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# 植物図鑑 『葉姿編』

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葉姿の美しさにスポットを当てカテゴライズしています。
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ウラシマソウ

ウラシマソウ

浦島草 (ウラシマソウ)

オモダカ目、サトイモ科、テンナンショウ属

仏炎苞の中から、細い付属物が飛び出している
様が、まるで釣り糸を垂れている浦島太郎にも
見える事からウラシマソウの名がつく。

実際にこの長い付属物は受粉の為にキノコバエ
をおびきよせるという意味では、釣る目的では
同じことである。

そしてこの天南星(テンナンショウ)の仲間は
大きな葉を持つのもその特徴のひとつとなって
いて

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シロタエギク

シロタエギク

白妙菊 (シロタエギク)

キク目、キク科、シロタエギク属の多年生草本

葉の表皮に細やかな毛が密集している事で
虫からの攻撃を防御している植物。

蕾が開いていく時の黄色が顔を覗かせてる姿が
愛嬌があって可愛い。

和名 白妙菊 (シロタエギク)
洋名 ダスティ ミラー (DUSTY MILLER) 
学名 ジァコバエア マリティマ
   (JACOBAEA MARITIMA)
分類 キク目、キ

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鎌柄

鎌柄

鎌柄 (カマツカ)

バラ目、バラ科、カマツカ属の落葉小高木

その材料が耐久性がある事から農具として
大事な鎌の柄に使われる材として、鎌柄の
名が付いている。この材は金槌(カナヅチ)
の柄にも使われるものでもある。

別名の牛殺(ウシゴロシ)は、私のブログの
常連様となっている毒草系の意味ではなくて
この強靭な枝の中に頭部を突っ込んだままに
材のその強さから角が抜けず死んでしまった
牛の伝説から

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菖蒲

菖蒲

菖蒲 (ショウブ)

オモダカ目、サトイモ科、ショウブ属

この『ショウブ』の名称から『アヤメ』などや
『ハナショウブ』の花型を思い浮かべられると
思うが、全くの別種の植物となっている。

この植物の学名の『アコルス』が意味するのは
『美しくない』となっている。

アヤメと比較すると確かに地味ではあるのだが
水芭蕉や、ホワイトアンスリウムなどの仏炎苞
の無いものと考えれば、さして美しくないとも

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タヌキモ

タヌキモ

狸藻 (タヌキモ)

シソ目、タヌキモ科、タヌキモ属

多年生の水生植物にして、食虫植物となる。

タヌキモ類には、陸生のもの、水生のものと
合わせて200種類以上の存在が確認されて
おり、今回紹介するものは水生のもの。

狸藻(タヌキモ)の和名であるが、この植物
の捕虫網トラップの形がタヌキの尻尾の形を
している事に由来している。洋名は人の臓器
の膀胱(ボウコウ)に形が似る事からついた
名称とな

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アーティチョーク

アーティチョーク

アーティチョーク (ARTICHOKE)

キク目、キク科、チョウセンアザミ属

地中海周辺を原産とする野菜、食いしん坊な
私であるが、これはまだ食べたことがない。

どうやら、日本の気候では野菜として育生を
するには向いてないらしいのと、そもそもの
ニーズがあまりないからなのだろう。

2mをゆうに超える立ち姿は、まるで彫刻の
様である。そして、これを大きく育てる為の
葉もまた巨大である。

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柿

柿 (カキ)

ツツジ目、カキノキ科、カキノキ属

晩春から真夏にかけて黄色い花をつけるのが
柿ノ木(カキノキ)となる。

桃栗三年柿八年の言葉通り、この柿ノ木は実を
付けるまで、時間のかかる樹木となる。

学名の『ティオスフロス』は、ギリシャ語では
『神の食べ物』を示し、洋名『パーシモン』は
アメリカ先住民族であるインディアンの言葉で
『干し果実』を意味する。

柿といえば正岡子規(マサオカシキ

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ゴヨウツツジ

ゴヨウツツジ

五葉躑躅 (ゴヨウツツジ)

