会話で大切な主体性と客観性
「何かを伝えたい」という時には、まず会話ができる状況がないと伝えるチャンスさえ訪れません。
そりゃ〜そうですよね。
また昔と違って今は、会話以外でもコミュニケーションを取る手段が多くありますが、その時でも「自ら問いかける」という行為がないと、コミュニケーションを交わすチャンスが訪れません。
だから会話においてもそれ以外の手段であっても「自ら問いかける」という主体的な姿勢が大切なのです。
一方で、コミュニケーションにおいては「聞く力(傾聴力)」が大切だという意見がありますし、まさにその通りであり、私もそう思っています。
しかし会話がなければ、そしてコミュニケーションを交わす場面がなければ、その「聞く力(傾聴力)」を発揮するチャンスすら訪れないのです。
そのチャンスを待つのではなく、自らつくるとするならば、主体的な姿勢が大切になるのです。
先ほどご説明したように、会話においては「自ら語りかける」という主体的な姿勢が大切なのですが「問いかけ方」には、どのようなポイントがあるのでしょうか?
当然様々なポイントがありますが、敢えて1つあげるとすれば、それは「相手の目線に合わせる」ということです。
そんな会話における「相手の目線に合わせる問いかけ方」のポイントが分かる事例がありますので、ここでご紹介します。
ある人が本を読んで「健康のためには◯◯がいい」と実感をして、その後それを他の人に伝えたいという気持ちになり、それを周りの人に話していました。
本人は良い情報を周りの人に伝えたいという相手のことを思っての行動であり、これが「自ら問いかける」という主体的な姿勢であり、とても大切なことなのです。
しかし周りの人に伝えていくうちに、ついつい「相手の目線に合わせる」ことを忘れてしまったのです。
具体的には、次のような感じです。
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「この前、ある本を読んだのだけど、健康のために◯◯が大切だということが分かったのよ〜。これは凄く大切なことだよ〜」
この時の相手の反応は「へ〜そうなんだ〜」という感じです。
さらに◯◯の良さを説明していき、最終的には「◯◯をやるべきだ」というあるべき論にまで発展してしまいました。
この時も相手の反応は「へ〜そうなんだ〜」という感じでしたが、心ここにあらずという感じで「伝わった」という状況ではなかったのです。
そして大切だということは分かったけど、ちょっとこの人とは距離を置きたいなという気持ちさえ芽生えてしまったのです。
・・・・・・・
なぜ「伝わった」という状況にならなかったのかというと「相手の目線に合わせる」ことができていなかったからです。
だから会話において「問いかける」時には「自ら問いかける」という主体性と共に「相手の目線に合わせる」という客観性も大切なのです。
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