見出し画像

ウェブトゥーンの教科書 -(5)着彩、背景、仕上げは、チーム体制で

目次

これまで書いてきたように、Webtoonは1人が頑張って何とかなるようなものではないので、基本チームでやります。

各パートがそれぞれ頑張る。
全体の進行を管理する人も必要。

リアル度の高い作品だと、背景もそれ相応のレベルが要求されます。

異世界転生でよく出てくる王宮。
立派な王宮内部の構造や装飾も見応えがあります。

しかし、王宮や城の内部を一人でカバーできるはずもなく、3Dソフトを購入して複雑な背景の処理してます。

こんな背景をゼロから作っていたら、時間がいくらあっても足りません。
ここでも、合理的な仕事の進め方になっています。

なんでも、ドレスのデザインも大変な労力が必要とされるらしいです。
綺麗なドレスを楽しみにしているユーザーもいるので、気が抜けません。

あちこちに花を散らすと、なんとなくゴージャス感が出るとか。多用されている手法です。

線画から先の工程を全て請け負うスタジオも増えていますが、日本の中では、絶対数が足りません。
今後は増えていくでしょうが、そんな簡単にクオリティの高いものはできません。

前項でも書いたように、レベルの高いネーム(絵コンテ)と優れた線画(ペン画、人物画、主線)がないと、いくら頑張って色を塗っても、素敵な作品にはなりません。

キチンとしたネームを切れる人とシャープなキャラクターが描ける人の絶対数が足りないことが、ボトルネックになっています。

こういうスタジオは、アニメの制作スタジオと似たシステムになっています。
最近はゲーム制作会社の参入もあり、Webtoonが作れるところは、なんでも使う方向に進んでいます。なりふり構っていられない?

なお、来る日も来る日も作画を続けていると、燃え尽き症候群になる人も。
いくら作品が人気があっても、労力は関係ないので。

1話80コマとか100コマとか描いて、それが延々と一年二年と続く。
なかなかにハードな世界です。

そういう理由で、作画家が交代することも。
微妙に絵柄が変わったりします。

日本の場合は、デフォルトが自由作品(オリジナル)であり、韓国の場合は原作ありきのWebtoonなので、やり甲斐という面から見れば、日本の作家は恵まれているのかもしれません。

しかし、自由作品(オリジナル)は当たる確率が低い。
また、個人技では、Webtoonの質、物量には対抗できないのは、ハッキリしています。

目次

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?