね。僕たちが提供するニュースのほとんどは劇場公開新作のものですが、そうした映画館に行かない方々にも向けた記事作りも心がけていきたいです。それが映画の発展につながるので。

4位:成人女性が未成年の設定でSNS投稿 子どもが直面する危険を映すドキュメンタリー「SNS 少女たちの10日間」予告編

尾崎 この作品もかなり話題になりました。この映画を基に、日本でもいろんな団体が同様の調査を行うなど、映画の枠を超えた影響を及ぼした作品です。今回の記事は、その予告編の情報出し。予告編ニュースがここまで読まれることって稀なんですよね。

岡田 2021年に鑑賞した映画の中では、一番眉間にしわの寄った作品かなぁ……。この作品、まずは予告編を見たくなるよ。怖いもの見たさじゃないけど。あと、見出しで全容がわかりにくいのも◎。

蛯谷 「成人女性が未成年の設定でSNS投稿」という文言からの想像を超える事実ですもんね……。この後NHKのクローズアップ現代で同じような取り組みされていて、「海外だけの話だけじゃないよな……」と改めて考えさせられました。シネマ映画.comでもこの作品の配信していましたが、視聴数は全体の中でも多いですね。ドキュメンタリーってなかなか難しいという印象があるかもしれないですが、テーマがSNSという身近なものなので興味を持ってくれる人も多いのかも。

岡田 この作品って、問題をあぶり出してはいますが「じゃあ、それをどう解決していくのか?」というところまでは辿り着いてはいないんですよね。でも、映画の外側へのアクションに繋がっているのだとしたら、この作品は成功なのかな~。わりとショッキングな描写が続くので、まだ見ていない方は注意して臨んでほしい。

尾崎 この記事の特徴は、Twitterからの流入がほとんどだった点です。というのも、ユーザーがこの記事を盛り込んでツイートしてくれたものが、3万RT以上の大バズになった。で、新規ユーザー訪問率も77%と高く、既存の映画ファン以外の方々にも本作に興味を持ってもらえた。SNSでのバズは、新規にリーチし、新たに映画ファンになってもらうチャンスでもありますね

3位:「人生で観た映画は『プリティ・ウーマン』だけ」「累計400回観てる」 芸人・くまだまさしの噂は本当か?本人に聞いてきた

尾崎 こちらも、SNSで非常に話題になった記事でした。

蛯谷 きた!くまだまさし! これはナイス企画記事でしたね。まさかの噂を超える事実が発覚する!笑

岡田 これもさ、くまださんの語りが面白い事は大前提として、テレビ発信(「アメトーーク!」)の企画なんだよね。テレビからネタをピックアップ→それは徹底検証してみるという流れ、今後も活用できそう。

蛯谷 インタビュー記事ってやっぱりそこにしか書かれていないことがあるので、ファンの人はもちろんですけど、多くの人が興味を持ってくれる。だけど、映画のインタビューって同じ人のインタビューが同時に複数のメディアとかから出るから唯一無二感が出にくいので、こういう企画してインタビューするのは映画comの色を出すことができていいですよね!

岡田 内容に関して言及すると、爆笑トークを交えつつ「『映画好き』の定義とは?」という哲学的な部分にまで触れた怪インタビューでした(笑)。

蛯谷 「『映画好き』の定義とは?」っていうところまで飛んだのは読んでてびっくりしました(笑)。

尾崎 ノオトさんの「2021年の推し記事を、ネット文章大好き編集者&ライターと振り返る」でもこの記事取り上げていただきまして、ねとらぼの杉本吏さんが推してくれていました。曰く、

「取材が5分で終わる可能性があるこの企画にOKを出した、媒体と書き手の両者が狂っていないと成立しない記事。ネタにならないリスクを受け入れた上で賭けに勝ったタイプです。」

尾崎 いや、本当にそうですよね。

尾崎 この2021年は、振り返ると「どうしたら新たに映画ファンになってもらえるか?」を考え続けた1年でしたが、このくまだまさしさんの記事はひとつのヒントになっているような気がします。そうか、こういうのもアリなのかって。

蛯谷 企画・インタビューは尾崎さんですもんね。ちなみにこの取材はどのくらいかかったんですか?

