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〇デニス・トーマス(クール&ザ・ギャング)70歳で死去~「ファンキー・スタッフ」のホイッスル

〇デニス・トーマス(クール&ザ・ギャング)70歳で死去

【Denis D.T. Thomas (Kool & The Gang) Dies At 70】

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〇デニス・トーマス(クール&ザ・ギャング)70歳で死去

【Denis D.T. Thomas (Kool & The Gang) Dies At 70】


訃報。 

デニス・DT・トーマス Dennis D.T. Thomas, ファンク・バンド、クール&ザ・ギャングの創設メンバーの一人、サックス、フルート、パーカッション奏者、2021年8月7日までにニュージャージーの自宅で就寝中に死去。70歳。グループのSNSで発表した→


https://bit.ly/3lCmkRQ

デニスはグループ内の金銭面。ワードローブ(スタイリスト)、ステージでMCなどを担当。グループになくてはならない存在だった。

このイントロのMCがデニス→https://bit.ly/3yKclOd 

また、初期の大ヒットで日本でもおなじみの「ファンキー・スタッフ」の冒頭のホイッスル(笛)はこのデニス・トーマスが吹いている。ちなみにこの「ファンキー・スタッフ」はあるときレコーディング・セッションで、ファンキーで売れる曲を作らなければならないと言われ、ジョージ・ブラウンがドラムスを叩きだしメンバーがスタンダードの「ダウン・バイ・ザ・リヴァーサイド」のオリヴァー・ネルソンのライヴ盤のリフをやりだし、そこに歌い始めたところからヒントを得て、それを独自のものにしたという。レコーディング自体はワンテイクで録音された。

確かに、オリヴァー・ネルソンのホーン・セクションは、「ファンキー・スタッフ」そっくりだ。いや、「ファンキー・スタッフ」が「ダウン・バイ・ザ・リヴァーサイド」にそっくりだ。

Oliver Nelson - Down By The Riverside (1967)


https://www.youtube.com/watch?v=1ft0_FPwQYs

Oliver Nelson "Down By The Riverside"


https://www.youtube.com/watch?v=NHoQ875Vpn0
Kool & The Gang - Funky Stuff & Jungle Boogie (Soul Train)


https://www.youtube.com/watch?v=vYW7153wbqY

JOANNA-KOOL & THE GANG-SOUL TRAIN


https://www.youtube.com/watch?v=w9rcBBHA5SQ
デニス・トーマスは画面向かって一番左の白いサングラスをかけているサックス奏者。「ジョアンナ」をやっていることから、1983年暮れ以降の収録・放映とみられる。

グループとして1975年の初来日以降20回以上来日。ただし、デニスは2012年以降来日していない。2016年2月ブルーノート、2019年3月、幕張メッセでのライヴにもデニスは帯同していなかった。

クール&ザ・ギャングは、2021年7月4日ハリウッド・ボウルでの式典で演奏しており、それが公の場での最後の登場となった。

グループは1964年ジャズ・グループ、ジャジアックスとして結成。69年クール&ザ・ギャングに名称変更。

クール&ザ・ギャングの創設メンバー、ロナルド・ベルは2020年9月9日68歳で死去している。7人の創設オリジナル・メンバーのうちチャールズ・スミス(2006年死去)、ロバート・ミケンズ(2010年死去)、リッキー・ウェスト(1985年死去)5人が他界しているがメンバーはその後多くを補充して現在も現役グループとして活動中。


https://bit.ly/3jCiple

なお、クール&ザ・ギャングは久しぶりの新作オリジナルアルバム『パーフェクト・ユニオン』を2021年8月20日にリリースする。まだわからないが、これにもデニスは参加しているものとみられる。

1.Pursuit Of Happiness
2.The Weekend
3.Leave It On The Dance Floor
4.High
5.Sexy (Where'd You Get Yours)
6.All To Myself
7.R.O.Y.A.L.T.Y.
8.Hold On
9.Good Time
10.Pursuit Of Happiness (Rap Version)


評伝。

デニス・トーマスは1951年2月9日フロリダ州オーランドー生まれ。家族でニューヨーク近くのニュージャージーに移り住み、そこの高校時代にクールのメンバーたちと知り合った。

兄のロバート弟ロナルドのベル兄弟、チャールズ・スミス、ジョージ・ブラウン、リッキー・ウェストらと1964年、ジャジアックスを結成。地元のクラブなどで演奏。当時はメンバーもそれほど固まらず、いろいろと変遷した。

グループ名もジャジアックスからソウル・タウン・バンド、ニュー・ディメンションズ、クール&ザ・フレイムスなどいくつも変えながら活動。クール&ザ・フレイムスは、ジェームス・ブラウン&フェイマス・フレイムスをヒントに取ったが、さすがに御大に怒られそうだということで、クール&ザ・ギャングにしたという。

1969年、地元のインディ・レーベル、デライト・レコーズと契約。シングル曲「クール&ザ・ギャング」でデビュー。その後、アルバム『クール・アンド・ザ・ギャング』をリリース。1972年リリースの『グッド・タイムス』さらに、1973年の『ワイルド・アンド・ピースフル』あたりから地元を中心にヒット。特に後者からは「ファンキー・スタッフ」「ジャングル・ブギー」「ハリウッド・スウィンギン」の大ヒットが生まれ、一躍人気バンドとなった。以後コンスタントにシングル、アルバムを多数リリース。押しも押されぬパーティー・バンド、セルフ・コンテインド・グループとして人気を決定づけた。