ツツジ科、ツツジ属、シロヤシオ種

日本原産で、自生範囲は東北から四国の
樹高4〜6mの落葉低木となる。

5〜6月にかけて樹木の上の方に白花を
咲かせるものである。

一般名としては白八汐 (シロヤシオ)で
紹介すべきものであるが、その美しき
葉姿をタイトルバックにするにあたって
五葉躑躅 (ゴヨウツツジ)とした。

リーフデザインの美しさも植物の魅力の
ひとつと思

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譲葉

譲葉

譲葉(ユズリハ)

ユキノシタ目、ユズリハ科、ユズリハ属

常緑広葉樹

世代交代の象徴とされる植物で古来より縁起
が良いとされている植物である。この樹木は
高々と背を伸ばして、天に向かい大きく枝を
広範囲に広げ、その先々には葉が十枚前後が
付いている。この樹木の高さは、悠に20m
を超えていて、とても雄大な印象を受ける。

この樹木の名前の由来は、ユズルハ。
新しく葉が生えると、古い葉が枯れて落

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CHINESE YELLOW BANANA

CHINESE YELLOW BANANA

チャイニーズ イエロー バナナ
(CHINESE YELLOW BANANA)

ショウガ目、バショウ科、ムセラ属

こちらは京都府立植物園の北山駅近くの門の
近くに植えられていたもの。

小さく咲いているのが本当の花となる。
陽光を浴びながら、元気に咲いていて美しい。

和名 地湧金蓮 (チュウキンレン)
洋名 ゴールデン ロータス バナナ
   (GOLDEN LOTUS BANANA)
  

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チュウキンレン

チュウキンレン

地湧金蓮 (チュウキンレン)

ショウガ目、バショウ科、ムセラ属の多年生
の植物で、バナナに近い仲間となる。

もう先月の事になるのだが、高島屋大阪店で
開催されていたのが『日本いけばな芸術展』

その中にはダイナミックな活花作品が数点あり
その中でも特に印象的だった作品についてこの
場でピックアップしたいと思う。

日本いけばな芸術展2024 後期展
エントリー ナンバー 162
嵯峨御流 3名

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GUZMANIA LINGULATA

GUZMANIA LINGULATA

グズマニア リングラタ
(GUZMANIA LINGULATA)

イネ目、パイナップル科、グズマニア属

南米を原産とする多年生植物で、他の樹木の
樹上に生える着生植物である。彼らは他の樹
に着生はすれど寄生をする訳ではない。

ロゼッタ状に葉が重なるが、花の近くにある
苞が美しくも気品ある赤色をしており、鑑賞
価値の高さで世界中に流通している観葉植物。

初心者でも簡単に育てられ、水やりは根本

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カナメモチ

カナメモチ

要黐 (カナメモチ)

バラ目、バラ科、カナメモチ属

新芽が赤い為『赤芽黐』(アカメモチ)の
名称でも呼ばれるもので、その美しさから
原産国の日本から西洋へと渡り、現地にて
品種改良されたものが『レッドロビン』で
こちらもまた日本に逆輸入もされている。

そんな原種であるカナメモチのその特徴とも
言える、新緑である芽がそもそも赤い理由は
何かである。

植物にとって重要な葉は、光合成を行う重要

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残雪草

残雪草

残雪草 (ザンセツソウ)

キク目、キク科、ラウリア属

多年生の多肉植物

ニュージーランドの高山の尾根にまるで苔の
様に生える植物で、灰色がかる多肉系の葉姿
が、山に残った残雪に見える事から『残雪草』
の和名が付いている。

初夏に黄色い直径5mmの花を咲かせる事で
苔でなく、植物だったのだと判別できる。

強風が吹く高所であり、尚且つ地盤が砂礫と
いう過酷な環境に生き延びるために、草丈は

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