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#72 行政書士試験に合格するために(読み替え編)

今回は、行政書士試験での「読み替え」に
ついて書いてみたいと思います。


連帯保証人には、なってはいけない…

平成21年の行政書士試験の記述は、
「連帯保証」からの出題でした。

【問題】
A:債務者(法人)
B:債権者(銀行)
X:Aの保証会社
Y:Aの連帯保証人

AがBへの弁済を怠ったため、
Xは、Bに対して、代位弁済したが、
Xは、Yに対して、どのような請求を
することができるか?

【解答】
Aに対する求償債権について、
連帯保証契約に基づき、保証債務の履行を
請求することができる。


相関図さえ書ければ…

この問題では、登場人物の相関図を書き、
その関係を文章に落とし込めば、
正解にたどり着けるものでした。

相関図を書けることがポイントに
なるのですが、問題文中の単語の意味が
理解できていないと、相関図を書くことが
できない、という問題でもありました。

・信用保証協会
・信用保証委託契約
・債務につき信用保証をした
・借入債務
・代位弁済

これらの文言が出てくるのですが、
1つでも引っかかってしまうと、とたんに
思考が停止してしまいます。

「保証」は分かるけれども、
「信用保証」は分からない、という方も
多かったかもしれません。

試験対策としては、
「信用保証」を「保証」と読み替えて、
文章を作成する形で対応することができます。

「信用保証委託契約」を「保証契約」へ、
「借入債務」も「債務」へ、
「代位弁済」も「弁済」と読み替えることで、
対応できます。

難しい言葉をわざわざ使って、受験生を
惑わせるためだけのものです。

ちなみに「信用保証協会」とは、
中小企業・小規模事業者の金融円滑化のために
設立された公的機関のことです。


まとめ

行政書士の仕事は、
市民と公的機関とを結ぶ仕事でもあります。

公的機関では、それぞれの機関の細かな法律や
規則に従って、文章を作成し、書類を集め、
提出する必要があります。

いかに難しくかしこまった文言を、
市民の方々に分かりやすく説明することが
できるのか、ということが求められます。

記述でも、それが求められているのだと思います。

この問題が解けたから、実務もこなせる、
というわけではありませんが、
パッと読み替えができるかどうかは、
行政書士にとって大切な資質です。

試験合格後の実務のためにも、
読み替えができるようになりたいところです。

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