尾崎 1時間半があっという間に過ぎました(雑談と撤収いれたら2時間)

蛯谷 5分で終わらなくてよかった!(笑)

2位:加賀まりこ、54年ぶりの主演映画! 老いた母親と自閉症の息子が模索する自立への道「梅切らぬバカ」21年公開

尾崎 2位は正直、意外な記事がランクインです。これまでの傾向からいうと、これは予想できなかった…

岡田 作品の一報出しがここまでハネるとはね……54年ぶりの主演映画に注目が集まった?

蛯谷 54年って確かにインパクト大きいですね。

尾崎 ではあるんですが、でもその要素ひとつでここまでのPVを叩き出すとはちょっと考えづらくないですか…? なんかこう、「要因はこれです」ってバシッと言えないんですよね。複合的な要因なんでしょうが、正直に言うと、それが何かがよくわからない。「これかな?」と洗い出してみても、ぜんぶ、なんかちょっとずつ違和感があるというか…

岡田 そうなんだよね、54年ぶりだけがフックになるとは思えない。しかも第一報だからさ、情報の積み重ねもない状態だし。この現象については、わりと謎のまま……。

蛯谷 リファラー的にはSmartNewsからの流入が多いですね。トップに載ったとかなのかな?

尾崎 SmartNewsのトップに載ったことはほかの記事でもいくつかあるんですが、ここまでにはならなかった…これはまあ継続して調査するとして…それでは2021年の第1位にいきます

1位:実写版「ONE PIECE」キャスト発表 新田真剣佑ら5人に尾田栄一郎「彼らこそ“麦わらの一味”になりうる人達です!!」

尾崎 ドン!!!!!!

蛯谷 さすが!としか言えない!! みんな気になっていたキャスト発表!

岡田 文句のつけようがない(笑)。キャストは一番気になっていたところだからね~。

尾崎 もう本当に、見出しがシンプル(実写版「ONE PIECE」キャスト発表まで)で、ユーザーの需要を完璧に満たしていて見事です

蛯谷  「ONE PIECE」実写化って聞いたときは「できるのか?」と思ってたんですけど、キャストがわかるとより現実味が増してきますよね。ドキドキ期待半分、心配半分ですが(笑) 原作の尾田先生のコメントがあるから安心というか、間違いないのかなという気持ちにはなりました。それは見出しにも出ていて、そのあたりもユーザーの期待値を高められたのでは?

尾崎 心配半分、めちゃくちゃそうですよね。僕は特に、ルフィの描写、本当に大丈夫なのか?って。漫画でも、ルフィのゴム人間って今でこそもう違和感ないですが、連載開始当初は「体がゴムでできてて手足が伸びて戦うって、なんだそれは?」ってなってたわけじゃないですか。冷静に考えて、少年漫画の主人公としてはなんかコミカルにすぎるのが、漫画で読んでもちょっとあった。そんなのが実写映像になると、これはもう違和感の疾走を止める術はないのでは…?大丈夫かマジで…。

蛯谷 そろそろ特報とかでてきそうだからそのあたりのアクションどうなってるのか見たいですね!

尾崎 ゴムゴムのピストルとか、英語で何ていうんだろうか セリフ回しにも注目です!

蛯谷 全10話ってことだからどこまで描くんだろう? あとまだビジュアル出てないチョッパーとかがどうなるのかも気になるところ!

岡田 「トリック 劇場版2」で阿部寛さんがゴム人間と化していた気がするなぁ(笑)。いわゆる「少年ジャンプ感」がちゃんと出ていると嬉しいんだけど、実写との相性もあるからねぇ。まずはキャラビジュアルに期待!その後は映像初出しに期待!この作品に関しては追いかける要素が多すぎる…!

尾崎 ちなみに、PVの約3分の2ほどがGoogleやYahoo!からの検索流入でした。いまだに「実写ONE PIECE」「実写ワンピース キャスト」などでググると、この記事が1位に表示されます。ユーザーの検索需要を満たしまくった記事が1位になっていることは、今後の映画.comの方針も含めて象徴的な出来事だと思いました!

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