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不動産所得によるところ

最近ラジオかなんかで聞こえてきて気になった事がある。樹木希林の事だ。

「不動産の賃貸収入などの安定した不労所得があるから、私は納得した演技をすることができる。」
と、樹木希林が言ってた、という感じの情報だ。

これはなんだか凄いことだ、と思った。

要するに「生活の命綱」を十分な強さで確保しているからこそ、自分のやりたい事が自由にできる。こだわりを追求する事ができる。と言う事だ。
もし仮に。樹木希林に不動産所得がなかったら、日本映画のクオリティは今よりも数パーセント、程度が低かったのかもしれない。というのは少し言い過ぎか。

もし彼女の収入が、お芝居に対する対価と、知名度を活用したCM出演への報酬だけだったとしたら、樹木希林の表現はあのようなエッジの鋭いものではなかったかもしれない。ビジネスライクな妥協も少なからず有るだろうから。

生業と表現の両方を一本の命綱で支えることのリスクについての考えを、私は今まで他人の言葉で聞いた事がなかった。
「好きな事で生きていく」というキャッチフレーズは、たしかに素敵でスイートだ。
このような価値観こそが、なんらかの表現をしながら生きていこうとする人たちを激励してきたし、今もしている。

樹木希林の素晴らしい表現は、不動産所得があったからこそ。

やっぱり、これは凄い切り口だと思う。

人生ってのは、いろんなテクニックがあるもんだ。

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