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初任給で家賃を払った感動をずっと忘れないでいて

我が社の新入社員の方に「生まれて初めて、自分の給料で家賃を払いました。今まで親が払ってくれていたことを改めてありがたいと思いました」と仕事の合間にさりげなく話してくれました。何より嬉しい報告でした。

自分の足で立場ち、自分で決めた仕事でお金を稼ぐことは人生の幸せなことの一つ。加えてご家族が大切に育ててくれてありがたいと感じられるのは自立の第一歩。共感力は成長の証。ご両親だけでなく、ご兄弟、祖父母。全てのご家族が幸せと自立を願いながらこの日を待たれて来たんだなと感じると全ての新卒の方の初任給は素晴らしく特別な日に思えます。

特に地方出身の方のご両親は仕送りをしながら離れて暮らす我が子の成長と健康を祈るように遠くから遠慮しながら見つめ続けてこられたと思います。次に帰省したら元気に一緒にご飯を食べて親孝行してほしいです。

私は、学生時代に将来に役に立つとは思えず、授業はいつも興味が持てませんでした。アルバイトは刺激的でワクワクすることもありましたが、授業中は魂を抜いて時間が過ぎていくのをひたすら待っていました。

それが働き始めてみたら毎日が楽しくてびっくりしました。知らないことを周りが親切に教えてくれて、世界初のワープロの打ち方だけでなく、偉いおじさん達にお茶を淹れながら人生を学びました。最先端半導体の取り合いを目の当たりしながらデジタル社会に世界経済が動いていくのを会社の端っこから見ていました。加えて面白い先輩がランチタイムに笑わせてくれるだけでなく、定時後は仲良しの同期と麻雀三昧。最高です。さらに平日の満員電車から開放されるから寝坊できるし夜遊びできるし週末が楽しみでした。給料日は贅沢ランチをしました。働くって週と月のリズムがあり新鮮。学生では味わえないことでした。

人生で一度も就職したことがなく専業主婦の母は、会社に行く私を心配して、先輩と仲良くしてもらいなさい。ランチでみなさまにと手作りお赤飯をお重でよく持たせてくれました。40年以上前の日本。定年まで働く女性は学校の先生や看護師さんなどの一部の手に職のある方だけ。大概の女性はアシスタント的な事務を数年経験。結婚して子供ができたら退社。それからは専業主婦か子育てをしながらパートをする人ばかり。それが当たり前だから自分もどこかで腰掛け的な働き方でした。

しかし20代の後半広告代理店でクリエイティブの部署の管理職の端くれになり生まれて初めて本気で仕事に向き合いました。本気で働いてみたらびっくりするほどダメダメで自分ができないを受け入れながら打ちのめされる日々。当時の代理店なんてクライアントが神様。あまりに理不尽な要求をされても何も言えない下僕感的な働き方と繰り返される毎日の徹夜作業や休みのない日々にに疲れていました。

その後PR会社に転職。そこで初めてクライアント並走型サービス業の楽しさに目覚めました。そこから約30年。今も毎日楽しく続けられています。ありがたいことです。

女性だからなんて言われない時代になりました。仕事は楽しみながら誰かに役に立つと、お金も後から必ずついできます。若いうちは貯金だけでなくおしゃれもして、自己投資や遊びも体感してください。

私は小学校のとき、転校生だったから放課後には図書館で貪るように本を読んでいました。将来の夢は、本屋さんか児童文学の作家。文字に関わる仕事がしたかったのです。それが大人になり編集やコピーライターを経て今の仕事人たどり着きました。

この仕事を知らなかったから出会えたことが奇蹟。自分が目立つよりクライアントのビジネスが伸びる仕掛け側になり、戦略を言語化しながら実践する方が向いていました。

続けられる仕事が向いてる仕事。誰もが楽しみながら続けられる仕事に出会えますように。若いうちは何が向いているがわからないから、何をやりたいかより誰と働きたいかで会社や仕事を選んでも良いと思います。

周りから愛される会社を選んでください。隣の席の人と争いながら、いがみ合いながら働く毎日はなかなか憂鬱。自分らしく空気みたいに自然に働いてください。楽しんで働く人に囲まれてください

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