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おそらに おそらに とんでった

なにかとんでった。
くすりのいれものとんでった。
おそらに
おそらに
とんでった。

朝食後の薬を飲もうとした長女の手元から、薬のシートがテーブルに落ちました。
その時、長女が言った言葉。
これはもう、詩になってますね。

長女は難しい言葉は理解できないけれど、やさしい言葉の語彙はたくさんあります。
挨拶もできます。
おはよございます。
こんにちは。

毎日の薬は、シートを切り離して、朝、昼、夕、寝る前と小さい袋に入れて、お薬カレンダーに入れてます。
薬局での分包はしてないので、すべて母の手作業です。

長女は小さいころから薬を飲んでいます。
最初は、抗てんかん薬のデパケンシロップでした。
赤いシロップ、なかなか飲んでくれなくて苦労しました。
そこで、私も水の入った小さいコップをもって、「かんぱーい」と言って一緒に飲みました。

このシロップは、小学校の宿泊学習や、YMCAのあおぞらの会のキャンプに行くときはやっかいでした。小さい密閉容器にシロップを入れて、ポテトチップスの筒の容器に縦に積んで入れて持たせてました。

その次は錠剤です。
そして中学3年生の時に入院して薬合わせをして、カルバマゼピンになりました。テグレトールともいいます。

てんかんの発作が無くなって、カルバマゼピンを減量したころから、気分障害がひどくなって、躁病と診断名が付きました。
てんかんの薬は、躁うつ病にも使用されているのです。

そこからまた、薬合わせの苦労の日々が続き、結局リーマスが合わなくて、入院することになり、クエチアピンが登場しました。
その後、リスペリドン、そして、またまた登場したのが、デパケンことバルプロ酸です。
大きい錠剤です。
そして、震えや、嚥下などの副作用を起こさないようにする薬が追加です。

こんなにたくさんのお薬を飲みながら、生きている長女。
肝臓は本当によく頑張っています。
発作が起きないように。
気分の変調が起きないように。
毎日が楽しく暮らすことが出るようにと、服用している薬です。

でも、薬を飲まないでも暮らせたらどんなにいいだろうね。

それこそ、お空へお空へ飛んでってほしいね。

今日の空は雲一つない空です。

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