Kool & The Gang - Funky Stuff & Jungle Boogie


https://www.youtube.com/watch?v=vYW7153wbqY

1977年11月に出た映画『サタデー・ナイト・フィーバー』のサウンドトラック盤に彼らの「オープン・セサミ」が収録され、このアルバムは1979年発表のグラミー賞で「アルバム・オブ・ジ・イヤー」を獲得。グラミー受賞アーティストとなった。

しかし、1977年発表の『ザ・フォース』などの売り上げが落ちたために、てこ入れが模索され1979年、オーディションで選考した新ヴォーカリスト、JTテイラーを加入させ、心機一転を図り、『レディーズ・ナイト』を発表。プロデュースにデオダートを迎え、新生クール&ザ・ギャングとなったところ、このアルバムがそれまでのどのアルバムよりも大ヒット。世界的な人気グループになった。以後も「ゲット・ダウン・オン・イット」、「セレブレーション」などポップなヒットが続いた。

https://www.youtube.com/watch?v=3GwjfUFyY6M

1986年発表の『フォーエヴァー』でJTがソロに独立。その後、何人かのリード・ヴォーカルが入れ代わり立ち代わり入った。JTは、1992年から99年頃まで再度グループに入ったり出たり加入した。


https://www.youtube.com/watch?v=2SFt7JHwJeg


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クール&ザ・ギャングの作品はヒップ・ホップ時代には多数のヒップ・ホップ・アーティストたちによってカヴァー、サンプリングされてきた。まさにジェームス・ブラウンに次いで人気のファンク・バンドといってもいい。

また映画でも多数使われているが、1994年の『パルプ・フィクション』、『アンダーカヴァー・ブラザー』(2002年)などで「ジャングル・ブギー」が、『ロッキー』で「サマー・マッドネス」などが使われている。

クール&ザ・ギャングのユーチューブ・チャンネル、クールTVにアップされた『クールTV』のエピソード1。2020年6月6日にアップされていた。約4分で、クールたちがオハイオからニュージャージーにやってきて、成功していくまでを描くようだ。

https://www.youtube.com/watch?v=MrVfYH91ZuQ&feature=emb_logo

パート2


https://www.youtube.com/watch?v=3fDb8WetQF8&t=123s

パート3


https://www.youtube.com/watch?v=BGjjdyCG2iY

パート4


https://www.youtube.com/watch?v=kll8_3ABklg

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2018年1月24日に収録されたロナルド・カリス・ベルの珍しいインタヴュー。約1時間13分。自身がオハイオから出てきて、当時ジャズのサックス奏者などに影響を受けたことなどを語っている。「ファンキー・スタッフ」「ジャングル・ブギー」「ハリウッド・スウィンギン」などの誕生の秘密を語っている。ビッグバンドの影響、「ソウル・マコッサ」の影響などを語る。聴き手スティーヴ・ジョーダン。

Conversations with Kool & The Gang's Ronald “Khalis” Bell

https://www.youtube.com/watch?v=8wy88CKLBAk&t=331s

■クール&ザ・ギャング関連記事

クール&ザ・ギャング~アル・マッケイらが飛び入り
2016年02月24日(水)


https://ameblo.jp/soulsearchin/entry-12131947544.html

■クール&ザ・ギャングのことなら、こちらのサイト (クールのファンのGパパさんが運営しています)


http://koolandthegang-fansite.jp/index.html

■ 過去関連記事

クール&ザ・ギャング~ライヴ、クール・ベル、ナイルを語る
2011年02月28日(月)


http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10815335401.html

2010年03月28日(日)
クール&ザ・ギャング@ビルボード~すべてヒット曲のパーティー


https://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10492610706.html

クール&ザ・ギャング『クール&ザ・ギャング・プレゼンツ・ギャングランド』2001年のCDのライナーノーツ原稿



http://www.soulsearchin.com/entertainment/music/linernotes/kool20010821.html

January 10, 2008
“Spirit Of The Boogie” Live At Blues Alley


https://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10064920284.html

January 11, 2008
“Chocolate Buttermilk” (Kool & The Gang) Story: Music Comes And Goes
【『チョコレート・バターミルク』ストーリー】


https://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10065108449.html
このフィクションはよく書けていて、自分でも気に入っている(笑)

June 27, 2006
Claydes "Charles" Smith Of Kool & The Gang Dies At 57
【クール&ザ・ギャングのオリジナル・メンバー、チャールス・スミス死去】


http://blog.soulsearchin.com/archives/001095.html

Let’s Groove 2004, Live At Kokusai Forum: Don’t You Miss It Back In The Day?
[2004/05/20](J.T.テイラーの出演でクール&ザ・ギャングのヒット)


https://www.soulsearchin.com/blog_archives/?p=840

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ロナルド・ベル68歳で急死~クール&ザ・ギャングの創始者、ソングライター、プロデューサー、サックス、キーボード奏者
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Soul Searcher
2020/09/11


https://note.com/ebs/n/n14a6d21f76b6

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