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櫻坂46展 『新せ界』へ



⬜ いくつかのネタバレが含まれています。ご注意ください。

【真夏の東京〜麻布鳥居坂】

8月4日〜6日の日程で東京に行ってきた。
目的は、櫻坂46展『新せ界』観覧と、明治座『隠し砦の三悪人』の観劇である。
それらについて感想をまとめてみた。
尚、『隠し砦の三悪人』の観劇感想については別稿としている。



大阪公演時に配布されたフライヤー

先の3rdTOURファイナルの大阪公演初日にて開催が発表された櫻坂46展『新せ界』であるが、正直その時はピンと来ていなかった。
先ず、地方から東京へは、そして完全週休二日制じゃない私の職場の条件では、そう簡単に軽いフットワークで行ける訳じゃない。もちろん経済的負担もネックである。
ツアーなら無理をしてでも日程をねじ込んでいくのだが、今回は「さぁどうする…」と思っていた。
しかし、なんのかんの言っても、恐らく自分は行く判断をするだろうと心の片隅で感じてはいた。そしてもし行くのなら、可能な日程としては偶然連休指定となって特に予定のない8月最初の土日しかない。
ただ、展覧会は行く価値ありと言われても、それだけで東京の往復はやはりあまりに……だ。
8月12日のロッキンや、13日のリアルミーグリとあわせて訪れるBuddiesも多いとは思うが、それには参加しない私に、何かしら他に動機づけとなるようなものは〜と考えてみたら直ぐに答えが出た。
「あぁ、ゆいぽんに会いに行けばいいんだ〜」
舞台『隠し砦の三悪人』は既に大阪で二公演申し込んでいる。だから個人的にはそれで完結していたつもりだったのだが、折角だから、この機会に明治座にも行ってみようと申し込んだ次第だ。

8月4日 (金)

さすがに三連休取得は無理筋だったので、ギリギリ金曜を半休として午後から出発した。

夕方、東京に着き、ホテルにチェックインして先ずは渋谷に向かった。
はじめに渋谷ストリームのいつもの場所を巡礼し、発売されたばかりの、2ndTOUR 2022 “As you know”
TOUR FINAL TOKYO DOME〜のパネル展を見にシブツタへ。

渋谷ストリーム Start over! ①
渋谷ストリーム Start over! ②
シブツタパネル展

奥一面を使って、言わばメイン掲示扱いのシブツタさんである。ありがたい。ただ当初、公式は何故かパネル展実施店舗の名簿からシブツタさんを漏らしていたという不義理・不手際はいただけなかった。

シブツタ特設コーナー
モニターのゆっかー♪


そして翌日来館予定の閉館後の六本木ミュージアム前を通ってみた。
丁度、搬入トラックが入った時だった。
その日と翌日のメッセと新せ界公式で、土生ちゃん、まつり、玲ちゃん、あきぽ、まりのんが来館したことが伝えられた。恐らくこの後の時間帯で訪れたのだろう。

六本木ミュージアム 『新せ界』


8月5日 (土)

この日は先ず、ゆいぽんが出演している『隠し砦の三悪人』観劇のため明治座へ。
終演後、六本木ミュージアムに向かった。

鳥居坂を上った先にある六本木ミュージアムでの櫻坂46展は何とも運命的ではある。
もっとも、ソニークリエイティブプロダクツが所有するその施設でソニーミュージック所属の乃木坂、櫻坂が展覧会を開くのは当然と言えば当然の話で、ソニーのクリエイティブアートワーク公開の場として位置づけているのだろう。
そして櫻坂の場合、そこにストーリー性を持たせてくるのも、至極当たり前の話だ。それに、Buddiesも放っておいても盛り上がってくれるわけだし(笑)

ところで私は、今回の展示内容については、櫻坂に限定したものだろうと勝手に思い込んでいたのだが、欅坂時代に遡ってのものとは予想していなかった。
まさに「鳥居坂」からのクロニクルなのだった。

麻布 鳥居坂
国際文化会館

鳥居坂の急坂を、息を切らしながら登ると、我が郷土、讃岐多度津藩京極家の江戸屋敷跡にある「国際文化会館」がある。
前川國男・坂倉準三・吉村順三設計の建物内にお邪魔したが、庭園へ行けるのは会員限定とのことで、このセレブでクラスの違いをいやが上にも痛感させられる空間にいたたまれくなり、すごすごと退散した。
そして六本木ミュージアムに到着である。向かいは東洋英和女学院。下々の庶民からは、何とも言いようのないエリアだ。

17時入場受付だったが、事前情報通り前倒しで入れた。スタッフは物腰が柔らかく好印象である。

身も蓋もないことを言ってしまえば「図録」を購入して見れば、展示内容の把握自体は事足りる。
しかし、様々なアート作品もそうであるように、現地では、一冊にまとめられた写真や資料では得られない、実際の立体感や躍動感を皮膚感覚として得ることができる。

