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カナメモチ


要黐 (カナメモチ)


バラ目、バラ科、カナメモチ属


新芽が赤い為『赤芽黐』(アカメモチ)の
名称でも呼ばれるもので、その美しさから
原産国の日本から西洋へと渡り、現地にて
品種改良されたものが『レッドロビン』で
こちらもまた日本に逆輸入もされている。


そんな原種であるカナメモチのその特徴とも
言える、新緑である芽がそもそも赤い理由は
何かである。


植物にとって重要な葉は、光合成を行う重要
な部位であるが、その柔らかさゆえに草食系
の動物や葉食昆虫に襲われるリスクが高い。


カナメモチが、新芽を赤くさせるのはこれら
新芽を狙う者たちの目を欺く効果があるとの
研究がされている。この赤い物質のその名は
『アントシアニン』と呼ばれるもの。


元々、一般の植物の葉の中にアントシアニン
は含まれており、紫外線などの有害な光から
葉を守るために蓄えられている天然色素。


落葉樹などが秋になると枯葉が赤く染まって
見えるのは、これはアントシアニンの色素が
表に出てくるからであり、元々、葉の中には
元々から存在していた色素が、落葉前に他の
色が抜けるから出現するものとなる。


草食動物の代表格である鹿にとって、赤い葉
は視認性が悪い葉であり、枯葉同様に可食の
葉と認識されない葉となる。虫たちも同様の
理由からカナメモチを狙うものもない。


他の植物は葉を落とす時にその葉が赤くなるが
カナメモチは全くの逆転の発想で赤色スタート
の道を選んだ。


その美しい葉色から世界的にも生垣に使われ
大切に扱われる事もあり、その選択は見事な
戦略といえる。


初夏の時期には、白の花を咲かせ、赤の新芽、
緑の成長葉、と白赤緑のトリコロールカラーを
楽しめるのも良い。



和名 要黐 (カナメモチ)
   赤芽黐 (アカメモチ)
洋名 ジャパニーズ フォティニア
   (JAPANESE PHOTINIA)
学名 フォティニア グラブラ
   (PHOTINIA GLABRA)
分類 バラ目、バラ科、カナメモチ属
種類 常緑低木
草丈 3〜7m
開花 冬〜夏
花色 白
原産 日本
言葉 賑わい
活用 扇子の要軸
撮影 西宮市の街中の生垣

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