1章の歴代衣装コーナーは刻々と変化するライティングに撮影する側は悩まされる。当然、主催側の意図があってのことだろう。
私はやはり『流れ弾』のあの赤(スカーレット)の衣装がお気に入りでまじまじと見上げていた。

2章のコーナーでは多くの入場者が入念にチェックしていたため、かなりの渋滞が発生…
未公開映像やMVの絵コンテやフォーメーションのメモなど、それだけ見応えがある内容だった。
なかでもINFINITYの皆さんの、メンバーに教える前の自身のレッスン映像は貴重なものだった。
そして今思うのは、メンバーのほとんどのレッスン映像は(当たり前だが) マスク着用の姿であるということだ。以前の規制が緩和されてきている中、やはり今となっては少々違和感がある。もちろんこれからも場によっては着用するだろうが、世の中の雰囲気とはそれだけ移ろい易いものなのだとこれを見ても感じるし、厳しい期間を過ごしてきたんだなぁと実感した。

3章は櫻坂のCDのアートワークを扱い、各シングルのパネルや1stアルバム『As you know?』の青写真とスマホで反転させカラー化させる特別な仕掛けも用意している。
また、その展示の下に(床に)欅坂時代のジャケット資料がランダムに置かれているのだが、噂の『桜月』の下を食い入るようにしゃがみ込んで見てみた。
しかし、視力にいささか難のあるオジサンには残念ながら、中々ハッキリと認識できなかった…無念…

4章は、メンバーに焦点をあてた未公開映像やセットである。
ここで注目したのは、機材の種類。
ミニモニターはVictorのDTV〜マルチフォーマットモニターと思われる。
また『思ったよりも寂しくない』で山﨑天が使用していた「KYOCERA SAMURAI Hi8 KX-LV1」の実機が展示されているのだが、これは撮影後、山﨑自身に譲り渡されたという。
そこで思い起こすのは、先のJapan Expo でのパリで撮影された一コマである。天ちゃんが持っているこのビデオカメラはボディのカラーが違うので、それと同一のものではないのだろうが、何か通ずるものを感じた。
なぜに、こんなアナログなカメラを持参しているのか?不思議で仕様がなかったのだが、これで繋がったのかも知れない。
もちろん、そのパリで撮影された未公開映像も流れていた。その写真のカメラで撮影されたかどうかも不明だが、事前インタビューで山﨑が撮影したと答えているのでおそらくそうであろう。
〜ただ、場内は「カワイイ〜カワイイ♪」と天ちゃんの声が、やたら響いていた。

ここがわたしのアナザースカイ♪

このコーナーの最後に夏鈴ちゃんがレイアウトしたという”Layout by KARIN“のピンナップボードがあった。

「新せ界」公式より

5章に『五月雨よ』のおなじみの大樹があり、6章ではメンバーに「今後の目標」を訊いて、それぞれ長い暖簾(短冊)状に掲示したコーナーとなっている。

あのメンバーがこんな想いを…と驚く…

ただ残念なのは、休養中の遠藤光莉の扱いだ。
ヴィジョン18の“in the near feature”をどう受け取るか?
もちろん休養中なんだから、それは間違ってはいない。しかし、そこまで徹底する必要があるのかどうか〜いずれにしても判断は難しいし、意見も分かれるところだろう。少し考えさせられた。

最後の7章は白い部屋で『新せ界』のせの文字を各メンバーが記入していく場所である。
この空間はなんだか、映画『2001年宇宙の旅』の白い部屋を連想させる。
この日の時点で田村・藤吉・山﨑・土生・松田・大沼・大園・幸阪が記入していた。(ちなみにあきぽフォントはここでも健在だった 笑)
この後も不定期にメンバーが訪れて記入していく事になるのだろう。

そして展示はここまで。
次のグッズコーナーに入れば引き返すことは出来ないので要注意。
グッズコーナーは広い場所で余裕を持って選べた。財布に余裕はなかったが…w

そこを出ると最後は坂Cafe。
この日は時間も時間だったので立ち寄りはしなかった。

8月6日 (日)

朝一10時に予約を入れており、余裕を持って再訪した。
展示内容は大筋把握したので、重点的にみたい箇所を中心にまわった。

そしてまだほとんどお客さんがいない坂Cafeへ。
食事をするつもりはなかったので、「流れ弾 黒赤フロート」を注文。

TAKEOUTのキッチンカー

入場してすぐの序章とも言える薄暗いコーナーは、欅坂を扱った導線で、最初に迎えてくれるのはこのロゴマークだった…

鳥居坂と欅坂

それはこれから見る者に、それぞれの歴史と決意を問いかけるものだったのかも知れない…

この展覧会は櫻坂46にとって、一つの大きな通過点だろう。と同時に偉大なるマイルストーンとも言える。
2023年夏から秋にかけての物語になるのだろう。



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